かなしいうわさ
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映画「スティーヴィー」を十三・第七藝術劇場にて。

ホワイトトラッシュの性犯罪者を追ったドキュメント。 心をとてもとても深くえぐられた。
監督は、ビッグ・ブラザーという問題のある子供の「義理の兄」になるというプログラムで、主人公のスティーヴィーと出会う。スティーヴィーは典型的なホワイト・トラッシュ。幼い頃に実の母から受けた徹底的な虐待、施設で受けたレイプを経て、どうしようもないロクデナシになった。あげくには肉親の8歳の娘に性的いたずらをしたという容疑で逮捕される。そんなどうしようもないスティーヴィーを、「ドキュメンタリー映画の監督」であり「義理の兄」であり「友人」であるという複雑な関係である監督が、「彼をこうして映画に撮ることは、はたしてよいことなんだろうか?」という葛藤をまるだしにしながらフィルムに刻んでいく。ドキュメンタリーなのにもろに主観的なのだ。もちろん客観性を保つべく多くの人に取材をして様々な視点で問題を切り取ってはいるけれど、実はそれは映画としての客観性を考えてというよりも、「義理の兄」として、彼を知り、更生させたいという気持ちだけから出てきているようにみえる。つまり、この映画は完全に「加害者側」の視点から撮られている。だからこそ描けているものがある。それは他人に対する「想像力」の喚起だ。
人間の想像力なんてたかが知れているから、人の気持ちなんてうまく考えられない。人は凶悪な事件の加害者に対して「極悪非道」「あんな人間がいるなんて信じられません」「耳を疑います」「しねばいいのに」という反応をしてしまう。でも、自分は善良な人間ですよ当然、と思っている人たちだって、ただ想像できていないだけで、実は加害者と紙一重なんだ。もちろん環境や状況や年齢を言い訳にすることは許されない、だけど、そういったことが何かひとつ悪いほうに違っていただけで、自分が加害者になっていた/これからなるかもしれない、ということは自覚して想像してほしいんだ。加害者を擁護したり同情したりするべきとは思わない。やってしまったことは最悪であり、それには同情の余地もないし、きっちり落とし前を付けられるべきである。でも、映画をみてもらえればわかるけど、スティーヴィーはくそったれで最悪なロクデナシではあるけれど、まぁ、結構いいやつだ。周りの人間もいいやつだ。じつは皆いいやつだ。そして同時に皆クソッタレだ。君や俺と変わんねーじゃん。自分は違いますよまともですよ、なんて思考停止しないで、自分のこととして、想像してほしいんだ。犯罪者に限らず、自分の理解できないひとを、自分の埒外に置いて隔離しないでほしいんだ。 監督を含めて、スティーヴィーのまわりの人間は、スティーヴィーが度々繰り返すくそったれな言動にも関わらず、彼から逃げない。隔離しない。そんな彼らをみてほしい。そして、悪行を重ねつつも、感情に蓋をしているだけで実は悩み苦しんでいるスティーヴィーをみてほしい。
日常のストレスを痛快に発散させてくれたり、気持ちよく感動に浸らせて泣かせてくれたり、というエンターテイメント的な要素はほとんど無い映画なので、映画にエンターテイメントのみを求める人にはきついかもしれない。痛いし、なるたけ見ないで生きていければよい部分ばかり出てくる。ただ、この重苦しい3時間を経て、すこしでも想像してほしいんだ。想像することでしか憎しみの連鎖は止まらないと思うから。
俺はずっとずっと、こんな映画があったらいいと思っていた。 環境、時間の都合がつけられるかた、観られるひとは、ぜひ観てください。 お願いします。
俺がこの映画を観るきっかけを作ってくれた文章です。素晴らしい。 http://d.hatena.ne.jp/maaa55/20060309 俺のよくわからん感想なんてここを読めば全く必要ないかも... ぜひ読んでください。
久々にラジオを更新。 Jungle Beat a.k.a. Bo Diddley Beat のワンウェイ。
ドンッ ドンッ ドンッ ドンドン
ドンッ ドンッ ドンッ ドンドン
