感想メモ

2012年07月24日(火) トライアウト  藤岡陽子


藤岡陽子 光文社 2012

STORY:
久平可南子は新聞社に勤めるシングルマザー。息子の考太は実家の両親に育ててもらっている。運動部に異動したことから、トライアウトに参加する深澤と出会った可南子。彼は新人時代、甲子園で華々しく活躍した男だった…。

感想:
 何だか不思議な話だったような気もする。

 トライアウトというのは、プロ野球の選手が球団に使ってもらえなくなった場合に、ほかの球団に拾ってもらうためのテスト。かなりあきらめムードの漂う場所のような気もする。

 そんな落ち目の深澤と出会った可南子だが、彼は自分が新人時代に甲子園で活躍し、将来を嘱望された男だった。

 面識はほとんどないはずなのに、なぜか2人につながりができ、次第に親しくなっていくのだが、それは恋愛とも友情とも違うような、そうなのか? 何かあいまいなもので…。

 かえって、恋愛関係になるとか、もっと友情関係になるとかの方がわかりやすいのだが、そうはならなかったので、何だか不思議な雰囲気のまま終わってしまった。

 けれど、人生の分岐点に立って、どの方向に行こうか考える時期というのが人にはそれぞれにあって、たまたまそれが重なった男女が、自分の人生に立ち向かっていこうとしたのかなーとも思えた。



2012年07月12日(木) 早海さんと呼ばれる日スペシャル


 早海さんと呼ばれる日のスペシャルが前後編で放映された。相変わらず遅くなったけれど、ようやく見られた。

 前編は、恭一(井之原快彦)の元カノ(内田有紀)が恭一と一緒に仕事をすることになったことから起こるてんやわんや、後編は、父(船越英一郎)が余命わずかだということがわかって巻き起こるてんやわんや…。

 なんというか、予想通りの展開のホームドラマなんだけど、キャラクターが面白いからなのか、楽しめちゃうってのがすごい。

 今回、出ていったお母さん(古手川祐子)とお父さんは離婚を選ばなかったが、まだ同居はしない模様。

 このシチュエーションのまま、あと何話も考えられちゃいそうだな。

 もうやらないとは思うけれど、これはこれで、結構ティピカルなホームドラマとして、たまーにやってくれると楽しめるかもとも思う…。



2012年07月04日(水) ビターシュガー 虹色天気雨2  大島真寿美


大島真寿美 小学館文庫 (2010)2011

STORY:
憲吾が家を出てから数年。市子はなぜかまりの元彼を家に居候させることになって。奈津と憲吾は行き来がなく、娘の美月は市子に憲吾のところに一緒に行ってほしいと言い出す。

感想:
 NHKのドラマで見ていたのとほぼ同じなので、ストーリーは知っていたものの、やっぱり結構面白く読める。

 前作を読んでから、だいぶ経っていても、全然忘れていないのが不思議。やっぱりドラマを見ていたからだろう…。

 中学・高校時代からお互いを知っている3人。お互いの性格もすべて知っているような気がしていても、人は少しずつ変化しているというようなセリフがそうなんだろうなーと思う。

 そして、解説に書いてあったように、市子のところに人が集まってくる理由って、きっと市子の家が居心地がいいからなんだろうなーと思う。

 また続編が出てもおかしくないような終わり方…。あったら続きも読みたいかも。




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