Leonna's Anahori Journal
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2006年05月30日(火) とびます、とびます

 
徒長してグチャグチャになったヴィオラの鉢を片付けた。

実がたくさんついていたので、むしって、何の気なしにお皿に入れたままテーブルの上へ置いておいた。星形に裂けた実(さや)の中に、びっしりと種が詰まっている。
 
 
 

 
 
 
ところが、半日ほどたってからテーブルの上をみたら、すごいことになっていた。次々にさやがはじけて、まわりじゅう、ぷちぷちだらけだった。
 
 
 

 
 
 
タンポポの種は風に乗ってふわふわと飛んでいくけれど、こいつらは渾身の力をこめて飛び出して行くのだ。
かき集めて、玄関先の植え込みの中へ放り投げておいた。
 
 
 



2006年05月29日(月) ワイルドストロベリー

 
観賞用に植えた苺が実をつけ始めた。

これ、見ているだけではもったいない。やっぱり食べるべきだろう。

キャベツの出荷は無理ですが、苺ならなんとか…ナンチャッテ。
 
 





2006年05月24日(水) ブロークン・フラワーズ


午後。浅草橋へ出かける。日傘をさして出たのに、浅草橋へ着いた頃から雷が鳴って、大粒の雨が降り始めた。
  
夕方。予定よりも早く用事が済んだので、日比谷へ移動してジャームッシュの「ブロークン・フラワーズ」を観ることにする。雨はいよいよ激しく、日傘でしのぐも、風が強くて腰から下はずぶ濡れに。
 
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「ブロークン・フラワーズ」、観ている間中、ロバート・アルトマンとタランティーノのことをしきりに思い出していた。普通で変なアメリカ人たちが出てくる映画だからだろうか。

しかしこの映画、少なくとも三十代以上のひとでなければ、本当の面白さはわからないのではないだろうか。たとえばもし私が二十代後半だったとしたら、ちょっと???という感じだったと思う。
 
中年を過ぎて家族を持たないものの孤独や、後悔。昔ぴちぴちだった恋人に二十年以上の時を経て再会した時の、ムニャムニャムニャ(笑)。そのあたりの細かなニュアンス。あ、あと、若い頃のシャロン・ストーンがどんなにきれいだったか、往時の彼女を知るがゆえの感慨、等々。
 
  
個人的には、この映画のお目当てはジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン、シャロン・ストーン、ジュリー・デルピー等、豪華出演女優陣(をジャームッシュがどのように料理しているのか)だったのだが。

まず、ジェシカ・ラングの貫録に完全降伏。ウレシカッタ!(あの秘書の女の子とは、ありゃ完全にデキてますな)。それからティルダ・スウィントンの、英国の英国人による英語の発音に完全にヤラレテしまった。あんなナリして、あの言葉遣い。堪りません。
 
しかし。「パーマネントバケーション」や「ストレンジャーザンパラダイス」で、あの(あの!)ヒリヒリする青春を描いてみせたジャームッシュが、いまや、こんな中年映画つくっているんですよ。なんだか初めて、ジャームッシュは同級生、みたいな、そんな気持ちになりました。
 
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最後に。この映画観たら、私、オンナでよかったなぁと、つっくづくそう思いましたよ。だって、四十も半ばを過ぎた頃になって「実はあなたとの間に出来た子供が今年、十九になりました。」なんて手紙が来たら、そらもう、えらいこってすもん。

女性だけが子供を産む性である限り、この手のショックからは免れるわけでしょう。男が子供を産むとか、協議して男女いずれかが子供を産むとか、そういう世の中じゃなくて、ほんと、エガッタ。エガッタなぁ!!




