フィンランド湾のヨット

2007年05月31日(木)  打破する

寝てた?
いまわたし
ちょっと
寝てたね

でも
映画は観たかったのです


2007年05月30日(水)  壁を越える

メタファーでなく

椅子を踏み台にして
手を目一杯伸ばして
指先がやっと
届くか届かないか
天井との隙間は 30cm くらい

私は乗り越えたのだ!

軽率さの象徴であるところの

壁を


2007年05月29日(火)  風のように

昨日今日と外はまるで
秋のようです

いま
秋だったら良かったのに


大丈夫

生きられる


生きてきたことを
生きてゆくことを

私は私のリアルライフを
生きることができる


2007年05月28日(月)  「落としては、いないです」

わざとではなかった
ましてや悪気など全く
ありませんでした

でも
そのことにいったい何の意味が?
(無自覚なのはもっと悪い)


私には舞台が見える
明かりに照らされた装置と
その中に座る人が見える

台詞と物語が聞こえてくるまで
もう少し
もう少しだけ
時間をくれませんか

もうおしまいですか


因果応報?


私たち三人は
こんな風に
こんな風にして

もういちど出会えますか

彼が言葉を紡ぎ
私が視覚化し
あなたがすべてになる


そんな夢を一瞬だけ見ることができて
楽しかったですね

一緒に夢を見て
楽しかったですね


ありがとう
さようなら


さようなら?


私たちはきっと
舞台をあきらめないと思う

だってそれはもう
すぐそこにあるから
私にはそれが見えるから



2007年05月27日(日)  虚構です。または、愛の生活。

週末の夜が、夜だけが真に自分にとって自由な時間であるような気がして、次の日のことを、あるいは早起きして得られるもののことを、全く思わないわけではないのだけれど、あと少しあと少しとどうしても夜更かしをしてしまうのは、このまま時の流れをとめてしまいたいと思っているのかもしれない、単純に夜が好きなだけかもしれないと思いつつ、じょじょに明るんでくる空の色を見ていると、学生のころ生ぬるい朝のバス停で始発のバスが来るのをぼんやりと待っていたときの気持ちが蘇ってくるような、こないような、そうやって朝帰りをした夏の日の朝、誰も居ない食堂のテーブルの上に置かれていた煙草を何の気なしに一本くわえたことが、私のもうすぐ十年になる喫煙の習慣の始まり(の始まり)で、 ―― 結局その後、自分の人生に煙草を吸うという選択肢を加えるかどうか散々悩み検討し決断することになるのだけれど ―― そのとき私はとても好きだった人と別れ際にはじめてくちづけをしたことがかなしくて、だから、あの日あの朝に、私の中で何かひとつの日々が終わったのかもしれないと、そんな風に簡単に区切ってしまいたくなるのだけれど、どこかで、それは非常にくだらない考え方だと気付いてもいて、結局のところ明け方に喫煙する習慣だけが残ったという事実を認めることで、情緒に流れがちなのは私の悪い癖である、日々の習慣に意味など何も無いのだと自分につよく、つよく言い聞かせながら、うがいをして、石鹸で手を洗って、すでに眠っている人の隣で私も少しだけ眠ろうと思う。数時間後にはいつか何の屈託も留保も無い朝の光の中で小鳥のような形をした大きな目が黒い泉のような目が静かにでも大きく開いたように目覚めると思う。愛が。


