管理人の想いの付くままに
瑳絵



 SSS

「人が生を実感するのっていつなのかな?」
「どうしたの?」
「ほら、よく生を実感するために手首切る人とかいるじゃない」
「まぁ、確かに」
「やっぱり死が一番の生の実感なのかなと思って」
「さぁ・・・・・・君はどう思う?」
「私は、貴方の傍にいる時に生を実感したい」
「そうだね・・・俺もだよ」
「じゃぁ、だったら・・・・」


抱きしめて


大切な人の温もりに生を実感しよう





*****************
後書き
調子悪くて書きなおし。
前に書いたの消えちゃいました(涙)
前のほうが気に入ってたんですが・・・。
本当は全部会話だけにしようかとも思ったんです。

またもシリアスなのか甘いのか分からない話し(汗)




2002年09月17日(火)



 SSS

「ねぇ、私が一番綺麗なのっていつ?」

学校の帰り道。
暖かい日差しの中、真っ白なマフラーを風に遊ばれながら彼女が訊く。

「どうしたの、急に」
「別に、今日友達と話してただけ」

そう言って彼女は僕を見上げる。
可愛らしく首を傾げて、

「ねぇ、いつ?」

と訊いてくる。
僕はそんな彼女に微笑むと

「僕の隣にいる時」

と返した。
瞬間、紅に染まる彼女の頬。
決して寒いからではないことは分かっている。

「自意識過剰」
「うん」
「自惚れてる・・・」
「そうだね、自惚れてるよね、でも・・・」

照れ隠しに憎まれ口を叩く彼女に、僕は言葉を続ける。

「君も自惚れててよ」

その言葉に一瞬哀しそうな顔をした彼女。

「ねぇ、不安になるなとは言わないから」

分かってる。
彼女が何かを不安に思っていることは

「せめて、自惚れててよ」
「・・・・・・うん」


不安になることなんて何も無いから
それでも不安になるなとは言えない
だからせめて自惚れていて


・・・・・・・・・・・・・・・
あとがき
SSS第2弾・・・。
シリアス?いや、甘いのか?
結構前から書きたかったお話しです。



2002年09月16日(月)



 SSS

「何してる?」


廊下の窓から心ここに在らずと言った表情で窓の外を眺める幼馴染の女に声をかける。


「ねぇ、なりたいものってある?」
「なりたいもの?」


顔は窓のそとに向けたままの問いかけ。
なりたいもの・・・将来なりたいものと言う意味だろうか?


「お前はあるのか?」
「あるよ」

そう言いつつもやはり視線は窓の外。
少しおかしく思いその視線を追って見れば其処には自分の恋人の姿。

まさか・・・


「正確にはなりたかったものなんだけどね」

どこか自嘲の混じった言葉。
信じられずにじっと見つめた。

一陣の風が通り過ぎ、彼女の髪を揺らした。


「万が一にも無い確率でなれたとしても、望みは叶わない」
「・・・・・・」
「アナタは手に入らない」

そう言うと、幼馴染の彼女は踵を返した。
最後までその視線を自分に向けることなく、立ち去った。

結局自分は何も言葉を発することが出来ずにその背中を見送った。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

突発的SSS
また書くかも・・・。

2002年09月08日(日)
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