感想メモ

2007年02月22日(木) うちの3姉妹  松本ぷりっつ


松本ぷりっつ 主婦の友社 2006

 ネットのブログで話題になったものを本にまとめた作品。カラーで文字と絵とで綴られている。作者の3姉妹の様子を描いたほのぼのとした本。

 なのだが・・・どうもあまり面白く感じられなかったのはどうしてかな・・・。もっと爆笑なのかと思ったらそうでもなく、普通な感じが漂っていた。子育ての本で爆笑本は結構好きなのだが、これはもう本当にその日にあったこととかを書いているものが多く・・・。

 まあ、ブログが本になったのだから、それも当然なのだが。あとやはり時間の経過がきついのかなとも思った。ブログというツールだと、本当に書いたらすぐに読めるわけだけれど、これはそうではない。そうすると、どうもそのときに流行っていたような言葉などを使われると、時間が流れたときに違和感があるというか・・・。

 ブログを本にするって、やっぱりちょっと難しいのかな・・・と思ったりもしてしまった。でも、このシリーズ3冊目が出たみたい。とりあえずまた読んでみようかな・・・。



2007年02月20日(火) ナイン  井上ひさし


井上ひさし 講談社文庫 1990

 解説がないのでわからないけれど、筆者本人が実際に出会った出来事を綴ったエッセイ、または、それをもとにしたフィクションの短編集だと思う。

 最初、筆者本人のことだと思わず、また同一人物が関わる話だとも思わず、ただの短編なのかと思って、あまり面白くないなぁと思った。(私は短編集があまり好きではないので)

 でも、あとからすべての出来事に出会ったのが同一人物だったということがつながると、なるほど、結構面白いのかもと思い出す。また筆者の年譜が巻末についていて、これと合わせて読むと、なるほどなるほど・・・とさらに思ったりできると思う。

 ひとつひとつの短編は、落ちがあったりして、まあ面白いのだが、1作品が短いので、どうもこう、話をぶった切られてしまう。次の短編に行くと、その状況が飲み込めるまでに時間がかかり、やっと乗ってきたと思うと、すぐに終わりになってしまうので、そこでまた意がそがれてしまう。やっぱり短編はあまり好きじゃないのかもしれない・・・。



2007年02月18日(日) 世界最速のインディアン

世界最速のインディアン

 タイトルを聞いたときにはあまり見たいと思わなかったのだが、色々聞いているうちにとても面白そうだと思い、見に行ってみたら、やはり面白くて、見てよかったかも。ちなみにタイトルの「インディアン」は主人公の愛車(バイク)の名前。

 話は60歳を過ぎた男が自分の夢をかなえるため、ニュージーランドからアメリカのソルトレークシティーのそばにある世界最速のスピードを競うレース場まで旅をするというものだ。自分のバイクのスピード記録を塗り替えるためにレースに出場しようとやって来た男だが、レースに参加するための登録はすでに打ち切られており、せっかくはるばるやって来たのにレースに出られるかどうかわからないことになってしまい・・・。

 出てくる人出てくる人、とてもいい人ばかりである。男は変わり者でちょっと馬鹿にされているところもあるのだが、信念を持つ男に対する支援者もいたりする。特に女性からの人気は抜群(?)で、おいおいっ!と突っ込みたくなるほど・・・。

 旅で会う人たちの好意を受けながらも、こういう好意を受けてしまうのは、この男の人柄がいいからだろうなーと思うのであった。

 面白かった&感動シーンは、ニュージーランドを出発するときに暴走族(?)のような人たちが餞別を持って来てくれるところ、アメリカに渡り、中古車販売店でそのメカニックの腕を買われ、うちで働かないか?と言われるところ、レース場でみんなが男をレースに出場させようとカンパのお金を渡してくれるところ・・・かな。

 最後はどうなってもいいかな・・・と思って見たけれど、男が世界最速の記録を出すのかどうかは、是非映画を見て味わってほしいところ・・・。

 とにかく後味がよく、バイク好きでなくても楽しめる映画になっていること間違いなし。



2007年02月05日(月) 陰日向に咲く  劇団ひとり


劇団ひとり 幻冬舎 2006

STORY:
バリバリと働く男はホームレスを見て、自分も以前はそうだったと回想し出し・・・。

感想:
 短編が詰まっているのだけれど、実はすべての話がどこかでつながっているという形式の物語。

 最初の話は、ホームレスになっていた男の視点で語られる。そこから先は、色々な主人公が出てくるが、どの主人公もそれこそ日の当たるところには出られないような陰日向にいるタイプである。

 そしてどの主人公もあまりにも馬鹿で、どうしてこういう思考回路に?と思うような、ちょっと抜けていたりする人ばかりである。タイトルがそうだから仕方ないのかもしれない。

 最後まで読んで、色々な部分でつながっていたことがわかり、こういうのもありかな・・・と思うのだけれど・・・。

 やっぱり私にはそこまで評判になるほどよいとも思えず、つまらないわけでもないけど、でも、この思考回路にはやっぱりちょっとついていけないかな・・・とも思ったのであった。

 と言いつつ、結構印象に残るシーンもあったんだけど・・・ね。



2007年02月04日(日) 明日も元気にいきましょう/お元気ですか  新井素子


新井素子 角川文庫 2004

新井素子 廣済堂出版 2004

 新井素子のエッセイを2冊。

 久しぶりに新井素子を読んだ。高校時代くらいから好きな作家の一人であるが、なにぶん遅筆なのか・・・あまり本が出ない。最近は小説よりエッセイを書いてるのかな。エッセイも面白いから好きなのだけれど。

 この2冊はほぼ同時期に出ているので、どちらも同じことを書いてあったりして、これは読んだことあるな・・・という内容も多い。(もちろんすべて文の構成は違うから、全く同じというわけではなくて、同じ内容について書いているということ)

 この人のエッセイはもしかしたら、結婚して主婦をしている人が読んだ方が面白いかも。もちろんそうじゃなかった頃も、この変わりっぷりが面白かったけれど、今、主婦となった自分が読むと、なるほどなぁ〜とより実感としてわかる部分とかが多くて、結構興味深い感じであった。


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