2007年05月26日(土)  オーナメントみたいに

細くてきらきらとした糸が
まっすぐに私をつるしていると思う
そう思ってそっと持ち上がる


そして
回る

できたら二回転ね


2007年05月25日(金)  いまもそのまま持続しています。

床が固くて足の裏が
とても痛かった

私ははじめて
Tシャツを脱いだ

心臓が喉に詰まるかと思った
みているときに


うまく形容できない気持ちがしていて
たぶんいちばん近かったのは
怒りみたいなものだったんじゃないかと思う

何か
取り返しのつかないものへの

怒りみたいなもの

たぶん自分に対する
怒りみたいなもの


2007年05月24日(木)  天使たち

欲張らない


少女たちはなぜ

こんなに一生懸命で
きれいで
可憐で

鞠のようで
花のようで

みとれる
あまりにも
美し過ぎて


2007年05月23日(水)  青い服

平野に白い花の咲く


2007年05月22日(火)  いちごいちえ

私は唖然としてしまって
完全に言葉を失っていました

またいつか一緒に踊れるのではないかと
どこかで思っていたので

でもむしろ自分が未だに
そう思っていたという事実にいちばん
驚いていたのかもしれません


あのときは本当に楽しかったって?
しあわせそうで良かったって?


何を言っているのか全くわからない
自分が何を言っているのか
全くわかりません


あと。
イザベル、イザベルは?


2007年05月21日(月)  猫が泣く

お月さまが欲しかったのはきっと
汚れて灰色になった白い猫

最後の曲でワルツの練習をします


2007年05月20日(日)  黄色と橙色の花、そして、花。

日傘を持っていなかったので
甲が日焼けしていくのがわかった

小さな鞠みたいな花は触れると
ぎゅっとしていてかたかった


佐々木さん
私は六年前から何ひとつ変わっていなかったよ

あなたに罵倒された私のままだった


2007年05月19日(土)  ヘルシンキ西港の対岸

この道を歩いたことがある
あのときは夏だった
見ず知らずの人と一緒だった
物みたいだなと思った

後ろから鏡のほうへ
押して押して押して押して
力の限り押した

足がもつれてもかまうものかと思って
(実際もつれたわけだけれども)

身体がちょっと変だった
良かったり
悪かったりした

明日のことを考えて早く眠りました


2007年05月18日(金)  変わらないままでいて

最初はたぶんぽかーんとして
口開いてたんじゃないかと思う

ぞくぞくして
ぞくぞくして
ぞくぞくした

涙が出るのともちがう

ただ
ひたむきさと明るさと楽しさと
切なさだけがあって

毒さえも無い

こんなステージがあるなんて

私を忘れないでください
という風には
私は思わないでもいつか
私もその場所へ連れて行ってください

いつか 町に戻って
変わらないままでいて

変わらないままでいて?

変わらないままでいて
変わらないままでいて


そんな風に思ったことが
あっただろうか私に?


白い服が綺麗で
私は泣きたかった

でも泣くことのできない
切なさがあるのだということが

わかりました


2007年05月17日(木)  子供の憂鬱

踊ってる
踊ってるね

いつものではなくて

踊らされてるって言いたくない

よるごはんを食べた
泣きながら食べたんだ

ばか


2007年05月16日(水)  鍼の先生

いったい私を
笑わせたいのでしょうか
泣かせたいのでしょうか

よくわからなくて
笑いかけの変な顔のまま
しくしくやっていたら

「あんたは陽の気が足りない」だなんて
「それ、暗いってことですか?」なんて

「自分に何かあっても気にもとめないけれど
あんたに何かあると駄目なんだ」なんて

笑えません
泣いちゃうよ

「変な二人だよ」

そうですね
本当に
変な二人です


2007年05月15日(火)  ゆれる

身体がどろどろに溶ける
夢を見て目が覚めたとき
三時半でした

吐き気がして
でも何も
吐くものが無かった

お昼ごろ雹が降りました
斜めになったガラスを
氷が滑り落ちてゆくのを

毛氈苔をひさしの下へひく
傷まないように

DVD を観ました
映画と舞台とライブと

くらいオペ室で
この歌をかけたとき
私は
本当に不幸で
そしてしあわせだった

猫の絵を描いた
「ごめん猫」の絵を描いた
そして小さく手を振った



ごめんなさい。
明日からまた通常営業に戻ります。


2007年05月14日(月)  やっちゃった

両腕が熱い

ばたばたして焦って
ごめんなさいねと謝る

口をきくな
働け

夜のベランダ


−−−−−−−−−−

不思議なことがありました。

私はいつも写真に写るとき
顔の左側をカメラに
向けるようにしています。
しているのです。

でもなぜだろう
何枚撮っていただいても
自分の顔に見えない。

ちょっと反対にしてみましょうかと
○○のことを考えて笑ってみてと
目はできるだけ開いてと
笑うときにうつむかないでと

ああ私はこんな顔をしていた?
いつから
こんな顔をしていた?

