池ポエム
ハンス



 津田ちゃんが寝てるだけ

朝だ、朝が来たぞ。
あ〜、一人寝は寂しいな〜って昨日の夜散々ごねたのに、誰も乗ってくれませんでした。バウムさびしい。と、いうわけで私たちはいつも誰かと一緒に寝てるわけでもないんです。
現在私、大坪は一人で目を覚ましました。
頼んでないのに私のこと触ってくれるみかしーはお仕事でいないし、るみちゃんも朝早くお出かけ。私は学校があるから泊まりの仕事が多い大人三人と比べると家で留守番率がなんか高い。べっつに〜、さびしくなんかないも〜ん、家で一人で上海とかやる時間もほしいし〜。って、こんな風にすねてみせるとみんながバウムとかお土産に買ってきてくれるんだよね。へへっ、大人はチョロいなぁ。
さてさて、今日のスケジュールは・・・津田ちゃんはお休みかぁ。
こりゃあちょっと、前々から気になってたアレを確認する時かもしれないねぇ。え、アレって何かって?津田ちゃんに何かするとはけしからんって?いやぁまさか、大坪を信頼してくださいよ。アレってアレだよ?朝弱い津田ちゃんがどんな風に寝てるのかな〜って、気になっちゃって。みんなも気になるでしょ?
私だってさー、そろそろみかしー以外の寝顔見たいよー。みかしーは見飽きたって言ったらこの前本気でへこんでたなぁ。もちろん、その後フォローはしたよ?
昨日津田ちゃんに一緒に寝よっていったら、「ガチで寝るから一人で寝かせて」って言われちゃって。ガチって、津田ちゃんいつもちゃんと寝てる方だと思うんだけど。寝付きが悪くて四苦八苦してる私からすると、睡眠優等生って感じ?マスクもしてるし。だから今日は起きてこないんじゃないかなぁって思って。
ちょっと潜入してみることにしました。

多分ほっといたら昼まで寝る気満々だろうから、今入ってったら爆睡してるはず。マスクとかとっちゃおっかなー。寝顔写メ撮ってみかしーに送ろっかな。お仕事終わって携帯見たら津田ちゃんの寝顔メールが!うわ〜、超癒されるわ〜。たまには私もみかしー孝行しないとね。
津田ちゃんは長い眠りにつくために・・・って、なんか違うわ。これじゃ死んじゃってるみたいだ。そうじゃなくて、しっかり寝るために今日はみかしー部屋で寝てる。ドアとカーテン閉めるとかなりの密室度で、一回私も半日こもってみたらかなり外出たくなくなった。あの時はやばかったなー。
みかしーってたまに一人でこの部屋にいるんだけど、何してるんだろ?ネットでなんか調べてるのかなぁ。
さて、と。
案の定しっかりカーテンが閉められていて、朝が来たって気付かない感じ。津田ちゃんは、おお!・・・寝てる。すっごい寝てる。しっかり潜って、マスクもずれてなくて。絶対に起きませんて感じ。強固な意思を感じますぞ。
大体津田ちゃんとるみちゃんの二人部屋って、私も気になってたんだよね。何話してるんだろう。何してるんだろう。私とみかしーはどっちが先に口を閉じないか、みたいなおしゃべりの耐久レースができるぐらい二人でいる時は話題が尽きない。それと比べると二人は、話さない時は余計なことは話さないというか、黙ってても寄り添ってるみたいな印象。大人っぽいんだよね。あ、みかしーが子供っぽいって訳じゃないよ。ああ見えて私に合わせてくれるし、甘えさせてくれるし。・・・本人には言わないけどね。
そんな大人のお姉さんな津田ちゃんがだらっとしてるとこ、見てみたいじゃない(じゃない!) 一人で間の手入れちゃう程度には見てみたい。るみちゃんも見てみたいけど、それはまたの機会に。みかしーのリラックス状態はこの間の相部屋の時に見たからもういいとして。私?私はそんなだらっとはしてないけど、いろいろ私物とか津田ちゃんに見つかっちゃって、私生活半分以上バレ気味なのでドンウォーリー。てか、ドンマイ私。
「ん〜・・・ゆかちんそこでなにしてるの?」
やばっ!一人で騒いでたらバレた。
「つ、津田ちゃん朝ごはん食べる?」
「・・・もうちょっとねてる」
「超おいしそうにパン焼けたんだけど」
「あとでたべる・・・zz」
ありゃりゃ、全然目が覚めてないや。ちょっと大げさに起こしてみる作戦に出るか。
「つーだーちゃーんー、起きてー」
「・・・」
「いい朝だよー、こんな日は散歩にでも行こうよー」
「・・・まだねむい」
「おとーさーん、遊園地連れてってー」
「あとでね・・・」
むう。突っ込んでこない。ツッコミを放棄した津田ちゃんなんてただの津田ちゃんだ。ていうか、お仕事中じゃないんだからここで今寝てるのはただの津田ちゃんなのか。・・・そっか。
しばらく静かにしてたら、津田ちゃんは布団をかぶり直して再び夢の中。みかしーみたいにオリジナリティはないけど、寝息が穏やかでかわいい。時々ふにゃふにゃ何か言って。一回だけるみちゃんの名前呼んでたけど、そのことは心の奥深いところにそっとしまっておこう。
「津田ちゃん、起きたら一緒に遊ぼ」
子供の約束みたいなこと言ってるって、我ながら思ったんだけど。
もし、私が同い年に生まれていたら、もう少し違った風に見えたのかもね。津田ちゃんのこと。

