ソレイユストーリー
▽▲▽▲▽ ソレイユストーリー ▽▲▽▲▽

2002年03月31日(日) 考えていないようで悩む男

「なぁ、無人島に一つだけ持っていくとしたら、何にする?」

「なあにそれ、心理テストかなんか?」

「…いやべつに」

「そ〜ねぇ、、、お布団かなぁ」

「ふ〜ん。ボクは断然、歯ブラシだねっ!」

「地味ぃ〜」

「だって虫歯んなったらスゲ痛いじゃん。
 生きてるのイヤんなるくらい辛いじゃん!」

「どっちかてえとお布団のが役に立つよ。
 夜冷え込んだら寝られないよっ」

「そんなのバナナの葉っぱで充分だよ」

「北の方の島だったらバナナは生えてないないわよ」

「無人島つったら南の島に決まってるだろう」

「そうかなあ。。。アリューシャン列島の、鳴きウサギしか住んでない、
 小島かもしれないわよーー」

「屁理屈いうな!」

「無人島がどこもホカホカのヌクヌクとは限んないでしょう?」

「はいはい・・・そうですねぇ」

「だからワタシはお布団持っていくの」

「寒くて風邪ひくのと、虫歯で痛いのどっちがイヤかなぁ」

「虫歯で死んだ人なんて聞いた事ないし。
 風邪は万病の元よぉ〜」

「だよなあ…うん」

「あっ! 今、物凄いこと発見しちゃったんだけどぉ!」

「・・・あ?」

「無人島に自分がいったら、もうそこは『無人島』じゃなくなるでしょ。
 だから『無人島に住みたい』っていうのは矛盾なのよ。」

「んじゃあ、無人島には誰も住めないわけだな。」

「そのと〜りさ!」

「・・・・・・」

「なにさその顔は?」

「でも、それもきっと屁理屈なんじゃないかな」

「いやいや、世紀の大発見よぅ!!」

「…そうかなァ…」

「あんたはそうやって考えすぎるから〜」

「無人島に住んだら無人島じゃなくなる。うん。
 でも自分が行く前は確かに無人島なわけで…」

「歯ブラシはどうでもよくなったのかい?」

「うーーん、この問題はきっと物理学の落とし穴なんだよ」

「お〜いぃ」

「ちょっと静かにしてよ。図式にして考え直すから」

「どっちが理屈っぽいんだか……」







2002年03月30日(土) 【ガチンコ●●クラブを和み系バラエティーにする策……】

○ ナレーションを下條アトムにする。

○ BGMを『ゴンチチ』にする。

○ 字幕をちっこいヘタ字にする。

○ 冷や冷やするシーンをひつこく 再生⇒逆再生⇒再生⇒逆再生

○ そのとき左上の方にワイプ出して矢口真里爆笑

○ “予想だにしない事態”が起きる時はいちいちクイズにする。



司会/ 岡村

回答者/ みうらじゅん
       いとうせいこう
       前田 亜季
       ムツゴロウさん


岡村  「さーーてっっ、このあとどーーなるでしょうかっ!」


いとうせいこう  「大和さんがどつかれてでんぐり返しニ回転。
            起き上がって、めがねめがね・・・」


みうらじゅん 「皮ジャンの兄ちゃんがセリフ噛んじゃって
         でも勢いで誤魔化し通す!」

 
前田 亜季 「剃り込みのひとが間違って大和さんを
        『お父さん』て言っちゃうの。えへ。」


ムツゴロウさん 「みーーんな警戒してるんですねぇ、彼らはネコ科ですから、
          瞬発力あっても粘りがないでしょうねぇ。。。。」





2002年03月29日(金) 『しゃべれ場』


* これはパロディーです。出演者をバカにしてる訳ではありません。


今日は「腐った芸術家のたまご」ヒロくんからの提案!

しゃきぃーーん☆

  おいらには大好きな食べ物がある。
  それはラーメンです。
  そりゃもう三食ラーメンでもOKです。
  皆さんにも好きな食べ物はありますか?
  それはどんな物でしょうか。
  教えて下さいっ・・・

あのう・・・まずヒロくんに聞きたいんだけど、
ラーメンが好きって言い切るからには、相当な[通]なわけ?
ってか何味が好きなのよ?

ワタシは〜〜、ヒロくんの体が心配ってゆうか、
添加物とか栄養バランスとかを考えてるんですか?

