短編小説部屋...まどう ゆう

 

 

伝えたいことがあるんだ。(カカシ←サスケ) - 2007年10月11日(木)

*この話はサスケが里抜けをしてなかったらとかそんな設定で書いています。


色々と変動があった時代のルーキーと呼ばれた下忍たちが中忍から上忍へと徐々に登用されつつあった。

中でも一番に上忍になったのは日向ネジだった。

ルーキーの中でもガイ班は先輩の位置であったし、それは当然の結果だったのかも知れないがその時からサスケに焦りの色がある事にカカシは気付いていた。

自分の部下であったナルトは自来也に、サクラは五代目火影である綱手の元に行ってからもサスケは写輪眼を持つ自分の元にあった。

最初で最後の部下であるサスケやナルトたちが上忍へとなる事は嬉しいかも知れなかったが、そんなに焦る必要がある様には思えない。

その焦りがなにから来ていたのか知る事が出来たのはサスケが上忍へとなった日だった。


中忍から上忍へと選ばれるのはそれまでの任務での功績を見た上で火影と上層部の協議から選抜されたものだ。

「なぁ、カカシ。サスケは上忍として上手くやっていけると思うか?」

綱手から呼び出されたカカシは部下であるサスケが上忍として相応しいかと問われた。

それは自分の発言が最終的な決定に影響されるのは間違いなさそうな雰囲気だった。

「そうですねー。それはオレに聞くよりもサスケと一緒に任務をこなす連中
 に聞いた方が良いんじゃないですか?」

修業を見る事はあっても同じ写輪眼持ちという事もあってか最近はサスケと一緒に任務へ行く事は少なかった。

「…自分の部下であっても贔屓はなしか」

「ま、当然ですね」

何故かとても楽しそうな綱手にカカシはにっこりと笑う。

別にここで自分がサスケを推す事をしなくても彼が上忍へなる事は目に見えていた。


そして綱手から上忍へと拝命を受けたサスケが自分の元へと訪れた時にその想いは伝えられる。

「…カカシ、ずっとお前の事が好きだった」

それは正に青天の霹靂。

ずっとっていつからだよとカカシは苦笑を浮かべるのだった。



...

あなたがいるだけで(カカテン) - 2007年10月10日(水)

しんと静まりかえった闇の中。

足下には自分が倒した敵が何人も転がっている。

任務が終了したと同時にテンゾウは何とも言えない孤独を感じてしまっていた。

まるで世界に生きているのは自分一人だけの様でそれが無性に寂しさを齎している。


「テーンゾ!」

一人立ち尽くしていたテンゾウはその場にそぐわない明るい声と共に軽く後頭部を叩かれた。

「…カカシ先輩」

テンゾウの後ろには別の場所で任務を遂行していたカカシの姿があった。

「何、ぼーっとしてるの」

カカシはつけていた面を頭の上へと押し上げてにやりと笑う。

あっと言う間にテンゾウは現実世界に呼び戻された。

「火影様に報告するまで任務は終了したとは言えないんだーよ」

「先輩にそんな事を言われる時がくるとは思ってもいませんでしたよ」

カカシとツーマンセルで組む時は報告よろしくねと任される事が多かった
テンゾウはため息と共にそう答える。


「先輩の方も終了ですか?」

「終わったから様子を見に来たんだけど、テンゾウと一緒だと仕事が早く
 終わるから良いよねー」

それじゃ、帰ろうかとカカシはテンゾウを促した。

暗部の任務は闇に紛れて行う事が多いのに前を行くカカシの銀髪はそんな闇の中でもキラキラと輝いている。

それはまるで自分を導いてくれる光の様だとテンゾウはふと思う。


あなたが側にいるだけで私の住む世界が変わるんです…


...

憧れのヒト(カカシとイルカとヤマト) - 2007年10月09日(火)