2006年05月20日(土) スカイダイビング亀

 
とにかく雨の多いこの5月だけど、今日はまるで真夏のような暑さ。
近くまで来たからと立ち寄ってくれた友人をバス停まで送って、その足で公園の池のまわりを散歩する。日傘をさして。

あまりの暑さからか、ほとんど人がいない。冬場は池を埋め尽くす水鳥たちもみんな北の方へ帰ってしまって、いるのはもともとこの池に住んでいるアヒルと家鴨くらい。まるで夢の中にいるような気分で、ゆっくりと歩く。
 
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よく見ると、亀がたくさんいる。岸の近くの岩や杭のうえへ這い上がって甲羅干ししている。大きいやつは30センチくらいある。小さいやつでも15センチ以上。平らな岩の上でたくさんの亀が重なりあって、ピラミッドを形成しながら甲羅を干している。

上にいるやつも下になってるやつも、太陽に向かって首をのばしたまま、彫刻のように静止の姿勢。かと思うと、池の中央から岸へ向かって、水面に鼻先だけ出しながら5、6匹で泳いでくる集団亀もいる。知らなかったな、鳥の後は亀の季節だったのだ。

しばらく歩いたり立ち止まったりしながら池のまわりで亀ウォッチングしていると、向こうから親子連れ(両親と男の子二人)がやってきて、お兄ちゃんの方(小学校低学年位)が、亀ピラミッド近くの水に向かって石を投げ入れた。すると、ワラワラっと、けっこうなスピードでピラミッドが崩れ、端の方にいた亀は滑り落ちるようにして水の中へ逃げていった。

その反応の早さに驚きながら、こういうの、どこかで見たことがあると思って考えたら、スカイダイビングでセスナから地上へ向かって飛び降りるときのダイバーにそっくりなのだった。ただ落っこちていくだけのようにも見えるけれど、亀にしてみれば咄嗟の判断、素早い動き、なのだろう。きっと。

男の子はピラミッド崩しの味をしめたらしく、もっとあちこちで石を投げようとしたのだけれど、さすがに親に叱られて投げさせてもらえなかった。うんうん、たしかに面白いけどね。久しぶりの太陽だからさ、甲羅干しさせてあげよーよね。
 
 
 







2006年05月17日(水) アリアンツ・アリーナ

 
サッカーといえば。
4月にミュンヘンを訪れたとき、W杯の開会式会場となるアリアンツアリーナで二部リーグの試合を観てきましたよ。

サッカー専用スタジアムなので観客席からピッチまでの距離が短く、観やすい、とてもきれいなスタジアムでした。




 





しかし、二部の試合に5万人も入っちゃうってどういうんだ…。そのわりに試合内容はムフムフムフン!だしさ(笑)

とにかくミュンヘン(二部)のサポーターが、クルッてる。途中トイレに立った友だちがサポーターが集結してる場所の真後ろを通りかかったら、もう異様な雰囲気だったって。「ドイツに住んで15年以上になるけど、あんな汚いドイツ語、はじめて聞いたよ!」って吃驚してました。わははははは。
  
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そういえば4月、ミュンヘン到着時に厳しく荷物をチェックされた私。昨年11月には入国審査であれこれ訊かれて、あげくパスポートの写真を虫眼鏡で調べられるという、通称、工作員疑惑事件に遭遇。なので、今回はそのあたりの想定問答集などを心の中に準備して臨んだのに。今回、パスポートコントロールはあっさり笑顔で通してくれて拍子抜け。ところが、その次の荷物チェックがしつこかった!

「これは何か」「日本酒。サケ、です」「何ミリリットル入りか」「750、かな。それが2本」
「煙草は持っているか」「ワンカートン。テンボックスィズ、スーツケースに入っています」「フン、10箱ならかまわんがね」

で、かまわないならもう行っていいのかと思ったら、「じゃ開けて」って。スーツケースの鍵開けて、中を全部調べられた。こんなの、初めてだよ!
 
空港へ出迎えてくれた友人の顔をみるなりこのことを話すと、やっぱり工作員だと思われてるんだよ!と大笑い。くぅ〜! 結局、W杯対策の強化月間かなにかで、荷物チェックの練習台にされたんだろうねということで意見の一致をみたのですが。

何度開けてもあたしのスーツケースからは味噌や生ワカメ、ダシ昆布くらいしか出てこないんだから。もう、勘弁してほしいよ、ほんとに。






2006年05月16日(火) 代表選手発表

 
前回、korea/japanの代表発表の日には、渋谷AXへ田島貴男のライヴ観に行っていたのだった。あれからもう4年も経ったなんて。
 
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久保竜彦だいすきな私だけれど、彼が入らなかったことはそんなに意外でもなかった。持病やけがの状態、これに尽きるのだろう。