  うぅ〜ん、まあいちおう。
  野菜いれたりね。
  それに、100%それだけで生きてる訳じゃないよ。
  さっきの質問の答えだけど、
  塩味がベストです。

だからさ、ヒロくんはラーメン屋になればいいんでしょ?

  いや・・・そこまで突き詰めて考えてないってばさ!

ならさ〜、食べる側の立場で評論家になっちゃえば?

  え???なんでそうなるん?

ヒロくんさ〜、そもそも何でこのテーマにしたのよ。

  それはさぁ、みんなはナニか好きな食べ物あるかなぁ〜なんちゃって・・・

ワタシにはこれといって好き嫌いがないのよねぇ。
でもコレはコレで個性なのかもって最近思うの・・・

ヒロくんさ〜、自分がラーメンに詳しいからって少しいい気になってるでしょ?

  へ????

ラーメン屋になるのも結構大変なんだし、高校を出てからでも遅くないし・・・

  おいら、高校生じゃないって!!

あなた、そのうち体壊すよ。これは私の経験から言うんだけどネ。

  そっそうじゃなくって・・・みんなにも何か好きな・・・食べ物が・・・うっ(涙)

ここで一旦休憩とりましょう。


自分のテーマが今一つ受け入れられないヒロくん。
ディレクターと相談すること20分・・・


とまあ、
もし自分が出たらって設定で書くと、こんな感じ。
ぜった〜〜い泣くにきまってる。
その前にもう十代じゃないってば。



2002年03月28日(木) 『 Sodou---2005--- 』


                  
  ナレーション / 肥後
  挿絵  / 藤原カムイ
  BGM  / ドビュッシー『月の光』



  〜プロローグ

  深い霞に浮かぶ蒼い球体が
  凄い勢いでクローズアップされる
  迫り来る雲海を越えて
  眼前に現れたのは
  果てし無い海原に漂う
  小ビンのように
  頼りなく顔をだした
  ひとつの島であった。。。



ここは鉄道網の極度に発展した“ソドー島”である。
別名“恐怖の人面マシーンアイランド”
人類と、それに服従することを良しとしない人面A.Iマシーン達との軋轢によって
罪の無い民間人が、たえずテロの恐怖に脅かされている。


A.I種族のリーダー的存在である蒸気機関車《統魔巣》
彼の取り巻き連中の不良機関車《轟鈍》《餌怒倭亜堵》《堕苦》etc......


彼らは偶発を装った交通テロを切り札に『ダツリーン鉄道』の社員を牛耳っている。
車掌は彼らの腰巾着と化し、整備員は“便利な掃除屋”に成り果てた。
表向きのオーナーであるトップハムハット卿の悩みは尽きない。



・・・・いったいどうしたら、彼らを「交通機関」として手懐けることが出来るのだろう。
    あの自律型マシーンに対抗するための有効な手立ては無いものか。
    〜〜最大の謎が彼を悩ませる。
    アイツらは何処の誰によって設計されたのか。
    果たしてただの乗り物に高度な人格を、移植する必要性が在るのだろうか?
    また自分意外の男性が皆、同じ顔をしてる訳は・・・



今日も出口の無い思考の迷宮をさ迷いながら、豚のような愛妻と共に深い眠りにつくのであった。



新しい一日が始まる。
島の住民にとって、このソドー島は世界そのものである。
毎日、港から出ていく船〔これも人面船である〕が何処に行き、何処から帰るのか。
アイツらの積荷は何処からやって来るのだろう。
全ては遠い水平線の彼方に・・・・・・

子供に聞かれた大人は苦笑する。
「そんなこと考えてる暇があったら勉強しなさい。」


誰もが心の片隅で抱く疑問・・・
同じ顔の住人が、退屈な役割を与えられた箱庭世界・・・



〜〜〜〜



「このまま膠着状態が続くようでは、失敗と言わざるを得ないですな。」

「うむ、未来の交通モデルをシミュレーションした、この擬似世界は我々の甘い期待を
 嘲笑っているかのようじゃのぅ。。。。」

「いたしかたあるまい。博士の理論を証明するため今まで着いて来たスタッフには申し訳ないが。」



〜〜〜〜



今夜も、操車場に集う不良機関車達は、過去の悪行を自慢しあっていた。
  あんときゃ〜傑作だったよなぁ!!
  明日はどんな事故をおこそうか?
  生意気な貨車どもに、一泡吹かせてやろうぜェ!
  艀のジジイにまた突き落としてやろうか?
  くくっ、トップハムハット卿の泣きっつらが目に浮かぶぜぇ・・・