ボガンボラップでどんとが「このビートはしあわせを呼ぶビートですうー」と言っている。さもありなん。辛い時もこのビートを頭ん中で鳴らして乗り切るのだ。 今回のネタの半分位はこのコンピから。ジャングル・ビートと呼ぶのには一寸強引な曲もあるけど、まぁそこいらへんはテーゲーな気持ちでひとつ。 あー「willie and the hand jive」もジャングルビートとするならば、オザケンのファーストに入ってる「地上の夜」もそうだな。まだまだある気がするけど思い出せない。ジザメリの曲で「Bo Diddley is Jesus」てのもあったな。Spacemen3かSpectrumにもあったよな。ガレージ系にはまだまだある筈。久々にナゲッツ聴きなおしてみるか。 などなど、これら以外で格好良いジャングル・ビートの曲をご存知の方はぜひともおしえてください。
ライブでアンコールの拍手をするとき、ひとりだけこのリズムで拍子をとっている奴がいたらそれは俺です。協調性がないね。
 Go Jimmy Goを会社でかけていたら、2人から「これ誰? 買う!」と言われた。特に音楽ファンじゃない若い娘に。終業時間後はいつもだいたい音楽かけているんだけど、そんなことを言われたのははじめてだったのでとても驚いた。うん、ゴー・ジミー・ゴーはわかりやすいのがいいんだよな。わかりやすいけど、万人向けに原液を薄めているわけでは全くなくて、ひたすら気持ちいい音を鳴らそうと頑張ったら自然にわっかりやすくなってしまった、というところが良いんだ。 大阪でのライブは今日(7日)ですよ。
公式サイト(音鳴注意)
ちょっとだけ手直ししました。
日曜に大阪ドームにて「日ハムはじめ」してきた。

客がいないのは試合終了後だから。毎回ポコポコ点が入ってたのしい試合だった。何回も「おーいおーい北海道」を歌えて満足。(点が入ると歌うのです) となりのおばはんにビールをこぼされてケツがびしょびしょになったのも、ビールかけだと思えば腹も立たない。
V.A. /A Sweet Serenade
 ハワイ、フランス、カナダ、スペイン...世界各国のスカバンドをリリースしまくるレーベル「スカ・イン・ザ・ワールド」が編んだコンピレーション。知らないアーティストばかりだけど、アコースティックで風通しの良いスカばかりでとても気持ちがいい。しゃくしゃくとすくい上げるアコギのカッティングの音って本当にいいな。ワンストロークごとに胸のモヤモヤが取れていくようだ。 ロックステディ黄金期を彷彿とさせるいなたいコーラスものから、エディ・リーダーがスカやったようなすがすがしい逸品、アホまるだしなアコースティック・ダブまであってどの曲も良い。特にお気に入りは9曲目のRiki Rocksteady。アコギでざくざくと切り込みながら陽気にラガマフィンをかましている。大笑いしながら頭を振りまくれる最高の一曲。ライブ観られる機会があったら、おまえあほか(^Д^)とニコニコしながら肩を叩いてやりたい。 まだ春も始まったばかりなのに、早くも夏が待ち遠しいような阿呆なあなたに大いにおすすめ。
このコンピには未収録だけど、Ska In The Worldからリリースのアーティストでは、ロスのChirs Murray、フランスのaspo、Jim Murple Memorial、ハワイのGo Jimmy Goは本当に良い。これみよがしに狙っているわけではないのに、お国柄が音に滲み出しているのがいいんだよ。4人のジャック・ジョンソン好きに聴かせたらところ、全員ファンになってしまったGo Jimmy Goはもうすぐこっそり来日するので、ビール飲んで週末の夜をノヒノヒ過ごしたい人は是非。
従兄の告別式。桜が満開のなか、煙になって青く晴れた空にのぼっていった。お疲れ様でした。本当にありがとう。 「なんでこんないいヤツがこんなに早く逝かなきゃならないんだよォ!」といって泣く参列者に、おじさんが「神様は能力があっていいヤツほど自分の傍に置いておきたいから早く呼ぶんだよ、そういうものだよ」といって、「だからみてホラおじさんこんなに長生き」と俺が付け加える、というパターンを5回もやった。その度アヒャヒャと全員泣き笑い。 坊さんの読経がプログレッシヴだった。やおら立って棒を振り回してヒュウヒュウと唸ったり、木魚や鉦を絶妙の節でミュートして打ったりしていた。その度俺だけ「ビクッ」となった。恥ずかしいやら悲しいやら。
いやいや俺も頑張らないといかんねえ。
eastern youth /365歩のブルース
