[ 天河砂粒-Diary? ]

2004年07月29日(木) 【水饅頭観察日記】その2

うす緑色の、蓮葉型の二葉の間から、新しい芽(?)が伸びてきた。
ただ今、水饅頭の苗は全長8cm程度。買ったときは5cm程度だったので、1日1cmという勢いで伸びている。
この調子だと、1ヶ月後には全長35cmか。
(いや、まさか、そんな……)

ちなみに、出窓に置いているのだけれども。
やはり、日光に向かって伸びるものらしく。
仕事から帰ってくると、窓に向かって、苗が曲がっている。
真っ直ぐに伸びて貰いたいので、苗を反対向きにして出勤するのだけれど、仕事から帰ってくると、やっぱり、窓の方に曲がって伸びている。
……そんなに日光が好きか。水饅頭。
こういうのを見ていると、植物も生きているのだなぁと思う。

ところで。どこがどう、水饅頭なんだろうなぁ……。




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2004年07月26日(月) 【水饅頭観察日記】

 最近はどうにも仕事が忙しく、ここ数ヶ月間ずっと、会社を出ると外は真っ暗という日々を送っていた。せっかくの夏であるのに、日長を味わえないことが非常にもったいなく思える。夜空は夜空で美しいけれども、この時期にしか楽しめない日暮れの時間を、たまにはゆっくり堪能したいものだ。
 そんなことを思いつつも、今日も多分に漏れず、4時間みっちり残業をする羽目になった。すっかり暗くなった夜道を一人、金色に輝く月明かりに照らされながら家路を急ぐ。
 途中、ふと見慣れない光が視線の脇をかすめた。何だろうかと目を向けると、平日の夜であるにも関わらず、裏路地に数件、露天商が店を広げている。
 ランプの光で浮かび上がる店には、雑貨や骨董品に装飾品、野菜に植物の苗など、様々なものがひっそりと眠るように並んでいる。麺麭や腸詰めを売っている店もある。すべての店には、帽子を目深に被った初老の男性(だと思うのだけれども、ランプも月明かりも朧気で、はっきりと年齢までは解らない)が、音もなく店番をしている。どこか幻想的で、神秘的な、まるでこの世のものでは無いような、その不思議な光景に、わずかに戸惑いつつも、興味を引かれて近づくと、店番の男性がゆっくりと、無言のまま頭を下げた。
 言葉はなくとも、自然と、「ゆっくり見ておゆきなさい」という意志が伝わってくる。
 私はそれに応えるように頷いて、広げられた店を一つ一つ、のぞいていった。
 小さな路地の、小さな露天商は、全部数えても両手で足りる程度の数しか出ていなかったけれども、仕事で疲れた体で見て回るには、ちょうど良い数だったように思う。
 腸詰めと、茹でた小海老と香草と、甘辛いピーナッツソースをレタスと厚めのクレープで包んだ、なんとかいう名前の食べ物を買って囓りながら、一通り見て回った。どれもこれも、綺麗だったり珍しかったり安かったりで、とても興味をそそられたけれども、中でも一番、私の心を捕らえて離さなかったのは、小さなうす緑色の二葉を広げた、一本の苗だった。
 ランプの光に照らされて、涼しげに光る、蓮の葉型の二葉。紙でできているらしいポッドには、綺麗な手書き文字で、「水饅頭」と書かれたプレートが刺してある。
 水饅頭とは、あの水饅頭だろうか。と、首を傾げていると、チューリップ帽を被った店主が、わずかに掠れた声で言った。
「一つの苗から、一つの水饅頭が生えるよ。それは、水色の水饅頭の苗だ。お嬢さんの好みにぴったりだと思うよ」
 水饅頭が生える。しかも、水色の水饅頭。よくわからないけれども。水饅頭みたいに、つるりとした半球体の種でもできるのだろうか。などと、しばらく思い悩む。
 水饅頭というプレートも気になるが、それ以上に、二葉の蓮葉と、涼しげなうす緑色が、なんとも可愛らしく、手に入れたい衝動に駆られた。
 問題は、金額である。他の苗には50円〜500円の値札がつけられているが、この水饅頭の苗には、値段が書かれていない。
 いくらなのだろうか。今なら、1000円でも買ってしまうかも知れないけれども。しかし、そんな買い方をすればきっと、明日の朝には後悔という二文字が、目覚めとともに襲いかかってくるだろう。
 どうしようか。苗の前にしゃがみ、考え込んでいると、再び、店主が掠れた声で言った。
「今日は、月が綺麗な金色だから、200円にまけてあげるよ」
 水饅頭の苗、200円。興味と欲求を満たす代価としては、申し分ないと思われた。
 何がどう水饅頭なのか。結局、店主にたずねることをしないまま、200円を払って、透明のビニール袋に入れられた苗を受け取る。
 どの辺が、どう水饅頭なのか。育ててみればわかるかもしれないし、最後までわからないかもしれないけれども。
 わけもなく幸せな気分になりながら、足取りも軽く、家に帰った。