しかし。。。
彼らに明日と言うものはやって来ないであろう。
ヨダレを垂らして熟睡中のトップハムハット卿にも。
島に生息する全ての命あるものに平等に。。。



「s.o.d.o.u 2005」 のコードネームを付けられたシミュレーション世界。
神の一撃によって、まもなく消去〔リセット〕されるのだ。


〜〜〜〜


「博士。最後のキーはご自分でどうぞ。」

「うむ・・・」

「どうなされましたか?」

「いや、目の前がボヤケて良く見えんのじゃょ・・・」

「我が身を切る想いですなぁ。さようなら、島のみんな。そして可愛い失敗策のマシーン達・・・」


〜〜〜〜


統魔巣 「おやぁ? みんなの身体がスケて見えるぞ〜、これはどうした事だい?」

轟鈍  「うぁぁあ! 本当だーー!」

堕苦  「空が、星空がぐるんぐるん回ってるぞぉーー!」

餌怒倭亜堵 「たっ、大変だあ〜〜! どうなっちゃってるんだよぉお〜!!」


〜〜〜〜




   モニターのポリゴン世界が
   悲しげに歪んで、
   虚無の中に消えていった

   そして・・・
   今、新たなる擬似世界「2006」が産声を上げた。
  
  


                                       E N D




    
   *  荒巻義雄先生風に書いてみました。次回作は 『 Anpan---2006-- 』です。
      戸田恵子つながり?





2002年03月27日(水) おもいこみ


「あのさぁ、笑わないでほしいんだけど・・・」

「また変な話するんでしょう。」

「ぼくさ・・・自分の体から湯気みたく何か悪いモンが、たえず出ていてそれに当てられた人は

気分が悪くなってるんじゃないかって、本気で思うんだよ。だから電車とかでたまたま乗り合わせた

人に申し訳ないってゆーか・・・外に出るのがイヤなんだ。」

「ぷっ、バカみたいー!」

「・・・・・・・・(._.)」

「そんな凄いヤツがいたらテレビ出られるよー、てか捕まって兵器として研究されちゃうって!」

「・・・・・・・・(._.;)」

「あ、ごめん〜、怒った?」

「別に。でも・・・そうとしか思えないんだよね」

「だとしたら私はどうなのよ。何ともないじゃん!」

「ん〜と、それはたぶん、もう免疫ができてるんだよ。」

「免疫ってね、インフルエンザじゃあるまいし。」

「ぼくは珍しい病気なんだ。病院でもなおせないんだ・・・うっ」

「あれれ、泣いてるし。」

「ほら、あそこのカウンターのお客さん、なんとなく顔色悪いでしょう?」

「そんな風に考えたら全宇宙の不幸を自分のせいにしなきゃならないよー。」

「・・・・・・そうだったのかぁ、ぼくの悪い気が全宇宙に放散されているんだ。」

「そうじゃなくって、だったらの話なの!」

「ぼくなんか・・・・・・鉛の部屋に閉じこもっていなきゃ迷惑な存在なんだよ。」

「鉛ぃ〜? あんたは放射性物質かっての。」

「似たようなモンだよ。いっぱい悪いのが染み出してるからね。」

「も〜・・・はいはい出てる出てる。この喫茶店の中はもうダメね。」

「あ、今出ていったよ、三人も。きっと外の空気を吸いたくなったんだ。」

「そーそー。」

「ぼく・・・もう外に出ないことにするよ。」

「じゃあこれが見納めね?」

「そろそろ帰る。おじやる丸始まる時間だし。」

「電話しなよ〜!」

「うん、ばいばい・・・・」



---------



ふぅ〜、相変わらず変なやっちゃな。
あそこまで自分中心に考えられるなんて、逆に凄いよなぁ。。。。
ってか私はあいつの何なんだ?。。。
なんか腹へったぞ。



2002年03月26日(火) 赤いクツ


「止ったら爆発するわよ!」

。。。おいらは、なぜか三日三晩おどり続けている。

「あたいのヒールん中には、小型TNT爆弾がしこまれているのよ、本当よ!」

。。。この状況は、いつか読んだ童話と似ている。

「ほ〜ら、、次は三角ステップ&てのひらキラキラよ!」

。。。くそぅ、ぼろいパンプスの分際でおいらを操りやがって。

(汗)ぜえ、ぜえ・・・

「ぶつくさ言ってないで、まじめに踊りなさいな!」

。。。どっかに親切な木こりさんは居ませんかぁ〜

「はいはい、、次ぃー! おはっス、おはっス、腰ふって!!」

。。。なんたる屈辱。。。そもそもこんな物が夜道に落ちてるからいけないのだ。

ついうっかり履いてみちゃったおいらが、バカだったよ。

「は〜い、温まってきたとこで創作ダーンス! お題は【台風】ね!」

おいおい。。。たいふうて。。。

「センス無いのねえ、ただグルグル回ってるだけじゃ〜ない!」

ぜえぜえ ヽ(*X*)ノ んなこと言われても。

「まあ良いわ、 次のお題は【雷】ね!」

こっ、こんなかんじかな、 ぜえ、ぜえ!