 しみる とても地味だけどイースタンユースのアルバムのなかでも一番好きかもしれない。Fugaziの歌詞はわからないけど吉野の歌詞はわかる。わかりまくる。特に今作は。
行き帰りの新幹線ではがっちり仕事をするはずがうっかり寄った駅の本屋でウシジマ君、鉄子の旅、PLUTOの最新刊が出ているのを発見。それに加えてもやしもん1・2巻まで買って読み耽ってしまった。そのせいでこんな時間まで仕事している。 「もやしもん」は...まるで「究極超人あ〜る」じゃないか! 面白いな。ためにならない知識や農大の妙な校風やキャラ立ちした学生達の気持ちの良いモラトリアムなどなどがおいしく発酵している。まだ2巻までしか出ていないので、マンガ読みな皆様は早めに買いましょう。マンガは、面白くても巻数が進んでしまうとなかなか読み出し難いよね。
TBSラジオ「ストリーム」コラムの花道 町山智浩さん、吉田豪さんの日がめちゃくちゃ面白い。いつまで聴けるかどうかわからないけど、3/7付の町山さんの回は何度聴いても良い。「別にいいよ。」のとこでじわんじわん来てしまう。
従兄が亡くなったので、東京へ帰っていた。人が死んだら、どんなに忙しくても万難繰り合わせて皆集まる。本当は、病気にもなってない元気なときに、ちょっとの暇をみつければ、気軽に逢いに行ったり遊んだりできた。なのにやらずに、死んでから後悔する。遅い。いつもそうだ。葬式なんて結局残された人の気持ちを一寸整理するための儀式でしかない。そんなものに無理に集まるなら、逢えるときにおっくうがらずに気軽にどんどん逢っていればよかった。いつもそう思う。いつもいつもそうだよ。成長が無い。 親戚はみな酒豪で大食らいが揃っているので大量の酒や寿司を注文したものの、皆もう歳だから全然箸が進まない。ちびちびと喰ったり飲んだりしていて、そのことがまた更に皆をせつなくわびしくしている。疎遠にしていたくせに死んでからのこのこと顔を出す下らない人間のおれが今ここでできる最善のことは、テーブルの寿司を全て喰らうことだ。気ぃ使いぃな従兄が生きていたら、あの屈託のない憎めない笑顔で、きっとそうしただろう。だから死ぬ気で残っていた4人前の寿司を全部喰った。今まで生きてきて一番腹が膨れた。顔が真っ青になった。それを見て、なっおお前バッカだなぁあははは、と皆が笑った。これもお清めってやつですよと言い残し、従兄のとなりでしばらく寝た。
Amon Duul /Para Dieswarts Duul
 往復の新幹線でずっと聴いていた。「Psychedelic Underground」や「phallus dei」、「yeti」あたりもド傑作だけど、いちばん聴くのは魂が抜け落ちてしまったようなおだやかなこのアルバム。俺が死んだら葬式ではこれ流してほしいなぁ(´ー`)y-~~
悪魔とダニエル・ジョンストン

予告編は、完璧。本編にも期待大。
すっかり週刊になってしまっているな...
日ハム開幕戦勝利めでたしヽ(´ー`)ノ
<PSE>マークなしでも販売認める 経産省が4月以降も とりあえずは良かった。実働した人たちに感謝しないといけない。でも暫定的な対応なので、今後も問題は続く。
ACO /mask
 前作はビョーク気取りなエレクトロニカで失望したのだけど、今作はふっきれたポップさがあってとても気に入っている。売れ線狙いの小手先のポップではなく、ACOなりのポップスになっているのが良い。中期スーパーカーを更にキラキラさせたような無垢な四つ打ちのバックトラックの上で、ポップではあるけど決してキャッチーにはならないメロディーを、いつも通りの憂いを隠し切れない声で軽めにコロコロと歌い上げている。エエ湯加減。
Prince /3121
 真っ黒なファンク汁が全開ドッバドバ。昨今のR&Bを凌駕できている作品なんて久々じゃないだろうか。完全復調ヽ(´ー`)ノ
新しい夜が来た 希望の夜だ
仕事が終わらないので寝られない。でも俺はそれを楽しんでやっている。楽勝。努力や心のもちようで解決できるものなんてたかがしれている。本当に大変なのは誰が何をどうしようととりかえしがつかないことだけだ。
や、ちょっと眠いけどね。
あ、酒のんじゃえ。プシリとあけたSKYがぬるい。春だヽ(´ー`)ノ
ニーツオルグが終わるべくして終わった。またいずれどこかで。
俺の中のきみにレペゼンせよ!!!!

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