それはまだ二人がお互いの気持ちに気付いていなかった頃の話…


イルカはナルトから修行をやると聞いていた事もあって、アカデミーが休み
の時に差し入れを持って出かける事にした。

頑張っているナルトとそしてカカシの為に作ったおにぎりと良く冷えた緑茶。

きっと喜んで貰えるとイルカは足取りも軽く、修行場へと向かって行った。

ナルトから教えて貰っていた修行場はイルカが知っていた所であったのだ
が、前に見た時とは様子が全く違っていた。

『…あんな所に滝なんてあったか?』

もしかしたらあの滝も修行の一環なのかも知れないと思った。

何処にいるかな?と辺りを見回してみると、休憩中なのか横になっている
ナルトとその近くで本を呼んでいるカカシの姿があった。

「お、いたいた…」

声をかけようと思った時にカカシの隣に知らない人が座っている事に気が付
いた。

『…ナルトはカカシ先生と修行するって言ってたけど、二人きりって訳じゃ
 なかったんだな…』

自分も一緒に食べようと思っていっぱい作っては来たが、知らない人も一緒
にとなると少しばかり声をかけ難い。

どうしようかな?とイルカが考えていた時、突然隣から声をかけられる。

「イルカ先生、どーしたの?」

「カ、カカシ先生!」

かなり遠くにいたカカシが一瞬で自分の隣に来た事よりも自分が来ていた事
に気付かれていた事にイルカは驚いてしまった。

「…何か、大荷物ですね」

イルカが持っている荷物を見てカカシはそう言った。

「あ、あの、差し入れ持って来ました」

おにぎりなんですけど、遠慮がちに答えるイルカにカカシはにっこり笑う。

「ちょうどお腹すいたなって話してたんです」

皆で食べましょうとカカシに連れられてナルトの側へとイルカは行く。

カカシと一緒にいた彼もイルカが来ていた事に気付いていたらしく、ぺこり
と挨拶してくれた。

「アカデミーのイルカ先生、彼はオレが休んでいた時に七班の隊長をして
 いたヤマトです」

初対面の二人をカカシはそうやって紹介した。

「うみのイルカです、よろしくお願いします」

「…よろしく」

ぺこりとイルカが頭を下げるとヤマトは言葉少なく挨拶を返した。

じっと見られている。何か気を触る様な事をしたのだろうか?とイルカは
思った。

寝ていたナルトを起して四人でイルカの差し入れを食べる事になった時も
イルカはじっとヤマトに観察されている気がして落ち着かなかった。


ヤマトがかなりカカシに憧れているらしいとイルカが知るのはもう少し先と
なる…


...

人恋しくて。(カカイル) - 2007年10月08日(月)

寒い季節になると独りでいるのが寂しく感じる時がある。

そんな時は一夜限りの付き合いで誰かと一緒に過ごす事もあった。

最近、親しくなって飲みに行ったりする様になったイルカに思わずカカシは
その話をしてしまった。

今夜は飲み過ぎてしまったのだろうか?

それとも何でも話せてしまう様な雰囲気を持っているイルカだったからだろ
うか?

しかし真面目そうなイルカにそんな事を話してしまったら良く思われない
だろうなとカカシは感じた。

「…別におかしい事じゃないと思いますけど」

話した後にしまったなと思ったのが顔に出ていたのかイルカはそう言う。

「誰にだって人が無性に恋しくなる時がありますよ」

オレもそうですよとイルカに言われ、カカシは何故か安心してしまった。

「イルカ先生にもそんな時があるんですか?」

「…時々ですけどね」

そんな時は同僚と飲みに行ったり、ナルトやサスケを誘って家で鍋を囲んだ
りしますけどとイルカは照れた様に笑う。

「あ、あの」

「なんですか?」

「今度、そういう時はオレを誘っていただけますか?」

カカシは真剣な表情でイルカにそう告げた。

どうしてそんな事を言ってしまったのか自分の気持ちが良く分からなかった
が、イルカが人恋しく感じた時は側にいたいと感じてしまったのだ。

「…良いんですか?」

「はい」

「ありがとうございます」

嬉しそうに微笑んだイルカを見てカカシはほわりと心が温かくなった気がし
た。


自分が今度、寂しくなった時はイルカが側にいてくれたら良いなとカカシは
そっと思うのだった。


...

世界の真ん中で。 - 2007年10月07日(日)

自分が世界にたった一人しか存在していないのではないかと思う時がある。

それは単独任務を終了させた瞬間にそう感じる事が多かった。


血が付いたクナイを強く振ってからホルスターへと戻す。

ここに生きている者は自分だけしかいない。

一人で任務をこなす事は慣れていた。

単独の方が不便を感じる事もなかったし、何事にも捕らわれずに遂行出来る
からだ。

しかし、任務が終わった瞬間に押し寄せる孤独はいつになっても慣れる事は
なかった。


月明かりもない空には綺麗な星が瞬いている。

静けさの中にカカシはいつまでも一人で佇んでいるだけだった…


...