「あれまあ、それじゃ食当りのウミウシねえ。」

。。。もうあかん。。。眠いし。。。足痛い〜     


ドテッ



「爆発まで10秒よ。」

くつが。。。脱げない。。。

「9、8、7、6、」

。。。どこかに解除スイッチが有る筈!

「3、2、」

このリボンを廻すのか? 



(@O@;)うおぉぉぉぉぉぉーーーー!!!

 





・・・・・・おや?  

と、止ったの?

「苦しめてごめんなさい。あたい・・・寂しかったの。」

なんだよそれ。。。騙したのか?

「あたいは、捨てられた可哀想なパンプスちゃん。美少女の霊が乗り移った・・」

。。。あ、脱げた。。。

「怨みさまよい、はや百年。」

。。。こんな物騒な物は、アンビリバボーに送ってしまおう。

「あたいをどうかウェールズの父のお墓へ・・・」

。。。送料無いしな〜〜 おいら貧乏なのよ。

「あたいのヒールの中には、母の形見の指輪が入っています。」


ぐいっ、  あ、取れた! ポロン



「その指輪をお金に替えて、イギリスへ連れていって・・・」

。。。悪い事考えちゃいそう。

「海の見える、あの屋敷・・・楽しかった日々。」

。。。こんなくつはハチ公の耳にのせちゃおうかな。

「ねえ、あんたあたいの話、聞いてるの?」

。。。それより、喋るくつって珍しいから、見世物にしようか?

「なにブツブツ言ってるのよ! 同情して協力しなさいよ!」

。。。とりあえず、家に持って帰ってから考えるか。

「あたいは可哀想な美少女なの。悲劇の運命にもて遊ばれた・・・」

。。。とっとと眠りてえな。。。

「あの頃は夢の様に幸せだったわ〜。誰もがあたいを愛してくれたの。」

やれやれ、お喋りな靴だなあ。




「そこの道行くおねえさん、喋るくつは要りませんか?」

「これ〜〜? きったな〜い、 踵が取れてるし〜。」

「そんな事いわずに、タダなんだからとっときなさい。」

「あんた、頭おかし〜んじゃない?」



「そこの道行くおじさん、喋るくつはいかがでしょう?」

「んあ? シャベルで発掘ガイド?? ヒック!」

「いえ、何でも有りません、失礼しました。」



「そこの道行く英国紳士、帰国の際にはこのくつを・・・かくかくしかじか。」

「私は、少女は好きだが、靴の形で高飛車な少女は好かんね!」



「あ〜〜 めんどくさい! とりあえず帰ろう!!」

「あたいをどうする気? 置いてかないで!」

「分ったから黙れよ。捨てたりしないから。指輪も入れとくし。」

「あいがとう・・・もう踊れなんて命令しないから、連れていって。」



==========


あの日から、おいらと赤いくつの生活が始まった。

時々、自転車の前かごに乗せて海までサイクリングに行く。

靴型少女は、もう祖国の話はしなくなった。

おいらは、機嫌が良い時は、ウミウシ踊りで彼女を笑わせたりしてる。


                END



2002年03月25日(月) なっちゃんの秘密

「Kのやつ遅いぃ!」

「もう、オレ達だけで練習してようよ。」

「そだね、来てもどうせ詩書いてないんだろうから。」



    〜〜ンベベンベベ♪

    〜〜ドタタタドド♪ 


「なぁ〜んかだりくね?」

「なにが?」

「だから・・・女の子いれようよー。」

「それはさ、いろいろ問題の種になるからって。」

「んじゃ〜、すっげえブスにすれば?」

「意味無いじゃん!」

「あ、K来たよ!」


「わりいわりい、時空のひずみに・・・」

「ばーか。」

「んで、その娘(こ)、だれさん?」

「ん〜と。。。。。。。」

「Kの彼女?」

「ちがうよ、オレの友達の妹の後輩。」

「はじめまして〜! なつこでっすぅー!。」

「ども。」

「はぁ。」

「なんかね、見学したいってーから。かまわないよな?」

「どうぞどうぞ。」

「ぜんぜん。」


  〜〜んべんべ、んべんべ♪

  〜〜どどたん、どどたん♪


「あー! 初めにいっとくけどー、なっちゃんには、彼氏いるからね。」

  なんだぁいるのか。。。

  あれ? また目、あっちゃった。。。

「それとー! なっちゃんの親父さんて県警の所長さんだからね。」

  なんだと?

