ものかき部

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「 ある熱気のある夕餉の 」
2010年04月15日(木)



 飴色のボトルに意味不明の白紙がゴテゴテ、張り付いている
 景徳鎮のイミテーションにボチボチ残った、麻婆豆腐、カラフルなカットフルーツ、茶粥、創作塩スープ
 
 朱子化されていないフワフワとした感情、感覚、顕示のごった煮がモクモク
 黒いテーブル、リビング、窓ガラスに夕餉の湯気がベタベタ 
 
 この切り捨て見切りイラついた世界への投棄
 無為の投棄
 さらに有為を求める投資へと

 湯気と窓ガラスの接する水滴ではなく
 水分子の原子構造へと観点を移し替え
 さらに女性性を存在を求める投資へと

 自在に動き回る観点
 観点に潜む全能のおぞましささえ観点に含まれ
 この個体には水分が必要というのも含めておくことにしよう

「 侮蔑的救い 」
2010年04月01日(木)



どんなに幸せな家庭生活 日常生活 夫婦生活 知的生活
どんなに幸福な仕事 信仰 将来 興奮 耽美 風景 運命

感謝で手を合わせられる毎日の幸せと幸福があったというのに
決して拭い去れない肉肉しくも血塗られた刻印

世間一般並みなど素っ飛ばして、捨て去ったというのに
決して忘れ去れない寒々しくも焼け付けられた滓火

私の宿業として処理しようとしたというのに
決して振い落せない

世間への媚を捨てたけれど
親族への阿りを拭ったけれど
肉体への足掻きを振い去ったけれど
霊魂への刻印付けを打ち壊したけれど

瞼を閉じて 私だけがいるという感覚を
霊魂へ 肉体へ 親族へ 世間へ広げて行って覆い隠せれば

私がないことなど観なくて済むのだ
私がいないことなど触らなくて済むのだ

押し広げて覆ってしまえ
どんなにも、と功利的に包み隠してしまえ

しまえ しまえ しまえ

刻印も滓火もそして そうだ それだ
仕舞ってしまえばお前は存在者になれるのだ

思想という神学的救い
世間という社会的救い
家族という観念的救い
個人という侮蔑的救い

救いにしがみ付いてしまえばいいのだ
しまえ しまえ しまえ


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