一応両方焼きましょうねと
左側はよそ行きの顔なのですねと

「ありがとうございました」と
大きな
声で
そして
お辞儀をして帰る。

帰る。

ゆれながら
帰る。


2007年05月13日(日)  帰京

丸の内はもう私の街ではなかった
もしもそんなことが
あったとしての話だけれど

東京は人の
住むところではないと

先生は言うけれど
何度も言うけれど

でも私はここで生きてゆくことしか
ここよりほかに
生きてゆく場所が無いのですから


2007年05月12日(土)  星空

この日(正確には今週)

日没のすぐあとには宵の明星が
ほどなくして木星と土星が

明け方には火星が

視力と視界が良ければ水星が

見えたのだそうです


2007年05月11日(金)  何とかなるものです

出来上がりからさかのぼる
少しずつ見えてくる

終わりが

洋服をあなたが選んでくれた


2007年05月10日(木)  二分間、そして、四時間。

負けず嫌いなんです
まわりが見えません

敗者三部作の
完結編はおあずけ

机の前に立って目を閉じて
二分間考えた

何ができるだろうって


2007年05月09日(水)  ワルツ / 水の流れ

こんなにも可憐に
こんなにもしなやかに
こんなにも美しく

人は舞うことができるのですね

風のように
川の流れのように

打たれる

指先から何か輝くものを

贈りたい
あなたに


2007年05月08日(火)  いま私がしなければいけないこと

とにかく身体の中心を締めたい
それが無ければ
スタート地点にも立てない

頭の痛かった人は
音楽を聴く余裕も無かった


気持ちを可能な限り抑える
そして教えていただいたことを
何ひとつ無駄にすることの無いように

情緒感情解釈はその


2007年05月07日(月)  別々の道

でもそれがひととき
同じ場所を生きていること

一点の曇りも無いように
思えますでも
きっとそんなに
簡単なことではないのでしょう

同じような立場の方がいらして
だいぶ楽になりました

帰りの列車で本を読みながら
私は少しだけしあわせでした


2007年05月06日(日)  雨の日にビタミン

最後の日は映画
いつも映画

すこしだけうとうとした

栄養

栄養?

明日から
また


2007年05月05日(土)  横浜?

がたんがたんと
東京を抜けて
川を渡って 横浜

横ちゃん?
そういえばむかし
そんな男の子が居た

歌を聴いたら
涙が出そうになる
でも泣かない
もう 大人だから

千葉へゆく人
私は港区に行きます

踊るために


2007年05月04日(金)  7号のルージュ / ろうそくは八本

前髪をまっすぐに伸ばしてもらう
メロンのケーキは夏限定なのですって

たがが外れる
たがが外れた

E まで行って H にたどり着けないなんて

基本的に趣味が変わらないねって

変わらない
ケーキの種類も同じ
これからもずっと同じ

おめでとうございました


2007年05月03日(木)  家事デー

やっと家の中のことができる
今日は雑巾がけ
きちんと雑巾でします

かろやかに風が
通り抜けて行くように


2007年05月02日(水)  モノレールに乗って

真剣勝負を求めてこない舞台
こんな風にくつろいでもいいのね

私は
こんな風に
くつろいでもいいのね

楽しかった


2007年05月01日(火)  静けさの中で

新しい月がはじまる
やさしく感じる
守られていると感じる

迷ったときには
必ず何かが
正しい方向を指し示してくれると思う

いつかの秋の日のポストの
万年筆の
インクの色みたいに


無駄遣いは見逃す
たまにはね
たまにだったらね


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