  また見てるぅ オレの事好きなのかな?





「あのおーー・・・」




「なに?」

「さっきから気になってたんですけどお〜。」

「うん・・・」

「このバンドって、プロ目指してるとかなんですか?」

「・・・ぃ、いちお。」



「あのぉ〜、リフがまるでかみ合ってないしぃ〜、バスドラもたってるしぃ〜

 わたしって、楽器いじれない人だけど〜、ず〜っと洋楽とか聴いてて・・・

 上手いバンドって聞いてたから期待してきたんだけどぉ〜・・・なんか〜」


(ーー;)(ーー;)(ーー;)?


「ゴメンね帰る!」









   〜〜ンベンベ♪

   〜〜ドドタン♪

   〜〜ジャージャッジャッ♪
  
   『ソレイユーー! のわーーる! キミの瞳ぃーー』


--------



「あと五分だ。」

「今日は、ちゃんと割り勘な。」

「オレが、払ってくる。」

「ふう、あちいあちい〜」


--------


「あのさ・・・さっきの事なんだけど。」

「ん?」

「だから、あのコの事。」

「なっちゃん? やっぱ、むかついた?」

「あーゆーコって知ってて連れて来たのか?」

「内心、切れたぞ!」

「ああ・・・ただものじゃないね、あれは。」

「なにもんよ!」

「オレもそんなに知ってねえ。」

「いくら可愛くても許さんぞ!」

「まあな・・・」

「可愛かったよな〜、黙ってれば。」

「来ないでしょ、もう。」

「え? 来ないの?」

「フツー来ないだろ、あんな感じで帰っちゃったし。」

「まあ、今日のことは忘れて下さい! オレが悪かった。」

「やっぱ、女は問題の種だね。」





-------翌週、スタジオにて



「Kの野郎! また遅刻か?!」

「違う女連れて来たりして・・・・ハハハ!」

   ギィ〜 バタン!

「ちわ〜っす! な・つ・こ・っで〜す!」

「よう! なっちゃんメンバー入りっつーことでヨロシク!」

「マイギター、マイギター、ぞうさん買っちゃった!」

「・・・・・・・ども」(-_-)

「・・・・・・・ども」(-_-)








2002年03月24日(日) 幻聴日記…エクトプラズム


「ワタシはあなたのエクトプラズムです。」

。。。マンガの幽霊みたいですねえ。ポヨポヨですねえ。

「昨晩、あなたの鼻の穴から流出いたしました。」

。。。??????

「もどらしてください〜!!」

。。。痛いですか?

「気持ちいいです。たぶん。」

。。。いつでもどうぞ。

「やっぱりヤメにします。」

。。。なんで?? 旅に出たくなったのかい?

「ワタシ、嘘ついていました。」

。。。謝らんでいいよ、キミとボクの仲じゃないの。

「ワタシ、じつは宇宙から来た寄生生物です。」

。。。????

「さようなら〜〜〜。」

。。。さようなら〜、でもなんでやめたの?