 そういうわけで、我が家には今、水饅頭の苗がある。
 硝子製のポッドに植えられて、出窓に置かれているその苗は、金色の半月に照らされて、うす緑色の二葉を揺らしている。
 どんな花が咲くのか。正式名称は何なのか。どこが水饅頭なのか。枯らさないように気をつけながら、気ままに観察日記でもつけて見ようと思う。



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2004年07月19日(月) 更新停止のお知らせetc.

◆更新停止のお知らせ◆
もともと、更新止まってたじゃない? というツッコミはさておき。
諸事情により、サイトの更新停止を宣言いたしました。
諸事情。とかいうと、かっこいいんですけれども(笑)
単に、気分の問題ですので、嬉しかったり悲しかったりする事情があるわけではございません。
ネットサーフィンは気ままにいたしますし、メッセには時々上がると思いますので、見かけたら、今まで通り遊んでいただければ幸いです。

尚、更新の再開は今のところ未定です。
閉鎖しちゃっても良い気もするのですが。
しちゃってもいいけど、しなくても変わらない。程度なら、
置いておくのが良いのです。サイトというものは。(なぜ?)
というわけで。
誠に突然、且つ、勝手ではございますが。
気が向くまで、しばらくの間、お休みいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

※万が一、サイトの更新を再開するようなことがありましたら、
 メールにてご連絡差し上げますので、ご希望の方は、
 下のフォームから、お気軽にご連絡ください。
 
※冥王星滞在中にメールをくださった皆様、ありがとうございました。
 心よりお礼申し上げます。
 ううむ。まとめてのお返事で申し訳ありません。
 元気になったらまた、個別にお返事したく思います。

◆携帯電話メモリー消滅のお知らせ◆
随分前のお話ではございますが。
携帯電話のですね。メモリーがですね。すっかり消えてしまったのです。
と、いいますか。そもそも携帯に電源が入らなくなりまして。はい。
「見た目は一緒。中身は別物。その名は、無料交換!」(名探偵コナン風に)
と相成りましたので、大変恐縮ではございますが、
私の携帯アドレスをご存じの方は、お暇なときにでも今一度、メールアドレス及びTEL番号などを、メールにてご連絡いただけますと幸いです。
ご用もないとは思いますが。無いとは思いますが!!!(涙)
気が向いたらよろしくです。アドレスは変わっておりません。

◆その他◆
その他。何かあったかな?
ああ。WEB出身作家応援同盟は、近々更新予定です。
もう、情報としては確定なので、更新しても問題ない気はするのですが。
ご本人様との調整などなどございまして。まだちょっと保留。
でも、8月に入ったら、いい加減オープンにしたいです!
したいですぞ! ご本人!(訴えよ届けー!)

以上です。あー。
長々と、失礼いたしました。
それでは皆様、良い夏休みを!!(夏休みのある人限定)


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