その一言が聞きたくて(カカイル/カカ誕) - 2006年09月15日(金) アカデミーと受付所を兼務しているイルカは深夜勤務の交代を待っている 状態だった。 今夜の受付所はのんびりしていて、待機中はアカデミーの仕事をイルカは ちょこちょこと片付けていた。 もう少しで交代時間だなとイルカが思った時、音もなくある上忍が姿を 現わした。 「お、お疲れさまです!」 ちょっと薄汚れて疲れた様子の上忍は里で有名なはたけカカシだった。 イルカはこんな時間にカカシが来るとは思ってもいなかったので、 驚きながらもぺこりと頭を下げる。 「…イルカ先生もお疲れさま」 懐から報告書をカカシは差し出してぼそりと答えた。 カカシは単独でAランク任務を終わらせて来たらしく、その内容から どうしてこんなに疲れているのか読み取る事が出来た。 「あ、あの…」 そんなに親しい間柄ではないイルカには大丈夫ですか?なんて言える訳も ない。 「今夜は深夜勤務なんですか?」 口吃ってしまったイルカにカカシはそう問いかけてきた。 「いえ、もう少しで交代なんですよ」 どうしてそんな事を聞いてくるのだろう?と不思議に思いながらもイルカは 答える。 「でしたらこの後、飲みに行きませんか?」 「で、でもカカシ先生、お疲れなんじゃ…」 イルカにとってはとても嬉しい申し出ではあったが、カカシはかなり疲れて いる様子だったので早く家に帰って休んだ方が良いのではないかと思ったの だ。 「…昨日、オレの誕生日だったんです。祝って下さいませんか?」 イルカ先生が迷惑でなかったらとまでカカシに言われてしまったイルカは がたんと音を立ててイスから立ち上がった。 「おめでとうございます。オレで良ければおつき合いさせていただきます」 「ありがとう」 カカシはとても嬉しそうに笑うと交代時間まで待機所で休んでいるねと 出て行った。 「…どうしよう」 カカシが下忍担当の上忍師になった事で知り合う事が出来たが、あんな風に 笑ったのを見たのは初めてて戸惑ってしまう。 イルカはずるずるとイスに座り込んで、交代する同僚が受付所へやって来る まで放心状態になっていた。 ...
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