鶴は千年、生活下手

2014年04月28日(月) 遊び相手と親の相性

昨日、いつも遊んでくれていた、今年の卒業生の子が遊びに来た。
中学生になって、平日は帰宅が遅くなったので遊べないとのこと。
日曜と水曜と祝日で、都合のいい日なら遊べるよと言って帰った。
息子は彼が来る時間までいそいそと何をして遊ぶかを考えていた。
結局、テニスゲームとカー○ィで遊んでいた。
テニスが経験値稼ぎの要素が強かったが、カー○ィはやっている
うちに強い相手と戦うことになった。
長いこと二人で遊ぶことが多かった間柄だからか、緊迫した画面
でも作戦とかタイミングとかバッチリ。
ギリギリのところで勝つことが出来た。
息子は、やっぱり彼と遊ぶのが楽しんだなと思った。

息子だけではない。
わたしも夫も、二人を遊ばせておいて買い物に出かけたり、二人
と一緒に面白い動画を見て爆笑したり、親も落ち着く遊び相手だ。

2学年も上なのに、ずっと遊んでくれるのは、とてもうれしい。
支援級の子ども達は、6年間同じ教室で学んでいるから仲がいい。
その中でも、遊びに行ったり来たり出来る相手は格別で、付き合
いを大事にしたいと思う。
卒業生は、親ともすっかり顔なじみなので、道で見かけて挨拶を
することも多々ある。
また遊びにおいでと、中学生にも声をかける母である。

子どもの遊び相手に対して、親がああだこうだ言うのはよくない
と思っている。
が、親も人間である以上、相性というものがあるのは否めない。
息子と遊ぶ様子を安心して見ていられる相手かどうかは、相手の
気持ちを推し量ることが困難な息子を持つ母としては重要だ。
同じ学年の友達は、昨年度同じクラスだった子らであり、息子が
夢中になると話しかけても聞いていないことをよくわかっている
ようだった。
自分の要求は丁寧に何度も伝えるようにしてくれている。
息子がすぐに忘れて別のことに夢中になってしまっても、丁寧に
こうしてと伝えてくれる。
意外に馬が合っているのかもしれないなと思ったりする。
学童から仲が良かった子は、自分の要求を強く主張するタイプで、
それが彼にとっては普通の言い方なのかもしれないが、我が家の
基準では激しい要求の仕方に見えることがあり、見ていて疲れる
こともある。

息子はみんな好きなのだろう。
安心して遊べる相手と、教え合いながら遊べる相手と、自分の方
が教える相手と。
そのときそのときで、遊び方を変えていくのも一つの人間関係の
練習になるようだ。



2014年04月23日(水) そこにいる意味

登校途中に別の登校班の2年生がいろいろと問いかけて来た。
どうして支援級にいるのかとか、バカだからなのかとか、頭が痛
いのかとか、いろいろ。
その度にその班の班長さんに注意されていた。

そのときは気づかなかったが、あとで息子に聞いたらば、今年か
ら支援級に在籍することになった男の子だった。
彼の問いかけは、そのまま自分に対する問いかけなのではなかっ
たのだろうか。
2年生というと、そこに在籍するということの意味がわかってい
ないのだろうし、また母親から説明するのも難しいのだろうとい
うことは想像できる。

息子の場合は、自分でパニックを起こすことを良く分かっていた
し、たくさん人がいる所では落ち着かないということもわかって
いたので、そういう理由で支援級にいるのだと説明した。

彼の場合は、1年生のときは通常級だったのに、2年生になって
支援級にいることになったのだ。
その変化は自分にとっても、まわりのクラスメイトにとっても、
説明ができないことだったのだろう。
支援級といっても、情緒障害系と学習障害系とにわけられていて、
それは個別学習の仕方が違うからであり、フォローの仕方が若干
異なるからであろう。

情緒障害系の場合は、息子のようにパニックとか感覚過敏とかの
分かりやすく自覚できる状況があるから説明はしやすいかもしれ
ない。
学習障害系の場合、それは通常級の多人数の学習では理解が進ま
ないと判断されて、個別学習ということになるわけだから、本人
としては授業についていけないからなのだろうかと思うのだろう。
口の悪い人には、バカだからなんじゃね、とか言われるのである。

2年生の彼には、ちょっとしんどい状況があったのかもしれない。
しかし、いったん支援級の純粋な子ども達の中に入ってしまえば、
そこは安心できる場所でもあるのだ。
分からないことは分からないと言えば良い。

息子は人の気持ちは推し量れない。
人の心の機微はわからない。
誰だって、わからないことを持っている。
分からないものを持っていない人などいない。
分からないことを分からないと言える、そんな学習環境であって
ほしい。

学校は、分からないことを学ぶところで、分からないことを知る
ところからさらにいろんなことを学ぶことが出来るのだから。

かあさんなんか、54年も生きてるのに分からないことだらけだよ。



2014年04月21日(月) 4月は忙しい

新学期になって、担当の先生が大きく変わった。
支援級の人数が増えたので、先生は増員となり4人になったが、
その中で昨年からの先生は1人だけで、それも昨年度の新卒採用
の先生だ。
新しく支援級の担当になった先生のうち、1人は前からこの学校
にいる先生だが、あとは新卒採用の先生と異動して来た先生だ。
そんな中で、支援級では1年生が4名入学して来て、上の学年で
も転入で支援級という子がいる。

子ども達は、がらりと環境が変わったことになかなかついていけ
ていない様子で、新2年生の男の子は、懇談会の日に久しぶりに
登校したという話だった。
先生が変わるというのを始めて体験するのだから、嫌だという気
持ちになることもあるのだろう。
4月5月は、通常級の子ども達もなかなか落ち着かないものだが、
支援級の子ども達は、それ以上に落ち着かない。
毎年のことながら、4月は保護者の方々も気が抜けない。

そんななかで、5年生になった息子。
4クラスから3クラスになったことで、とても仲良しクラスだっ
た3年のときのクラスメイトが増えたのが嬉しいようだった。
学年が上がるごとに、ある程度は環境にも早く慣れることができ
るようになっているのだろうが、昨年度のように前年度よりも困
難なこともある。
やはりクラスの雰囲気というのは大事なものだと痛感する。

5年生の懇談会と支援級の懇談会と、先生方が新しくなったこと
によって増えた個別面談と、1週間の間に3回も学校に行く日が
あると、忙し感が増すのである。

さらに、先々週は懇談会の次の日に療育もあったし、先週はやは
り懇談会の次の日にクリニックと歯医者さんも行った。
新学期になってからの2週間、透析日にも学校に行ったり、透析
の無い日にも学校関係や息子の用事で出かけたりと、用事のない
日はなかった。
今週も体育の授業参観が今日あった。
そんなこんなで4月は忙しい。

とはいえ、毎日仕事に行っているママさんたちに比べれば、それ
ほどではないのかもしれない。
ただ、どの人もその人なりの忙しさを抱えているのだと、少しだ
け立ち止まることの出来たときに、気づくことが出来るかどうか
は、忙しさとは別の心の余裕の違いなのかもしれない。

母も忙しいと思っているが、忙しい母にあれこれいわれる息子も
また忙しいと感じさせられているのかもしれない。


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市屋千鶴 [MAIL]