十夜一夜...Marizo

 

 

トンボの恩返し - 2020年08月10日(月)

今日は近所のスーパー銭湯へ行った。


おそらく半年ぶり。


最初にシャワーでざっと体を洗ってから
久しぶりの大きな湯舟。
夏だからお湯の温度が少々熱めの42度。

内風呂の大きな窓の向こうは露天風呂。
曇天時々霧雨っぽい空模様を眺めているときに
ふと、それに気がついた。


なんと、窓枠にトンボ。

いやいや、あれでしょ?
窓の向こうにいるんでしょ?
まさか、まさかねと近づいて、よくよく見たら
なんと向こう側じゃないわよ、こっち側だわよ。

こういう時ってみんなどうするのかしら?
気が付かなければ(当たり前だけど)何もしないわよね。

気がついちゃってさ、とりあえず羽を抑えて
確保してそのまま露天風呂で放してあげようかと
思ったんだけどね。

もう子供ころと違って動体視力も俊敏さもないわけだから
間違って羽もいじゃっちゃりしたらどうしようとか思うと
うかつに手も出せない私。

それでも、どう考えてもこのままじゃ
トンボもあんまり可哀そうでなんとかしようと。

そこで露天風呂にゴミすくいの網があってね
それをまずは取りに行って。
網の中にいれようとするんだけど
そりゃトンボは逃げるわけよ。

4、5回繰り返したら、トンボも疲れたのか
網の端っこにとまって動かなくなったので
そのまま、そーっと、そーっと、湯舟から上がって
露天風呂への扉を開けて外に出て。

草木の上に下そうと思ったら
そのまますーっと飛んで行ったわよ。

なんかちょっといい事した感じで
うふうふと内風呂に戻ったら
なんか、視線集めてるわけよ。裸で。


どうなの?やっぱりこうタオルとかで
隠しながらやらなきゃダメだったのかしら?


こんなにこっぱずかしい思いしたんだから
明日の朝、玄関に大きなつづらがあって
中から大判小判がザックザク出てくるはず。
それぐらいの恩返しをしても罰は当たらないと思うわよ。
トンボ!!
Marizo



-



 

 

 

 

目次
過去  未来

 裏十夜