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2003年03月25日(火) リハーサル・レッスン…

ウチのお教室では、来週、3月30日日曜日に、春の勉強会を開きます。
会場は、ホールではなく、フラットな床の、公共施設の音楽室なので、立派な発表会…という感じではないですが、その分、客席が身近に感じられて、演奏する生徒さんにとっては、緊張感があるようです。
会場費も手頃で、会費を高くしなくて済むので、気軽にできるのも、気に入っています。

せっかくなので、本番の1週間前に、会場を借りて、レッスンしてみる事にしました。
いつもリハーサルは行うのですが、通り一遍弾いてみるだけで、その中で気付いたことがあっても、それはそれ…という感じになってしまい気になっていました。
ホールほどでないにしろ、広い会場で弾くには、それなりの表現やタッチが必要な場合があります。
それを、本人に実感させながらレッスンするには、狭いレッスン室では、どうしても限界があります。
一応、向かいのお宅の窓を差して、
「あそこにいる人に聴かせるつもりで、弾いて御覧なさい」
なんて言ってみるのですが…。
…というワケで、本番と同じ会場での、リハーサルレッスンという試みを思いついたのです。
これができるのも、会場の費用が安いお陰。ありがたいことです。

広い会場で弾くと、表現の小ささも、タッチの甘さも、音楽への集中の足りなさも、全てが明かになります。
ただでさえ、緊張すると、表現が小さく、指先の神経が鈍り、音への集中力も落ちやすいので、元々それらの問題があったら、せっかくの演奏が、聴く人には全く伝わりません。
私は、例え趣味でやっている子供でも、人前で演奏して、それが聴く人に伝わるように…という事は、とても大切な事だと思います。
音楽がコミュニケーションである以上、それを意識することは、音楽を勉強する事の一つだと思うし、それは、音楽の喜びを分かち合うためには必要な、知らなくてはならない事だと思うからです。

そういう訳で、会場を借りてのレッスンでは、ピアノから離れた部屋の端まで行って、
「ここまで音楽を届けるつもりで弾いてね〜!」
という感じに行いました。(私には、良い運動になったかも(笑))
遠くで音を聴く…ということが分からない生徒さんには、ピアノから離れた所に立ってもらって、音の聞こえ方を確認してもらうと、実感できたようです。

最後の一週間の自宅での練習で、このリハーサル・レッスンでの経験を活かしてくれたら、当日の演奏は、聴く人の心に届くものになる筈です。


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