かなしいうわさ
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2015年09月10日(木) 最近のこと

朝起きる。顔を洗う。朝食を作って食べる。ウンコする。出かける。会社に着いて仕事をする。昼食を食べる。午後の仕事をする。終わらずに残業したりもする。帰って夕食を作って食べる。風呂に入る。そのあとほんのひととき、お酒を呑んだり本を読んだりテレビをみたりネットをみたりして、やりたいことをして、寝る。

日々の暮らしというものは、同じことの繰り返しなので、毎日毎日忙しく暮らしているうちにあっという間に過ぎていってしまう。そんな中で、日々のルーチンからはみ出した何かが起こると、持ち時間が少し膨らむ気がする。妻と結婚し一緒に暮らし始めて、ずいぶんと膨らんだ。やがて長野から野良猫がやってきて、またぐっと膨らんだ。そして1年半前に娘が産まれて、比較にならないくらい毎日が怒涛のように膨らんでいる。

人間は何事からも学ぶので、幾つになっても「あ、これは昨日よりあきらかに進歩したな」ということはあって、そのように自分が良く変わったことを確信できたり、誰かが良く変わった現場に立ち会えたりすると、どうしようもなく心動かされたりする。娘と暮らしていると、毎日毎日なにかしらそれがあるのだ。なにしろ、彼女は何もないゼロの状態からやってきた生き物だから、毎日毎日あたらしく何かができるようになる。(同時にそれによって何かをやらなくなったりして寂しくなったりもするんだけど。)
それまでは感情ではなく反射で笑っていたのに、姿かたちが面白くて笑うようになって、自分が何かをしたいという欲求が満たされることで笑うようになり、音楽を聴いて楽しいから笑うようになり、最近は他者の存在自体が嬉しくて笑うようになってきた。これからもっといろんな理由で笑うだろう。
人間が持つ感情のなかでも「笑う」というのは奇跡に近いと思っていて、そんな奇跡が毎日更新されていくのを間近で見られるのだから、これはやはり心震えざるを得ないし、楽しいし、時間も否応なしに膨らみまくる。

とはいえ、膨らむのは喜びからだけではなく...
なにしろ1歳と半年なもので、場所や状況によっては、10秒くらい目を離したら命が無くなったりするくらいに親に依存した、はかないはかない存在だ。だから、子供の世話というのは、大前提として本当に本当に本当に大変。これは、そうなんだろなと想像はしていたし直前にはそれなりに覚悟していたけど、やっぱり、やってみないとわからないものだった。

彼女たちは成長し変化することで、感情や自我をもち、意志の幹が太くなっていく。「自分のやりたいこと」を持つようになる。それは、前述したようにとても感動的だ。だけど...やりたいことができなかったり、大人の都合(会社いかないといけないから、お花をみるのはそろそろやめて、もう行こうね。等)で叶えられなかったりすると、のたうちまわって主張する。小さな体を振り絞り、あらん限りの力で。
「できない!」
「やらせろ!」
「それはちがう!」
「こわい!」
「ふゆかい!」
「たのしいからやめるな!」
「こっちいけ!」
「そっちはいくな!」
「とまとはいらない!」
「なっとうは、もっとくれ!」
「それはよくない!」
「りゆうはないけど、ギャー!!!!」
など
など
など。

そんな彼女のやることに、うんざりしたり、感動したり、デレデレしたり、困ったり、泣いたり、笑ったりして、どんどんと時間が膨らんでいく。
膨らむけど、楽しい時間の常として、あっという間に時間が経ってしまったりもする。長いけど短いというのも変な話で、時間がグニャッとひん曲がった不思議な気分にもなったりするんだけど、まぎれもない事実なので、渦に巻き込まれながらありのままを笑顔で受け止めていこうと思う。

引き続き世の中は剣呑だけど、彼女の今とこれからが少しでもよいお天気になるように、やれることをやれるだけやりつつ、
娘の成長と我儘に巻き込まれながら、時間を膨らませて、あっという間に歳をとっていこう。

そんな最近です。







雨のなかを歩くのも大好きな君だ。




でも、明日はお天気になるといいね!