その後、パンを食べながら半分寝てる津田ちゃんがおもしろいので速攻●RECしたのは言うまでもない。

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<おまけ:るみるみも寝てるだけ>

「るみちゃーん、起きてー」
「zzz」
「何してんの、みかしー?」
「あ、津田ちゃん・・・るみちゃん姫を永き眠りから救い出したいの」
「永眠!?」
「暇だからるみちゃんと遊びたいなぁと思って」
「あぁ、そういうことね。でもるみちゃん起こすのは至難の業だと思うよ」
「そうなの?三上の情熱をもってしても?」
「情熱の内容にもよると思いますけど」
「んー・・・じゃあお姫様を起こすのはやっぱり王子様のキ(ふがっ!)」
「くすぐってみたら?」
「(ふがふが)ふかひん、はなひてほー」
「ゆかちん、ありがとう」
「おやすい御用です」
「くすぐるのかぁ・・・るみちゃんくすぐったこと、ないなぁ」
「なんかさぁ、ちょっと『禁断』って感じするよね」
「またおっさんみたいな発言を」
「だって、だってるみちゃん痩せてるから、なんか触っちゃったら触っちゃいそうじゃない?」
「いろいろぼかしすぎでしょ、その発言」
「ぷはっ!じゃあ三上、一番手いっきま〜す」
「えぇ!?みかしーはオチでしょ」
「みかしー・・・ついにそこまで堕ちるとは」
「・・・んぅ」
「あ、るみちゃん」
「ご、ごめんね。うるさくしちゃって」
「・・・津田ちゃん」
「ん?私?」
「ほら津田ちゃん、るみちゃんがご指名みたいだよ」
「ご指名って」
「るみちゃんがめっちゃあっちいけっていう目で見てるから、私とゆかちんは向こう行ってるね」
「後で呼びに来るね」
「あ、うん。ありがとう」

「最近忙しかったみたいだから・・・ゆっくり休んでね(るみるみの頭なでなで)」

2013年05月29日(水)



 こわい話

今日は怖い映画でも見よう。
そんな提案がまかり通ったり、通らなかったり。と、いうか二人は乗り気で二人はいやがってるんだけどね。もちろん、いやがってるのは青二の二人。
・・・そう、冷静に語り手やってるこの私も含む。
だってしょうがないじゃん。怖いの苦手なんだから。て言ったらるみちゃんとゆかちんになんかニヤニヤされた。くっ・・・これが屈辱ってやつなのか? と、厨二的なプライドが発動した私はうっかり、そううっかり乗せられて。
みかしー勢を裏切って大久保・大坪勢に寝返りました。
「ちょっとぉー、津田ちゃんは私の味方じゃなかったのぉー!」
「ごめん、みかしー」
「これ、私知ってるもん。すっごい怖いって、友達に聞いた!」
「そぉんなことないって。見かけだけ見かけだけ。全然怖くないから」
「そうそう、そんなに血も出ないよ」
「血の量の問題?」
「和風のホラーはダメなんだってばぁ・・・絶対後悔するよ」

みかしー、貞子系にいい思い出がないんだな。私もそうだけど。

「今日夜寝られなくなったらどうするの」
「あ、それならあたし添い寝するよ」
「・・・じゃあいっか」
「いいの!?」
「あ、でも・・・髪洗う時後ろに誰かいそうで怖い」
「じゃあ一緒にお風呂入ろうよ」
「見張っててくれる?」
「うん、見てる。超見てるよ」
「ねぇ、ゆかちん。それってどっちを?」
「やだなー、津田ちゃん。幽霊に決まってるじゃん。うん、決まってる」
「ほんとかよ・・・」
「ね、みかしー見てる間あたしの手ぇ握ってていいからさ」
「ほんとにー!?る、るみちゃん、女に二言は無しだよ」

おい、怖がってるみかしーどこいった。
いきなり豹変して違うことに興奮してるよ、この人。しかもすでにるみちゃんの手を握っている。まさに、文字通り手が早い。恐怖<るみちゃんの手。みかしーという人がよくわかった気がする。
ていうか、ホラー映画見ることになっちゃったじゃん。部屋の電気も消して、みかしー部屋のテレビの前に全員陣取って。全員の仕事柄、立派なDVDは必須だ。

