Dance日記帳
モクジキノウヨクジツ


2005年09月20日(火) 清澄課程

1年程まえ、私の礼儀知らず、我が儘で、疎遠になっていた友人からメールが届く。

今になって考えてみれば、私は去年、自分のことで一杯いっぱいで、其の人の心など、思いやる余裕さえなかった。恥ずかしい。
其の人の優しさ、思いやりに気付くことなく、自分の荒々しい感情のみ暴発させて背中を向けた。
1年という時間を隔て、其の人の本当の優しさや心の広さを思う。

いつになったら大人になれるのか。

恥を忍んで、去年の無礼を謝った。
許してくれなどとは言うものか。
ただ、謝辞を述べるだけでも。しかし、其のことさえも自己満足。

忙しい時、辛い時、寂しい時こそ、自分の心に僅かな余裕を保つべき。
非常事態など、そう長く続くことではないのだ。
どんなに辛い時でも、時間が過ぎる。必ず。
そして、其の先に自分はまだ存在している。
自ら視界を狭めることはないだろう。

ひとに甘える人間ではなく、
ひとに甘えてもらえる、そんな器の人間になれたら。



其の人からの短いメールは、私の心のほつれをスルッとといてくれたかのような。
ありがとう。


2005年09月19日(月) バーガンディー・ネイル

慌ただしい日々の中、今日が祝日だったことをすっかり忘れきっていた。
何てことだ。

銀行行って、郵便局行って、整体行って、、、などと考えているあたり、かなり危険度が高い。
「銀行行かなきゃ〜」という私の言葉に母が一言「今日、祝日」!
ええっ!と思って、すぐにキッチンにあるカレンダーを見る。
「敬老の日」

此処最近の余りの忙しさに、うっかりしていた。
例年では、必ず敬老の日や祖母の誕生日にはネットでギフトを贈るようにしていたのだが、今年は本当に見事に意識の外。

猛ダッシュでデパートに走り込み、美味しそうなスイーツを買い込み、祖母のところへ。
下谷の祖母の家までは、電車を使って行って、せいぜい15分程度。
近距離だからこそ、気付くとあまり顔を合わせなかったりする。

90歳を目前に、だんだんと小さくなってきている祖母。
歩くスピードもめっきり遅くなり、耳も遠くなってきた。
でも、こうして祖母の隣に座り、無駄口を叩きながら、過ごせる時間が、これからも沢山ありますように。

美しくバーガンディー色に塗られた祖母のネイル。
こういう部分に、私は、まだまだ彼女から学ぶ部分が沢山あると思うのだ。

私の大切なひと。憧れの大正生まれの女性。
いつまでも元気でいて欲しい。


2005年09月16日(金) 結論回避は人生の歓喜

俊速で過ぎ去った1週間。
完全ご無沙汰の日記。申し訳ない。
気付いたら1週間過ぎていました。本当です。どうやってこの1週間を過ごしたのか、正直あまり記憶に残っていないほどです。
想像以上に忙しいの?私?(自分に聞いてどうする)

曲探しをし、振りを考え、構成やら演出を考え、人員整理に個別討論、どうにか、ようやく髪を振り乱しつつ洗濯掃除をしたのが昨日。
我に戻った今日の午後は稽古場に向かう車の中。

昨日の夜、振りと構成を考えつつ、一駅の距離を真夜中散歩。
肌触れる風が、ふと冷たくなっていて、夏が終わったんだなぁと。
オーバーヒートしそうな頭を程よく冷ましてくれそうで、その心地よさにちょっとだけワクワクした。
長袖を着れる秋が好きだ。

***

嬉しい知らせ。
http://www.kronekodow.com/jihen/2nd_season.html

大好きなドラマ『大奥』と、心底敬愛するバンド『東京事変』のコラボなんて、そんな仕合わせがあって良いものなのだろうか。
しかも、新曲は『修羅場』。
タイトルからして心がざわめく。

どんなスタイルだろうが、どんなペースだろうか、スタンスだろうか、前進し続けること、其のものがファンにとっては嬉しいのだ。
アーティストからの贈り物。心して受け止めたい。

***

MDS発表会参加メンバーは、戦々恐々とした日々を過ごしている様子。
そうじゃなくて、愉しんで貰いたいのに。伝わらないな。
大人になって、真剣に趣味に打ち込む自分を楽しんでくれたらいいのに。
発表会は通過点でしかないのに、何故に其所をゴールにしたがるのだろう。
いいじゃないか、今回の失敗は次回の成功に繋がるのだから。
今を怖がっていて、どうして明日を迎えることができるのだ。
私の焦点はいつだって、発表会の其の先、3ヶ月後のことじゃなく半年、いや1年後、2年後などにあるというのに。

今回、もし力を出し切れなかったら、次の機会を狙えばいい。
今回、口惜しい思いをしたり、失敗したりしたら、次の機会を待てばいい。
そう思うから、ちょっとだけ、わざと、難問を与えたり、高い要求をしてみたりする。
戸惑うみんなをあざ笑うためではない。
意地悪したいからではない。
ほんの少しの口惜しさや、忍耐が、もうひとつ先へ進むための原動力になるということを知っているからだ。
「あと少し」という自分への期待が、必ず自分を成長させてくれる。
もし今回に満足したのならば、もう先はない。成長は終わる。

課題を探してもらうのが発表会とも言えるのかもしれない。
初めての経験ならば、尚更、最初は失敗しても、人生はそれで終わらず、ダンスライフもその分長く楽しめると思って貰えればいい。

何をそうも、先を急ぐのだろう。
もっともっと、ゆっくりと、ひとつづつ成長を楽しんでもいいじゃないか。
まだ、踊る楽しさを知ったばかりなのだからこそ、急がず、焦らず、自分の小さな成長を喜んで欲しい。
今回で全ての答えを求めないで欲しい。