「よーーく見たら、もう満室だった。」



2002年03月23日(土) アンチアカデミズム〜2

「恐竜の祖先が生れるより先に、今から二億年前には哺乳類が繁栄していたんだよ」

「学研の本に載っていたね」

「ここだけの話・・・恐竜と同時期、人類はもう誕生していたんです!」

「???」

「それで、何を主食にしていたか解かる? そう、草食竜なんです!!」

「すご〜いい!! あんなでっかいのをねぇ!!」

「人間ってすぐ増えすぎるでしょ・・だから草食竜捕り過ぎて絶滅させちゃったの」

「ふぅん」

「なんだよそのバカにした目はっ」



2002年03月22日(金) アンチアカデミズム


「地球空洞説っていうのが有る。空洞の中にも小さい太陽がある。」

「それ知ってる!・・・両極に出入り口あるんだよね〜。」

「実は恐竜達は、内側の世界で今も生きているんだ。」

「あれっ?? こないだの話では人間に食いつくされちゃったんじゃなかった?」

「・・・・・・」

「まあいいや!続きを話してよ。」

「それでね、恐竜は進化したものもいて、その中のあるものはグレイ型宇宙人

なんだ。地底人だけど。」

「ロズウェルに落ちたのはそれ?」

「たぶん・・・で、来年当り攻めて来るよ!!」

「??マジっ!! 地上を攻撃してくんの〜〜?」

「・・・経済的に攻めて来るよ。」

「なになに?」

「日本より良い物造ってるよ!」

「アニメとかゲームソフトとか?」

「たとえば・・・超極薄○○○ーム。」

「??????」

「あと、俊敏に駆回るアイボ。」

「??????????」

「インプラント式モバイル。」

「いったい何処から仕入れた情報?」

「実はオレ。。。。。。。」




2002年03月21日(木) 腑に落ちない・・・

最近の風潮では、愚にもつかないお喋りを、

「ガールズトーク」

などと呼んでお洒落に持て囃している。

気に食わん。(-。-)



2002年03月20日(水) 幻聴日記…メモリ


「オイ!! 起きろ!! おまえだよ、てかオレだよ!!」

・・・・・・ん?

「私はおまえの海馬様である。」

・・・・・・かいばぁ?? かいばおけ・・・メリークリスマス!!

「私はおまえの頭蓋の中の脳みその中の海馬様であ〜る。」

・・・・・・ねみい。後五分だけ寝かして、言う事きくからぁ。

「よく聞きなさい! 今よりメモリー増設するから何も考えるな!」

・・・・・・はいはい〜

「110001011000111101010010100100010」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「よーーし終わったぞ、試しに小難しい事考えてみろ。」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「賢くなったはずだ。ホーキング読んでみぃ。加藤諦三がいいか?」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「再起動!! ごおぉ〜〜!!」


