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ゆくすえ

「野守は見ずや」 - 2005年04月19日(火)

街が毀れる 音が聞こえる
汚れた包帯を 旗の代わりに
朝陽が上る うろたえている
こんな惨状は はじめてのこと
口笛を吹き 恋人を呼ぶと
破れた喉から 息を漏らし答えた

話し合いは続く 三日三晩七日七晩
子どもは眠り 年寄りは黙り
沈黙の彼方に 答えを探せと
剥き出しの腕が 切り刻まれる
世界の破片は 望まれぬものを写す

カナリアは眼を閉じて 口づけを待っていた
大きな口が 彼女を呑んだ
カナリアは眼を閉じて 口づけを待っていた
歯のある口が 彼女を砕いた

埋もれた地下室から
あの人を引きずり出して
ありったけの愛で
消滅させてしまおう
朝陽の中で
消滅させてしまおう

街が毀れる 音が聞こえる
朝陽が上る うろたえている
口笛を吹き 恋人を呼ぶ
野守は見ずや 君が袖振る
茜さす 紫野標野
野守は見ずや 君が袖振る



 



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