 |
 |
■■■
■■
■ キラキラチームとダークサイドチーム
あのお二人は、部屋で二人だと何してるんだろう? 素朴な疑問がふと湧いた。そもそもは、逆の質問を向こうから聞かれたのが発端。三人は、自分たちが何話してると思ってる? という、なんか遠回しな言い方で。こんな風に、3・2で部屋割されたとなると、より一層考えてしまう。 「どうかな?」 「う〜ん」 「どうだろうね」 大人な二人だから、とりあえずお茶は似合うよね。うん、必須必須。そこにしびれる憧れるよね。よくわかんないコメントもあったが、今は突っ込まないでおく。部屋にあったおまんじゅうとか食べちゃうのかな。食べるでしょ。お茶と絶妙な間隔で食べるでしょ。しょっぱいものと甘いものは同時にほしい派だっておっしゃってたし。 「あ、はーい!」 元気よく手を挙げたのはA音ちゃんだった。差し向かいでひたすらお茶を飲んでいるだけだった二人にとたんに動きが加わる。
ーーー
「で、どっちにするか決めた?」 ひとしきりお茶を飲んだところで、彼女が言った。畳の上に鎮座する姿はさながらお人形のよう。伏し目がちなせいで、長いまつげがより強調されて、特に何も考えていなくても憂いを帯びている。黙っていても、いや、黙っていれば? 深窓の令嬢に意味深に微笑みかけられて、動揺せずにはいられない。 「どっち?」 どっちって、どっちとどっち? そもそもどこから来てる話題だっけ。まるで台本の上の彼女たちの会話みたいに脈絡がない。何これ、Aパート? 返答に困っておまんじゅうをちびちび食べ続けていると、彼女は考えながら続けた。 「N條くん」 「くん?」 おいおい、女装男子疑惑がこっちに飛び火か? 今度の収録で実は男でしたって結論出されたらどうリアクションしよう。まだ脱いだ覚えはないぞ。いや、まだってなんだ。たとえ疑惑を晴らすためとはいえ脱がないだろう。そこは守ろうよ、私。 「くん付けで呼んでも、いいよ」 なかなか定着しないあだ名が決まるんなら、別にくん付けでもいい。そんな風に呼ぶ人他にいないから、特別な感じもするし。それと「どっち」がどうつながるのかわからないけど。 「じゃあ旦那? 私、妻かぁ」 なんで急にこの人、妻を名乗ってんの。めとった覚えないから! そもそもめとれないし! 女だから。 「楽しみだなー」 何が!? ものすごくいやな予感がするけど、問いただすのも怖い。あー、夜にならないで。それかあの3人。あの3人が乱入してきてほしい。今だけは切実にそう思う。
ーーー
「よっしゃー!! 行こう!!」 「えぇ! この人、自分の妄想に自分で返事してる!?」 自分で妄想して自分で返事してすでに走り出しかけているA音ちゃんを追いかける。いやぁ、でもまさか。あのお二人は仲良いけど、まさか現実でそこまでは・・・さすが百合マスター、発想が半端ないっす。でもちょっと迷惑かなぁ。 「まだ夕方だから押し掛けたら迷惑じゃない?」 「何言ってんの、今から隠れないと」 「隠れる?」 「押し入れに入って、夜になるのを待ぁぁつ!」 「えぇぇぇぇ!」 あんた、中の人じゃなくて中の世界の住人だ、発想が。ふと横を見ると、目をキラキラさせたN望ちゃんが。あなたもリアクションおかしいですから。 「よしっ、入ろうよ! 入って3人でぎゅうぎゅうになろう!!」 「いやぁぁぁ、暑苦しい!!」
2012年09月03日(月)
|
|
 |