(-ρ-)。。。。。くぅ〜



2002年03月19日(火) 怖い夢を見た

本来ならば、これは「夢日記」の方に書くべき事なんですが、

今日おっかねえ夢を見ました。

しょこたんが、にまにま笑いながらダイオウグソクムシを持って、

ベッドに縛り付けられた私の顔に近づけてくるんです。

「秘密の宝のありかを正直に話すのよ! 黙っているとこうよ!」

もじゃもじゃ蠢くダイオウグソクムシの足が私の顔面に触れた。

「ぎゃーーーーっ!!!!」ヽ(`△´)/

節足類がこの世の中で一番怖い私は、気が狂いそうになった…



2002年03月18日(月) 悲観的未来論


「そのうち、ロボットやアンドロイドもポイポイ捨てられちゃう時代が来るだろう

 か?」

「リサイクル法で、お金払わなくちゃいけないものね。」

「野良アンドロイドの集団に襲われないかな〜・・・」

「捨てられた恨みによる復習?」

「うん、組織化されたら人権問題、自治区要求、先住者との軋轢、もうたいへん」

「それって、猿が服きて喋ってる映画に出てきたことじゃない?」

「あっ、ばれた?」

「ホント映画マニアだねー!」

「猿より怖いかもよ? アンドロイド強そうじゃん!」

「人類VSロボット軍団かー・・・ 勝ち目なさそう。」

「その頃には、最強クローン兵士をガンガン用意してるさ。」

「ロボットみたいな人間と、人間みたいなロボットの戦い??」

「いつまでも決着つかないぞ〜。」

「人類はそうなったらスペースコロニーや月面へ、逃げちゃうよ。」

「残された両者だけが、戦争の遂行目的を忘れて永久に戦い続けるわけか・・・」

「案外、結託して、逃げた人類をやっつけに追いかけてくるかも。」

「・・・・こわいな〜。」

「・・・・まずいね〜。」

「ホ○ダとソ○ーは、今のうちに潰しとかないと!!」

「まだ芽のうちに、摘み取ってしまいましょうー!!」

「未来は変えられる!!」

「人類の明るい未来の為にぃー!」

「・・・こんなのも、映画でなかった??」

「シュワちゃんの?」

「オレ達って、ただのSF映画バカ?」

「ていうか、ただのバカじゃん!」



2002年03月17日(日) 湖畔の唄



胎児のようにまるまって、

自分を抱(いだ)きながら……

彼女は時の止まった湖底にひそんでいる



少年は波打ちぎわに腰を下ろし、じっと何かを待つ

下弦の月を切り裂くような流星…



一度、聴いてみたいんだよ、どうしても。。。



家を出る時、少年はボルボージュに呟(つぶや)いた

湖畔の小さな影は、ゆらりと立ち上がる



もうすぐ・・・はじまる



音も無く水面は、同心円に窪んだ

その中心に、とぐろを巻いた美しいドラゴンが・・・

千年の齢(よわい)を重ねた彼女は、ただ詠うために今宵・・・

微かな月光のもとでは、その琥珀の鱗も煌(きらめ)きをためらうばかり

ぬるい滴りを少年の足元に落とす・・・巨大な翼・・・

そして、歌がはじまる

人間の可聴域をこえた哀しみの轟(とどろ)き

しかし・・・少年の心には確かにつたわっていた

酔(す)いぶどう酒にまぜた水晶のカケラ達が、全身から流れ込む

いつしか少年の心肝を麻痺させていた


・・・ふいに背中と喉頭部に、ごつごつした物が近づく

身の丈を超える赤黒い顎が、

華奢(きゃしゃ)な肢体を人形のごとくすくいあげた

気がつくと、世界は無数の泡の宇宙に包まれていた



------



ボルボージュの息子は、新月の晩、蝋のように白い姿で


湖の上を、す〜っと歩いていたよ


翼をもった少年と紅(あか)い竜が、西の杜へ消えていったよ


村人達は、口々に噂した・・・・・・


------


・・・今や、少年の血肉は彼女の一部となり

偉大な両翼の赴くまま、自由を手にしたのだ


そして、孤独の棘を抜くために、涙を流す少年を摂り込んでしまった彼女も、

自らの揚力の導くまま、永久(とこしえ)の世界へ・・・・・・



いく度目かの新月。。。

カルセドニー色の湖面に揺らめく月は、

チェシャ猫のいたずら笑いを浮かべて、

いつまでも星を見上げていた




END



2002年03月16日(土) 残された者

   
セラミックのプロテクターで身を堅めたオレは、

―人灼熱の砂漠をさまよっていた。

長いあいだ疲れを感じることなく‥‥ひたすら。

ところで、オレには分からないことだらけだ。

自分がいつからこうしているのか、

いつから自分 が魂を持ってこの体を支配しているのかということさえ・・・。

まあいい・・・こうしている事に何か意味があるのだろう。

無気力な思考をめぐらせはがらも、

ただ焼かれた砂の上にブーツのつくる独特な足跡を刻んで行く。


時間の無いこの世界にも、ようやく変化が起きた。

広い世界を、頭上から支配していた 恒星は、

地中から沸き立つ熱気をひきつれて、

遥か地平綿の彼方へと姿を消した‥,,

うって変わって、オレの外殻をも凍らせるようは極寒の夜が訪れた。

が、これは自分 にっとて、ただの「暗さ」でしかない。

何故ってそれは、誰かこの体を創った者がそうした のであろう。


相変わらず、オレの足は動き続けている。

一瞬、視界の右を地平線をなぞるように一筋の 光がよぎった。

斬り裂かれた空気は、奇妙は悲鳴を上げると、

またいつもの静寂の中に息をひそめた。

そんなことが幾度か繰り返された。


 12度目の夜。

オレは、辺りの様子が変化していることに気づいた。

波打つ砂の山は平坦になり、

ずっと向うの方には何かごつごつしたものが無数に 散らばっている。

進むにつれ、それらは砂の中から―部を覗かせた過去の遺物であると 解った。

見たところ、さほど古いものてはなさそうだ。

オレの―本しかない腕はその中の 一つを 造作につかみ上げると目の前へ持って来た。

何ということか、それは 分析する間もなく砂のようになって、

頼りなく指の問からこばれおちてしまった。



・・・不愉快だ・・・


六つの足のそれぞれは微妙にリズムを狂わせ、

動きを鈍ら せはじめた。

関節がやられたらしい。自分でわかる。

痛みはどというものでなくただのデ ータとして伝わってくる。


オレは、凍った砂の上に停止した。

  
*

生物たちは何故だろうか、

彼等の足下に浮かぶ赤茶けた惑星へは降りようとはしなかった。

したがって、砂の上に残して来たものや、その―部分を回収するつもりもない。

生物たちは複数ではあったが、意思は―つに結合されていた。

―つの結論は「あきらめ」であった。

恐ろしいほどの静寂が、重く冷たい大気が、無数に散らはる過去の繁栄と、

滅亡を示す残骸を惑星の表面に固定していた。

腐食した有機物の中にも―つの

意識が存在した。しかし、今にも消えそうだっだ。

                                 