「ゆかちんさぁ」
「ん?津田ちゃんも怖いなら手つなごっか?」
「いや、それは」
「ほれほれ、遠慮しなくっていいよ。あたしと津田ちゃんの仲じゃない」
「どんな仲だよ」
「それはーもちろん、パンダとトマト的な?」
「・・・て、手湿ってるけどいい?」
「全然いいよ」

緊張してひとりで堅く握ってたから、うっすら湿ってて申し訳ない。ゆかちんはさり気なく優しい。年下に甘えるなんてなんかかっこ悪いけど、なぜかゆかちんにならあんまり抵抗がない。
こうしてると、ほんとに京子と結衣みたいだ。

「てかさ、なんで急に怖い映画?」
「あー。最近暑いから、あたしとるみちゃんなんか寝れなくって」
「そうだったんだ」
「思いっきり涼しくなりたいねーって話しててさ。気分的に」
「あーそれでかー」
「ちょうどあたしTSUTAYAに行ったから、これだーって思って」
「じゃあこれゆかちんチョイス?」
「そう。学校でみんな見たって言ってるやつ」
「へ〜」
「あ、なんか窓から手が千本ぐらい出てきた」
「!!」

反射的に目を閉じる。これが怖い映画見るはめになってしまった時の必殺技『怖いシーンで目をつぶる』だ!
でも今はゆかちんと手をつないでたせいで、目を閉じた拍子に手にも力が入っちゃったみたいで。ゆかちんにはバレバレだった。

「もーいーよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと。もう怖くないシーンになったよ」

そーっと薄目を開けたら、確かに怖いものは映っていなかった。
そういえばみかしーは大丈夫かな?

「津田ちゃん」
「ん?」

ゆかちんに小声で呼ばれる。

「みかしー、超涙目」
「あー・・・さっきの見ちゃったんだ」

暗がりでもはっきりわかる、泣きそうなみかしーと、その肩を男らしく抱くるみちゃんの姿。るみちゃん、いつもの変なイケメンキャラ入ってる。
そうこうしてるうちに、なんとなく映画は終わっていた。


「で、ゆかちんどうした」
「来ちゃった」

可愛く言えばいいってもんじゃない。あーでも、枕抱えてパジャマでベッドに座ってるゆかちん可愛いな。って、そうじゃなくて。
みかしーを慰めつつ一緒に寝てしまったるみちゃんを置いて、なぜかこっちのベッドにゆかちんが。こっち、シングルなんですけど。

「いいじゃん、一緒に寝ようよ」
「いつかの未遂の続き?」
「そうそう。今日は未遂じゃ済まないぞ」

おいこら。未成年がそういうこと言うんじゃありません。

「ゆかちん」
「ん?」
「ありがと」
「いえいえ。どういたしまして」

たまには年下の気遣いを目一杯受けてしまおう。
その夜、抱き枕使いゆかちんの手慣れた包容を受けて、色々苦しくて眠れなかったのはまた別の話。

2013年05月24日(金)



 るみるみの愛は貴く深い

久々に会って話して、寝顔まで惜しみなく見せてくれる彼女が愛おしい。長い髪を撫でる。普段は触れたくても遠慮と恥ずかしさから手が出せない。チキン野郎と呼ぶがよい。仕方がないじゃないか。長い間、いや今だって憧れの人であることに変わりないのだから。2年の月日は特別な絆を育んだが、それでも二人きりだといまだにドキドキする。
目を閉じていると、お茶目で愛嬌のある普段の彼女とはちょっと違った表情を見せる。お姉さん。寝ていると幼くなりがちなものだけど、彼女はなぜか大人っぽい。無防備で、きれいな顔。目が離せない。
こんな遅い時間まで一緒にいたらこうなるよね。
基本的に早寝な彼女は、睡魔に襲われたら抵抗できない。わかってて、帰る機会をそれとなく奪ったのは自分なのだけど。今日のこと話したらまたゆかちんや津田ちゃんにあざといって言われちゃう。あざとい訳じゃない。そうじゃなくて、どうしても彼女の特別が欲しいと思ってしまう瞬間がある。それだけのこと。
贅沢者?仕事の仲間として、友人として、これ以上ない関係にあるのに。彼女を独占することなんて、できるはずないのに。
可愛い吐息を聞きながら、頬杖をついてる深夜2時過ぎ。ここは朝までやっている。


「朝まで?ずっと?寝息聞いてただけなの?」
「うん。そだけど」
「ねぇ、朝まで5時間ぐらいあったよね?るみちゃんはその間、一睡もしてないの?」
「してないよ。あの状態で寝れるわけないじゃん」
「退屈じゃなかった?」
「ぜんぜん。超楽しかった」
「へぇ・・・」
「どしたの津田ちゃん。なんかゆかちんみたいな目になってるよ」

2013年05月18日(土)
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