牛乳カルピスを飲んで、おやすみなさい。






2014年12月24日(水) おれわた 更新開始しました!

しました!

http://orewatabest.tumblr.com/post/105964265858/2014





去年はスピード重視で自分の投稿を後回しにしていたら、書くタイミングを失ってつい先日掲載するという体たらくだったので、はじめに更新してみました。
去年の
すでに6名ほどいただいているので、合間みてどんどん更新します!きっと!



去年からtumblrというブログサービスを使って更新しています。
前の形式がよかったのだ、これじゃあまり意味ない、というご意見があり。
まぁそういう意見はとてもよくわかるのですが、形式にこだわって大変になって辞めるよか良いだろうという判断です。
だって、俺ホームページビルダー使って更新してたんすよ?
ホームページビルダーのhtml画面でタグ手打ちしたりしてたんすよ。
どんな「ほめぱげ」だって話ですよ...
確かにtwitterで連投したものをtogetterでまとめる方式も浸透しつつあるみたいで、こちらもとても面白いし
http://togetter.com/li/754127
あえて俺がやる意味は薄れつつあるなーとは思ってます。
でも常連さんのやつとか面白いでしょ。
この企画のお陰で出会った人もたくさんいるし、細々と続けていきますので、よろしくお付き合いくださいヽ(´ー`)ノ



2014年11月15日(土) ■おれ的わたし的2014ベスト 冒頭あいさつ & 応募要項

みなさん、今年もお疲れ様でした。
石井です。

育児のため、作業に割ける時間も減ったし、おれわたも育休しようかなー
と思ったりしたのですが、楽しいのでやります。
どうぞよろしくお願いします。

■「おれわた」とは
「おれ的わたし的ベスト」と称して、
ここ一年でよく聴いた音楽をみんなで挙げ合って
新しい発見をしまくって笑ったり踊ったり生きる糧にしたりする、
音楽バカによる音楽バカのためのゆるくて真剣なお遊びです。
今年で12年目になります。

過去分
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003


ここ数年、音楽を生業にしている人達も我々音楽バカも
「景気の荒波」にゆらゆらと揺さぶられ、右往左往しているようにみえます。
音楽バカが音楽に割けるお金も時間も場所も機会も減ってきつつあるのを肌で感じます。
ただ同時に、そんな状況だからこそ、音楽ってのはめちゃくちゃタフな文化だな...と思い知ってもいます。
景気や情勢に引きずられることなく、今までと変わらず、毎日のように止めどなく溢れ出てきています。
そんな溢れ出る好い音楽を持ち寄って紹介し合って笑い合って楽しくやろう、というのがこの企画です。

 


■応募要項
下記の項目を、メールにてお送り下さい。
whistleman_アットマークhotmail.com (「アットマーク」を”@”に変更して下さい) 
※メールが石井に届いたら、必ずお返事します。
 メールしてから数日経っても返事が無い場合は、再度ご連絡下さい。

———ココカラ——————————————————————-
■お名前(匿名OK)

■サイト名・アドレス

■2014年にリリースされた音楽で、良かったものベスト10
 一枚づつに感想があると嬉しいです
 10枚でなくてもかまいません。

■2014年にリリースされた作品以外で、よく聴いた音楽
 同上

■今年のこの1曲
 沢山ある方は複数でもOK。YouTube等試聴できるリンク先も嬉しいです

■ライブ、イベント等々で良かったもの
 いくつでも

■音楽以外でのベスト10
 なんでもどうぞ

■自己紹介
なくてもいいです あると嬉しいです

■2014年はどんな年でしたか?
 なくてもいいです あると嬉しいです

■石井への連絡があればどうぞ (サイトには掲載しません)
 なくてもいいです あると嬉しいです


———ココマデ——————————————————————-


■締切
とくにありませんが、12月中にもらえると嬉しいです。

■お願い
ジャケット画像のデータを一緒に送ってくれるとありがたいです。
webに画像落ちてなさそうなモノは特に助かります。

■できれば
どれだけ好きかとか、どんなふうに好きかとか、どんなふうに聴いてるというような
個人的なコメントもあると面白いです。
論理的だったり技術的だったり、感情丸出しなフルチン原稿でもいいです。
もちろん、何もコメントを書かなくても、全然OKです。
 