2005年09月09日(金) 見られつも雲の上

「見られつも雲の上」長唄 汐汲 より
  空を仰いでも、月は雲の上にあると、雲上人の行平を思うて、果敢ない恋を歎いているのである。(花柳流舞踊譜本)

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週に一度の修練の日。
自分に此処までストイックな部分があったのかと不思議に思う。
此れ程迄に稽古に集中するのは何年ぶりなのだろうか。
舞台があるわけでもない。
単純に、「踊りたい」という欲望のみが満たされる稽古。

稽古場に入り、両手をつき正座で挨拶した瞬間から、雑多なことは全て忘れ、踊ることだけに集中する。

洋舞は「動」、日舞は「静」と言われることは、そのものを稽古したことがない人も耳にしたことがあるだろう。

ターンやジャンプや激しいステップなどで表現するジャズとは違い、身体を沈め、最少限の動きに思いを込めるのが日舞だ。
三味線の音と唄を身体の奥底で受け止め、ひとつひとつの動きに注いでゆく。何とも繊細、かつ忍耐力のいる舞踊だろう。

MDSの発表会に出演する人のなかには「覚えが悪い」「動きが鈍い」などと、悩む人もいる様子だが、私の稽古の姿を見たら、そんな不安などなくなってしまうだろう。
それくらいに師匠に怒鳴られ、手や腰を掴まれているのだから。
「どっちの足なんだいっ?」「いったい何処を見ているんだい?」と次々と叱られる。その度に自信のない私はオロオロするのだ。

こうして、日舞で扱かれる立場だからこそ、MDSのみんなの不安なキモチは手に取るようにわかる。
まだまだ学ぶところは山ほどあるのだ。

明日から怒涛の週末突入。
少しでも体力温存のため身体を休めることにする。


2005年09月08日(木) 電子郵便は浮上ツール

ネット、メールの普及は手っ取り早く素っ気ない世界を造り、情緒に欠けると言われる。何処か、心が伴わないような、安易なイメージ。
スローライフが推奨される此処最近は特に。

しかし、今日はメールに救われた。
救われたというよりも、何度も読み返したいと思うメールが幾つか届いた。

私も、普通のひとりの人間だから、同じ過ちや失敗を繰り返す。
そして、其の度に自己嫌悪に陥るのだ。
こんな自分で良いのだろうか、と、反省を繰り返し、次第に自分でいること其のものが許し難く思えるようになる。
自分の何もかもが不快で、消え去ってしまいたいとさえ思うことがある。
いったい何のために生きているのか、生きている意味があるのだろうか。
漠然と明日を迎えることが恐怖に感じることもある。
目を見開いて、冷静になって眺めてみれば、然程大した失敗ではないことでさえも、小さな自分の世界の中では耐えられない程の苦痛だったりもする。
行き場を失った思いだけが深く心の闇に沈みこみそうになっている時、自力で浮上するのは困難だ。

まるで、私の心情を察して浮上を助けるかのような絶好のタイミングで届いたメール。

その内容はひとつひとつ、素朴なものだ。
大袈裟に何かを語るわけでもない。
だが、そのメールに綴られた、ほんの少しの言葉が、どれほど私に勇気と気力を与えてくれたか。はかり知れない。

踊ることを始めて1周年を迎えたKちゃん。おめでとう。
貴方の成長は、ちゃんと見守って来たつもりです。
自分のペースを守りながら、着実に「踊る自分」を創ってきたね。

「覚え書き」について、心のままにメールをくれたAちゃん、ありがとう。
ひとつひとつの言葉、逆に私が励まされ、勇気付けられました。
些細な私の一言が、誰かの心に届いたのだと知るだけでも、仕合わせだと思うのです。

Rちゃん。少しずつであっても、私の伝えたいこと、私の真意がわかってもらえたと思うと、安堵します。
いつも、孤独に苛まれる立場ですから。
理解者が見つかったかのように嬉しく思うのです。

Mちゃん。心の底から踊りたいと思ってくれること、凄くすごく感激です。
そこまでの情熱をもってくれる人に踊ることを教えられること、其のものが私に与えられた喜びなのだろうと思います。
互いに「がんばりすぎない」スタイルを大切にしましょう。

明日も良いことがありますように。


2005年09月07日(水) 覚え書き

真摯に踊る姿。
影響されること、勇気づけられること。

素直に「踊りたい」と思う気持ちの、其のものが、原動力。

己が忘れつつあった大切なものを、彼女たちは持っているのだと思う。
ハタシテ、ワタシハ、ナニヲシテアゲラレルノダロウ。

其の純粋なものを、
其の尊きものを、
育んでいく。
其れは則ち重大な責任であることを心に刻もう。

限り在る時間を決して無駄にしてしまうことがないように。

ひとの期待に添えるかどうか、其所で不安に思ったところで先には進めない。必ずやってくる、最後の日に、やり残したという後悔が無いように。



ある意味縮図。
希望は翌日に在る。


2005年09月06日(火) 現状報告

本当に、何故、此処まで忙しいのだろうか。
単にマネジメントが悪いのだろう。

全く日記を執筆する余裕もなく。
楽しみにしてくださっている方、ごめんなさい。

リハーサルがスタートし、忙殺される毎日。
やること、やるべきこと、やらねばならぬことが山積みの毎日。

ブログのほうではチョコチョコと携帯スナップ写真で繋いでいるのだが。
PC前に座って、日記を開くと同時に記憶ないのです。
言い訳がましい。

兎も角、忙しいながらも、深呼吸をするタイミングを見つけるようにしているし、充実した毎日なので、だいじょうぶ。


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