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2007年04月10日(火) 4月8日のlesson de ラ・パレット…

新年度最初の公開レッスン、今回も、聴講者数は20名近く、継続して聴講される方も増えてきました。
また、当日いきなりいらっしゃる方も増えて、この公開レッスンが、だんだんと定着してきているのを実感しています。
今回の曲目は以下の通り。小学4年から大学3年生の生徒さんに弾いていただきました。

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11:00〜 アンナマグダレーナより:Minuet d-moll、Polonaise g-moll
     ツェルニー30番:3番
     ベートーヴェン:ソナチネNO.6 第1楽章 第2楽章
     ブルグミュラー25の練習曲:つばめ

12:00〜 バルトーク:ミクロコスモス2巻より 56、57番
     バッハ:インヴェンションより 6番
     ベートーヴェン:ソナタ Op.49 No.2

13:00〜 ショパン:エチュードop.10-4
     バッハ:パルティータ5番
     メンデルスゾーン:厳格なる変奏曲(d-moll)op.54

  《休憩》 14:00〜14:40

14:40〜 フォーレ:ノクターン第2番
     フランク:前奏曲、コラールとフーガ

16:10〜 ショパン:コンチェルト 第1番
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自分が勉強していて迷っている所や、いろいろなケースがあって、その都度考えなくてはならない場合などは、指導する際に生徒さんに納得させるのは、とても難しく思えたりするものです。
今回の公開レッスンでは、そんな時にどのように考えたらよいか、良いヒントが沢山あったようにおもいました。

たとえば、強弱やスラーがキッチリ書き込まれたバッハの楽譜を使っている生徒さんに対して。
「バッハは強弱記号を書かなかったから、好きにしていい。
けれど、こう弾こうと決めたら、きちんとその通りにやろうとすること。」
これなら、子どもさんでも、自分がなにをしたらいいか、きちんと理解できます。

また、少し背伸びしたベートーヴェンの作品を弾いたお子さんに、一応良しとおっしゃりながら、
「音楽(芸術)では100点がない。間違えずに弾けても100点ではない。
天才の作品には、どれだけでも可能性がある。」
と続けることで、お子さんが、自分の演奏に満足しすぎてしまわないように方向付けがなされた印象を持ちました。
このことについては、別の、年齢が上がった生徒さんの時に、
「一段階ずる上がってく。それぞれの段階でできていればそれでいい。
でも、その先がまだある。」
とお話され、これは、あらゆる段階について言える、普遍的なことのようにおもいました。
たとえ、プロのピアニストであっても、おそらくは、このような気持ちでピアノに向かっている人が、大きな成功をおさめるのに違いありません。

もう一つ、演奏する…ということについて、小学生から大学生まで、レッスンの様々な場面でお話してくださいました。
ピアノが好きでも、演奏するとなると悩みはつきない…という方は、多くいらっしゃると思いますので、きっとこれらの内容はそういう時に大きな力となることでしょう。
「演奏するために練習する。練習するみたいな演奏をしない。」
「結局は、さらい方の問題。何を目的にさらっているか?」
「さらっている時に不安な所を残しておくと、安心して演奏できない。」
「ピアノが弾きにくいというのは、ピアニストの言い訳にならない。
弾きにくいピアノでも、その中で歌う練習をする。」
「さらう時は歌を忘れない。」
「怖い気持ちの原因は自分が作っている。しっかり弾かなきゃと思いすぎるとダメ。」
これらは、一度に話された言葉ではないのですが、こうして並べてみると、一つのまとまった方向を示しています。
このことは、北川先生が、常に、一貫したことを考え、ご指導くださっている…ということの証明だと思います。
だから、北川先生のご指導を続けて受けることで、どの生徒さんも、ご自分の能力を少しずつ開花させることができるのでしょう。

次回は、6月10日日曜日。
お申し込みをお待ちしています。


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