■選定タイトルについて
今年リリースされたタイトルのリコメンドがメインの企画ですが、再発/リイシューもアリです。
リリースが2014年以外のタイトルもどんどん入れてください。
全部旧譜でも全く問題ありません。
むしろ全部旧譜なのに今の時代の空気が出ているセレクトなんて是非読んでみたいですね...
フリーダウンロードの音源も大歓迎です。
(去年は「無料ダウンロードできる良質ブラジリアン・インディペンデント・ミュージック10選」なんて凄い投稿もありました)
 
■新しい更新方法
今年もtumblrにて省力更新となります。
今年から、ご自分のtumblrやブログに記事を投稿してもらって、それを僕がリブログさせてもらうというやり方も歓迎します。
記事の書式は下記フォームに沿っていなくてもOKです。テキトーでかまいません。
メールやツイッター等で教えてくだされば、リブログします。
 
■まぁ、肩の力を抜いて、いい感じに、好きなように、楽しく、粋にやってください。
お待ちしてます!!!





2014年10月23日(木) いやらしさは美しさ

早川義夫 「生きがいは愛しあうことだけ」


8月に出て買って、読まずに積んでいたものにやっととりかかる。
早川義夫の文章にはどうしようもなく心揺さぶられる。
盟友、佐久間正英さんについての文章が、もう...

あんなに好きだった読書も、通勤時間が25分になり電車に乗っている時間が
10分程度になったことでめっきり読む量が減ってしまった。
なんだか不甲斐ない気もするし、趣味というものはその程度の距離感でいいんじゃねーの、とも思う。
まぁ、日々の生活優先で。育児に家事に妻との会話。あと猫。
そこへいくと、音楽は暮らしに溶け込みやすいからいい。
まだ言葉も話さずひとりで立てない娘とカリプソで踊ったりもできるし。
 
 
 
 
 
 
 
木津茂里 /Shigeri Bushi


現役の民謡歌手による新譜。
気に入ってよく聴いている。

はじめは粗さのない薄味な歌に思えてしまったのだけど、しっかり音と向き合えば
心の凹凸にちょうどいいカタチをした歌がスッ、スッとはまっていくような、
あるべきところにあるべき声であるべき節で歌われているような、そんな歌だった。
青柳拓二や細野晴臣による沖縄風、レゲエ風...等々の洒落たアレンジも
「気が利きすぎている」気がして逆に物足りなさを感じたんだけれど、繰返し聴くうちに
ていねいな歌をサポートするようにしっかりと寄り添っている音だと気づいた。
青柳拓次の名曲「つきのにじ」や、細野+キヨシローによるド名曲「幸せハッピー」等々も
もちろんとてもいいけれど、本流の民謡曲に、心が吸い込まれていくような力を感じる。
次はこちらに寄った作品も聴いてみたいな。
 
 
試聴と解説、幸せハッピーの振り付け等はこちらより。
http://www.tuff-beats.com/shigeri_bushi/
 
 
 
 



2014年09月26日(金) ALBUM D’OR DE LA BIGUINE

娘がハイハイするようになったので、部屋を大改革。
結果として、DJブースの真下に猫のトイレが配置されました。
かぐわしい薫りにむせびながらミックスするのもオツなものですが
ウンコの上にレコードとか落とさないように気をつけます...