猫派・犬派(カカシ・ヤマト) - 2007年10月06日(土)

それはちょっとした会話から生まれたライバル心だった。

「テンゾウって猫っぽいよね」

「猫ですか?」

今はヤマトでお願いしますといった後、カカシにそう聞き返す。

「猫目って事もあるけど、あんまり人に懐かない所が猫っぽいでしょ」

「…そうですか?」

カカシに言われてもヤマトはあんまり納得する事は出来ないでいた。

「猫も好きだけど、やっぱりオレは犬派だな」

そんなカカシの言葉にヤマトは衝撃を受けた。

猫よりも犬が好き=ヤマトの事はそんなに好きではない…

頭の中にその様な方程式が出来上がってしまい、しばらくヤマトは立ち直れ
なかった。

ヤマトはアカデミーのうみのイルカにライバル心を持ってしまっていた。

それはカカシがイルカの髪型が犬の尻尾みたいだよねと言っていたのを
聞いてしまったからだ。

「…イルカさん、ボクは負けませんからね」

今日もこっそりとヤマトはライバルの行動を監視するのだった。


...

猫派・犬派(カカイル) - 2007年10月05日(金)

うみのイルカは昔はどちらかと言えば猫の方が好きだった。

でも最近は犬の方が好きなんじゃないかと時々、思う事がある。


猫の様なしなやかさを持った上忍、はたけカカシは忍犬使いだ。

川辺で彼らとまるで戯れる様に訓練を行っている姿を見かけた時、まるで
犬の様だとイルカは思ってしまった。

実際、カカシは気まぐれというよりも自分には人懐っこい感じで接して
くれている。

中忍である自分が上忍である彼を犬の様だなんて思っている事は誰にも
言えない。


『イルカ先生の髪はまるで犬の尻尾みたいですね』

以前に一つに結わいている自分の髪を見てカカシにそう言われた事が
あった。

自分が思っているのとはちょっと違うが同じ様に犬みたいって思われている
のが何だかとても嬉しく感じてしまった。

それからイルカは犬が好きになった。

それはカカシが好きだからという事を気付いたのはもっと先になってから
だった。


...

銀色の月(カカヤマversion) - 2007年10月04日(木)

ヤマトは任務の帰りに一匹の猫を見かけた。

その猫は真っ白だったが、月の光に照らされて銀色に輝いていた。

月の光に綺麗に輝く毛並みを持った猫はどこか憧れの人に似ている気が
した。

とてもしなやかな体躯を持った彼は自分よりも細みに思えたが、誰よりも
強かった。

それは力だけではない。

ふと彼の事を思い出した瞬間、猫がふいにこちらへ振り向いた。

「にゃーん」

振り向いた猫の瞳は青と赤のオッドアイを持っていた。

「…カカシ先輩?」

まるでカカシそのものの様なその瞳を見てヤマトは思わず、そう呼びかけて
しまう。


「呼んだ?」

「え?」

後ろへと振り返るとそこにはカカシの姿があった。

月の光に輝く銀色の髪は今まで見たものの何よりも綺麗にヤマトの目には
映るのだった。


...

銀色の月(カカイル) - 2007年10月03日(水)

