夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2008年11月27日(木) ツール・ド・ケセラ2008

 先週から風邪をひいてしまい、のどを痛めている。熱こそ出ないが、夜中に咳が出るので、体力もそれなりに消耗する。治りそうで、これがなかなか治らない。先日は本郷「アルマジロ」のアコースティックナイトにエントリーしておきながら、ドタキャンせざるを得なかった。連休も寝倒したが、それでも治りきらない。もしや不治の病(?)などと余計な心配もしてしまう昨今である。
 さて、今夜はマスクをして、中山うり(アコーディオニスト)のライブ「ツール・ド・ケセラ2008」に出掛けてきた。<沙羅双樹ふたたび>のパートナーであり、ホームメイド系アコーディオニスト(どことなく素人っぽさが魅力だったりするアコーディオン奏者ということね)でもある沙羅も一緒だ。
 アコーディオンの弾き語りで独特のメルヘンの世界を展開している中山うりのライブだが、郷愁をそそるようなアコーディオンの響きといい、包み込むような歌声といい、独自の詞世界といい、どれをとっても素晴らしい。日本人の心に思い浮かぶような幻想のヨーロッパ世界がそこに表現されているような、そんな印象を持った。それと、『生活の柄』(詞:山之口獏、曲:高田渡)のカバーも、高田渡バージョンとはひと味もふた味も違うが、この曲のよさを再発見させてくれた。
 体調はいまいちだが、楽しい一夜であった。



2008年11月16日(日) アコーディオン・フェスティバル

 今日の午後は、(われらが<四面楚歌>のアコーディオニスト・えみちゃんも所属する)中部アコーディオンクラブ主催のアコーディオン・フェスティバルに出掛けてきた。会場は、東新町のテレピアホール。休憩を3回はさみながら約5時間にわたる演奏会をすべて観てきた。さすがに疲れたが、それ以上に面白かった。
 まずは、アコーディオンの大合奏からスタート。30台以上のアコーディオンから繰り出される音楽は、大迫力。その後、アコーディオンのアンサンブルや、ギター、バイオリン、クラリネット等とのコラボレーションもあり、ジャンルもまた、シャンソン、タンゴ、クラシック、J-POP、演歌などと多岐にわたった。さらには、(アコーディオンという楽器に魅せられて音を追求した結果、大胆な改造・改良を加えて)世界に一つだけのアコーディオンを何台も創り出してきたというアコーディオン専門の楽器屋さんもステージに登場。それらのアコーディオンを使ってのアンサンブルもあった。ラストは、cobaさんによるステージ。本当に盛り沢山の内容だった。
 アコーディオン固有の魅力を感じつつ、音楽の楽しみは底知れず深いと感じさせられた一日であった。



2008年11月14日(金) <スーパー一座>終結のとき

 今朝の朝刊(中日新聞・朝日新聞)を見て、私はとても大きなショックを受けている。
 「ロック歌舞伎」や「大須オペラ」などで知られる<スーパー一座>が今年いっぱいで30年の活動にピリオドを打つと言うではないか。今夏「大須オペラ」の終了が発表されており、今回のことも決して予想外ではなかった。しかし、実際に今回の決定が発表されてしまうと、やはりショックには違いない。一時私も在籍した劇団であり、退団後も毎回の公演を楽しみにしていただけにさみしい思いはいっそう強い。
 新聞報道によれば、主宰の岩田信市さんが高齢となり、完成度の高い作品をお見せできそうにないとのこと。また、古い一座にいつまでもしがみつくのではなく、心機一転し、新たな世界を創るためにも、一座を終結するのだ、という。
 まぁ、残念と言えば、残念。だが、岩田さんらしいといえば、岩田さんらしくもある。スーパー一座の散りぎわとしては天晴れというべきか。一つの美学を貫いた形で終結のときを迎えようとしているのであろう。
 師走歌舞伎のチケットはすでに購入済み。最終公演はいつも以上に心して観ようと思っている。



2008年11月12日(水) ピアニカ初演奏

 今夜、沙羅とともに、星ヶ丘「スローブルース」の生音くらぶに参加。ソロで1曲、デュオで2曲を演奏してきた。
 まずは、この時期の定番(?)オリジナルソング『ボージョレヌーボー解禁の夜に』を演奏。次いで、『夢の島』(どんと)では、ピアニカのアドリブ演奏に初挑戦。やや緊張したが、気持ちよく演奏できた。そして、最後は『荒野の風』(ヒートウェイヴ)。沙羅のアコーディオンをフィーチャーして、私自身も気持ちよく歌いきることができた。



2008年11月07日(金) 夢見る力

 劇団pHー7の25周年記念公演『夢見る力』を、大須「七ツ寺共同スタジオ」まで観に行ってきた。
 数年前私も在籍したこの劇団の一つの区切りでありながら、さりとて単に通過点でしかないではないか、などと言ってしまっては身も蓋もないか。ごく普通にサラリーマンをやりながら、そのかたわら好きな芝居も続けて、四半世紀。それはそれで簡単なことではないように思う。菱田さんの「夢見る力」は色褪せてはいないようだ。
 ただ今回の芝居、初日の今日を観るかぎりでは、いまひとつリズムに乗りきれていないような気がしてしまった。題材は決して悪くはないと思うのだが・・・。



2008年11月05日(水) Life goes on

 伏見「ハートランド」に山口洋ソロライブ を観に行ってきた。
 今回は新たなCDが出たわけではない。新曲2曲の披露はあったが、ほとんどは他のライブ会場でも耳にしたことのある作品だ。今年は、バンド(HEAT WAVE)、リクオとのデュオ、そして今回のソロライブと、山口さん絡みのライブは3回聴いている。にもかかわらず、ライブに足を運ぶ度に新たな発見がある。何度聴いても新鮮な感動がある。だから何度でもライブを観に行きたくなる。
 山口さんのソロライブは他でも聴いたことがあるが、今回の印象はそれらのライブとも違っていた。まるでバンドのライブであるかのような迫力、力強さを感じさせられた。
 山口さんの楽曲は「負け犬ロック」などと揶揄されることもあるが、彼の楽曲に登場する人物は「世渡りが下手」だったり「ささやかなる仕事も果たせず、靴のかかとだけはすり減らす」ような、時流に乗れない人間だったりする。そうした人間に対する優しいまなざし、うまくいかないことの多い人生であっても希望を持ち続ける意志を、山口さんは歌いかける。
 私自身、気持ちが折れそうな時、山口さんの楽曲に救われたことも多い。CDは幾度となく聴いているが、やはりライブにまさるものはない。新たな感動を胸にライブ会場をあとにしたのであった。


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