毒茄子
レガお君



 鍵が減る

今日まで一応仕事人。

別に普段と変わりない朝で
今日はオットの友人宅へお呼ばれ。
家を出るときに鍵を閉めようと思って
キーケースをつかんでビックリする。
中身が激減・・・。

仕事してると職場やら実習病院の鍵やら
出入りする場所の分だけ鍵がついてまわる。
ピーク時は自分ちと実家と
学校の門の鍵と警報解除用の鍵とドアの鍵と
学校の先代の門の鍵とドアの鍵と
実習病院の更衣室とロッカーの鍵・・・
9本持ってたのが今は自宅と実家の2本だけ。
居場所が見事に狭まったと実感。

自分の居場所が狭まるって
まだ想像がつかない。
オット以外と話さなくなって
そのオットとも会話がなくなって・・・とか
話には聞くけど私もそんな風になるんだろうか。
もともと友達が少なくて
誰とでも浅く広くつきあえないけど
これまで広がる一方だった人間関係が
狭まるって、どんなん?

仕事してれば同僚の教員がいて
実習に出れば学生とベッタリ一緒で
そこに病棟のスタッフやら
部長室の人たちもからんできて
ややこしいくらい沢山の人と関わるのに
それが基本オットひとりとなると
確かに単調だわねー。
また、そういう煮詰まりやすい状況になった私を
果たしてオットは受け止められるのか。

そんな事考えながら一日を過ごしての夕方。
担任してた学生たちがメールをくれる。
「今日づけで退職ですよね」「お疲れ様でした」
昨日といい、今日といい、この人たちは
どうしてこう泣かせるような事をしてくれるのか。
毎日忙しい中で、私の退職日にひとことくれるとは
私の存在する「場所」は限られるようになっても
人間関係は私が思うほど狭まってないのかも。
そういう関係を作ってこれた自分を
ちょっとは褒めながら進んでいかなくちゃ。
何だか不安ではあるけれど。

逃げ出したい気持ちがあってこそ留まる勇気が育つ。



2007年03月31日(土)
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