 
 
 
 
 
なんかここ再開してから掲載してるジャケットの大きさがやばいですね。
勘が戻らなくてねぇ
今後は気をつけます ノ(´ー`)
 
 
 
ORCHESTRE DE BIGUINE / ALBUM D’OR DE LA BIGUINE


気をつけました。 
 
 
1930年代にキューバで流行った「ビギン」という音楽。
おれわた」でカズ君に教えてもらって買いました。
『1966年暮れのある日、倉庫を改造したスタジオでラム酒を飲みながら一晩で録音された』とか書かれると興味湧かざるを得ないっすよ。
昔のキューバ音楽は「フィーリン」とか、古臭いけど強烈に新しくて格好良いものが多くて、
なかでも個人的にはこれが極め付けだと思う。
底抜けに明るくて、ときおりグッと切なくて、それでいて腰の揺れを止められない。
Quanticが今打ち込みでやってることと地続き、というか全く同じ。
クアンティックの「You Will Return」はもちろん、
デタミネーションズの「Under My Skin」とか
ミュールトレインの「Almost Like Being in Love」と繋げてかかったらフロアで泣き踊ると思う。



コンピも結構な種類出てるみたいなので、今後「ビギン」掘ってみようかな。

音楽は求めるものを飽きさせないね。ほんとありがたい。
 
 
 
  
やなか珈琲のリキッドで作ったカフェオレを呑んで、おやすみなさい。
 
 


2014年09月09日(火) 天国と昼飯

出勤時にカーティス聴くとカラ元気ではないやる気が湧いてくるし、帰宅時に聴くとやさしく疲れを溶かしてくれる。
若い頃は裏声で気持ちわりいな、とか思ってた。

南部サウンドはクソダルいなと思ってたし、
ブルース単調過ぎて飽きると思ってたし、
オールマンのフィルモアはテク垂れ流しだから敵だと思ってた。
今は南部サウンドファンキーなのにじわじわ泣けるし、
ブルース超スリリングで死ぬまで踊れるし、
フィルモアはどこまでも気持ち良い。
こういうのを、リスナーとして成長したとか言う人いるけど、
それよりも、経験と加齢からくる志向の変化だと思う。
歳とると魚や漬物が旨くなるのと同じ。それでいい。
歳とるのいいよ〜
 
 
 
 
 
 
Ry Cooder /Paradise and Lunch


図書館で借りたロック名盤ガイドで必ず出てきたライクーダーは高校生の俺には渋すぎて
(だってパリテキサスのサントラとかが筆頭に挙がってんだもん、渋谷陽一この野郎)
その後じわじわきて、40歳前にしてやんわり避けてきたこのアルバムまでやっと辿り着いた次第。
あぁ、わかりました、こうスポンジに染み込むようにジョワジョワ入ってくるね。
テックスメックスやハワイ、ブルーズ、ニューオリンズ、いろんな音楽のテイストが
「気持ちよさ」という価値観のもとにごった煮になってる。
ジャムバンドな耳で聴けば、気持ちよく大空へもぶっ飛べる。
意味わからないタイトルやジャケも「たしかに天国と昼メシとしか言いようがねえな〜」と思えてしまう。




あ、でもライのなかで一番好きなのは、ごった煮度は低めに
スカッとヌケのいいブルーズをしみじみと演ってる「Boomer's Story」
あれは仕事から帰る時とかに聴くと、体の疲れがドバーっと蕩ける。
 
 
 
 
 
 


2014年09月01日(月) ハンバートと変なクンビア

ハンバートハンバート/むかしぼくはみじめだった


キュートなところと容赦ない怖さが同居しているのがこのバンドの魅力だよなぁと思ってたんだけど、
「かわいさ」は残んなくてももう良いか、と吹っ切れたような、ド真ん中剛速球なアルバム。
打ちのめされた。
音楽的には依然ポップなフォークだけど、俺の頭ん中ではRage Against The Machineとかの近くの棚に置いてある。
 
 
 
 


Viento Callejero /Viento Callejero


うおーカッケー!燃える!
ダラダラしたところが魅力のチカーノ・バットマンから
ダラダラ成分を塩抜きしてダンス対応にアップデートしたような、適度にガレージな、踊れるクンビア。
ロス・ロボスがダビーなラテンやってる時に似てる。つまり最高。
永遠に腰触れるし、嫌いなわけない。
今一番ライブ観たい。
 
 
 
 



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