イルカには顔見知りの一匹の猫がいた。

アカデミーの帰り道、月の光に綺麗に輝く毛並みを持った猫に出会った。

初めはイルカの存在に気付くとぱっと逃げてしまっていたのだが、自分に
害をなさない存在だと分かったのかやがて逃げない様になった。

その猫は真っ白なのだが月の光に照らされると銀色に輝く。

それはイルカが密かに想いを寄せるカカシの髪の様に見えた。

やっと体に触らせてくれる様になった時にその猫の瞳が青と赤のオッドアイ
だったのだと気付いた。


「…ふふ、本当にお前はカカシ先生みたいだな」

実際に見た事はなかったが、カカシの左目の写輪眼は赤いのだとイルカは
知っている。

カカシを思いながらふわりと笑ってイルカは猫を優しく撫でると、にゃーん
と鳴いてその手に甘えて猫は体を擦り寄せた。

ふわふわとした毛並みはとても綺麗に手入れされていて、首には金色の鈴の
ついた赤い首輪をつけている事から彼が飼い猫なのだという事ははっきり
している。

「こんな夜中に散歩してて飼い主は心配してないのかな?」

「うにゃー…」

イルカの問いかけに答える様に鳴いた猫は何かに反応してひらりと撫でる
手から体をすり抜けた。

どうしたんだ?と思った瞬間、自分の足下に誰かの影があるのに気付いて
イルカは顔を上げる。


「あ…」

「すいません、脅かすつもりはなかったんですけど」

猫、逃げちゃいましたねと謝ったのは任務帰りと思われるカカシだった。

「いいえ、良いんです。あいつちょっと人見知りするみたいなので…」

だからカカシ先生は全く悪くありませんとイルカは慌てて立ち上がると
そう告げる。

「そうなんですか?イルカ先生にはだいぶ慣れているみたいでしたけど」

「オレとは顔見知りなので。最近、やっと触れるまでになったんです」

「そうですか」

にっこり笑うカカシの髪はあの猫よりも綺麗に月の光で輝いていた。

イルカはその様子に目を離せなくなってしまう。

「どうしました?イルカ先生」

「す、すいません」

じっと黙ってカカシを見つめてしまっていた事に気付いてイルカは謝罪
する。

「あまりにも綺麗だったもので」

かなり慌ててしまったイルカは言わなくても良い事まで言ってしまって
いた。

「…月がですか?」

自分の後側にある月を振り返ってカカシはそう聞き返す。

「いえ、カカシ先生です…」

「…オレがですか?」

素直に答えてしまったイルカの言葉にちょっと驚いた様な表情をカカシは
見せた。

「イルカ先生は変わってますね」

そんな言葉とは違って優しく笑ったカカシはまるで銀色の月の様にイルカに
は見えるのだった。 


...

先生、大好き!(ナルト視点/カカイル?) - 2007年10月02日(火)

うずまきナルトはアカデミーのイルカ先生が大好きだ。

一緒に食べる一楽のラーメンは最高に美味しい!

下忍として任務をする様になってからは僅かではあったが貯えが
出来た時にはイルカ先生に一楽のラーメンをご馳走する事もある。

そんな時はイルカ先生はとっても喜んでくれて、いつもよりももっと
美味しく感じた。

最近、イルカ先生はカカシ先生と仲が良いらしい。
夜、一緒に食べに行ったりしているみたいだ。

大好きな先生二人が仲が良いのはとても嬉しい。
でも何か寂しく感じる時もある。

これって何だろう?

「…どうした、ナルト?」

「何でもないってばよ!」

今夜は三人一緒に晩ご飯を食べる事になっている。

カカシ先生が作ってくれるご飯は野菜がいっぱい入っててもとっても
美味しい。

三人一緒ならきっといつもよりももっと美味しく感じるだろう。


...

大好きなヒト(カカシ班・サクラ視点) - 2007年10月01日(月)

本日の七班の任務は草むしりだった。

いつもならば文句ぶつくさと言いながら任務をこなすナルトは
黙々と草むしりをしている。

それもその筈、今日の任務での上忍師はカカシではなかった。

七班での任務が何回か行われ、慣れてきた頃からカカシに
上忍としての単独任務が入ってくる様になった。

そんな時はアスマや紅たちの班と合同で任務となる事もあったが、
今回の様に他の上忍がついている事も度々だった。

しかし指導されるというよりも監視されている感じで、いつもよりも
集中して早めに終わらせようとナルトたちは黙って作業を続ける。


『サクラ、俺がいない時に何かあった時は頼むよ』


アスマたち以外の上忍師が担当になった時の様子が何だか変だと
感じたサクラがその事をカカシに伝えた事があった。

何かあったらサクラが信用がおける上忍に連絡する様にとカカシは
真剣な顔で自分に告げた。

サクラはそれ以上何も聞かなかったが、ナルトに何か関係があるの
ではないかと薄々気付いていた。


―ナルトに辛くあたる里の大人たち。

昔程ではなくなったが、時々そんな雰囲気や視線を感じる事があった。
それを甘んじて受けている様なナルトがサクラにはとても悲しかった。

何も言わないがきっとサスケもそうなのだろう。

カカシがいない時はナルトとケンカもせずに任務を早めに終わらせよう
と動いている。

「…カカシ先生、早く帰ってこないかなぁ」

ぼそりと呟かれたナルトの言葉はとても淋しそうな響きを持っていた。

「そうね、早く帰ってくると良いわね」

普段は飄々としているが、穏やかで優しい目で自分達を見守ってくれて
いる。

そんなカカシの事が皆、大好きなのだ。


...



 

 

 

 

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