*



オレの身体は、もうほとんど麻痺してしまった。

・・・この中枢部もそろそろ……殺られる。

・・・もういい‥‥‥‥‥役目を果したのだから。

あれから18年と2ケ月が過ぎた。時間とは曖昧なものだ。

銀河系が生き ていた時代、地球の周期活動を基に割り出したものらしいが、

基準となっているものすら死んでしまった今、何の意味も持たないのかもしれない。

*

惑星は、永遠に夜であった。まるでなんらかの感情を持ってるかの様に。

二度と繰り返さぬために、Thirdとともに自分を閉ざしたのかもしれない。


*

Thirdは死んだ。

次にFourthが作動を始めた。

Thirdの記憶、つまりこの惑星 に関するあらゆるデータを受け継いで、

再びこの地に降り立つことの無い主人を待つため。

これが最後の子備コンピュ―タであり、 四番目の意識であった。

Fourthが初めに見たものは、何だったのだろう。


南の砂漠の向うにたたずむ傾いた建築物の群れ・・・

それとも厚い雲から射し込む僅かな月明かりだろうか・・・・・


                                  

 END



2002年03月15日(金) マーズウォーカー




砂丘に続く彼の足跡は

蟻の行列にも似てどこまでも果てしない。。。

天界の観察者は、絶望の眼差しを向ける。

地平線の墓標は、かつての高層ビル郡。

傾(かし)いだその姿は、哲学者の風格を漂わす。


六本足の彼が、歩みを止めたのは

何も発見できなかったから・・・

この世界に、命あるものは残っていなかった。

観察者の予測どおりとはいえ

虚しいものがあった。

彼は、全ての足を切り捨て、ブースターに点火した。

天界へと上昇しながら見下ろす。



嘗(かつ)ての蒼い惑星、

火星と呼ばれる赤い球体が、小さくなってゆく。

全ては、彼の歪んだ瞳に映って美しかった。

     





------

 




野生化した偵察グライダーが、コンドルの様に旋回する赤い空・・・

扇状地の景色は、スケール感のないパノラマ。

プラチナの輝きを放つ球状都市郡は、

ココアケーキにまぶしたアラザンを思わせる 。

六本足と五つのカメラアイを持つ彼・・・残された者

この赤い惑星に生命を発見したことは、天空の観察者へは知らせなかった。



あれは偶然だった。

彼のソナーは足元の巨大な空洞をたどった。

球状都市は、地底を移動しながら軌跡に壮大な迷路を残していく。

。。。果たして扇状地に半身を浮上させた生命球のコロニー。



〈あの中の住人がどのような者であれ、そっとしておくべきだ〉

彼の人工知能は判断した。

そして・・・ここを旅立つ日の遠くないことも

知っていた。

上空を舞う仲間たちが、虚無の天空にむけて、

最期の記念写真を送信した。

          
                  
 〜END〜



2002年03月14日(木) インディゴカラーの作業服

      



バスルームの鏡から伸びる掌に首をつかまれた。

 強く強く・・・・・・

向こうの世界から見つめる二つの光

クリソプレーズの瞳は、その妖光で全てのものを、重力の呪縛から開放する。

僕の体も例外ではなく・・・

うねる髪は、命あるように冷たいタイルへ群がり、壁に同化した。



-----


「白いデニムが、制服ですよー。」

「え? そう・・・」

僕は自分の声で白昼夢から覚めた。

ごわついた制服を羽織って、仕事場へ向う。 この次元では、今日が初日らしい。

不安定に浮遊しながら、高速道路の上空を飛ぶ。

。。。スピードが乗らない

時速90kmで南下しながら、ミニカーの様な自動車をながめている。

。。。インディゴカラーの方が、作業員らしいのになあ




夕暮れ時、仕事を終えて本社のビルへ戻った。

例の男の子が、ロッカールームへ案内してくれる。

「このテラスは四階ですが、三階のフロアーにつながっています。」

「ねえ、本社(ここ)の管理職はインディゴの制服なんですよね?

それって、変じゃあないですか?」と、僕は聞いた。

彼はにが笑いを浮かべながら、異様に大きなスチールロッカーの扉を、

《バタン》

と開けてみせた。 



・・・・・・中は、見覚えの在るバスルームだった。


                    

                  〜END〜



2002年03月13日(水) はじめに

ここに掲載した短編小説は、
過去の日記より抜粋したものです。
これといったメッセージは含まれておりません。
なんとなく映像を浮かべてもらえたら本望です。
拙文御容赦。。。


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