柳沢は“つなぎ沢”なんだけど、この人には誰と組ませるか、組合わせの妙という楽しみがあるのだと思う。妙にやわらかい、あのタッチに期待。

巻が選ばれたというので、場内、どよめきがおこっておりましたが。巻、好きなので、個人的には「いいじゃん!」と(笑)

一番感慨深かったのは、ぐっとオトナになった中村俊輔のコメント。強さだけではなく深い思いやりを感じさせる言葉にジーン。
 
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今大会は、オランダの試合が楽しみです。ニステルローイ、ね。
あと、フランス、アルゼンチン、イタリアが揃って決勝トーナメントへ行かないことには。

アンリ、クレスポ、インザギ、デルピは今大会こそ活躍できるのか。ジダンの有終の美は?

イタリア、若手ではトーニがよさそうだけどジラルディーノにもがんばってほしいところ。ジラルちゃん、ブレイク、ブレイク!
 
 
 


2006年05月14日(日) もうすぐW杯

 
ブルガリア戦とスコットランド戦、久しぶりに日本代表の試合をみて思うこと。それはズバリ、代表選手内におけるヘアバンド人口の増加、ですわね。

本家イタリアでは選手の髪の長さは短くなる一方で、ネスタ、ピッポ、ガットゥーゾ等々、みんな短くなりました。果てはカンナヴァーロやデル・ピエロのように頭丸めちゃう選手までいるっていうのに。どうしてなんだろう。
  
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まじめなはなし、ブルガリア戦、スコットランド戦での最大の収穫は“勝てなかったこと”、これに尽きるでしょう。特にブルガリア戦の、あの負け方。せっかくいい時間帯に得点して1ー1に持ち込んだのに、試合終了間際のロスタイムに再び得点をゆるしたのでは、なんのために90分間頑張ってきたのかわからなくなる。最悪の負け方だよ。

この期に及んで神風(ラッキー)で勝っても、あとあとろくなことはありません。これがW杯本大会ではなくてほんとエガッタと思うのでありました。
 
 
 



2006年05月05日(金) かもめ食堂

 
このまえサワ部長が遊びに来た翌日、お手伝い妖精のゲンコツ山がふらりと現れた。部長に「段ボールの多い家だ」と言われたことを思い出して、ここはいっちょ本格的にお手伝いしてもらうことにする。

廊下に、かなり前から平たくて大きな段ボールがふたつ並べて立掛けてあった。それはプラスチック製の物置で、庭に置いて園芸用品(主に用土)を入れておくために買ったもの。でも、組み立てるのが面倒くさくてずーっと置きっ放しになっていたのだ。

これこれこういうものなのだけれど組み立てられるか、と訊いたら「多分、できる」と言う。「多分」というのが少し気になったけれど、とにかく箱をあけて作ってもらうことにした。

途中二度ほど、完成間近の物置のなかへ私が入り込んで「何してるんですか」「じゃまです」と怒られるアクシデントはあったが、約一時間ほどで、幅60センチ、高さ150センチ、前面のシャッターがバラバラッ(プラだから)と開く物置が完成した。
 
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本日。段ボールが減って、庭が片付いたお礼に映画をおごることにして、銀座へ『かもめ食堂』を観に行った。

混んでいて、一列目(一番まえ!)の席になってしまったため、冒頭、港の石畳のうえを歩いて来るカモメのアップが視界一杯に迫ってきて、この先気分が悪くなったらどうしようかと案じたが、幸い静かなホノボノとした映画だったこともあり、ホノボノとした気分のまま静かに見終わることができた。
まさこさん(もたいまさこ)が素敵だった。
 
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夜。初めて『●角』というところへ行って肉を食べる。がっ、『●角』は焼き肉屋さんでありながらロースはおいていない焼き肉屋さんなのだということを初めて知り、ショックを受ける。いつから、どうして、焼き肉=カルビが主役になってしまったのだろう。同じくロース派の同志であるゲンコツ山も、うつむいたまま、ただ黙々とカルビを焼いては食していている。
 
そのうえ悪いことに、少したのみ過ぎてしまった。肉も多かったけれど、ごはんものが余計だった。ゲンコツ山は、出された食事は残さず食べる主義だとかで、がむしゃらに箸を口元へ運んでいる。が、何やら顔つきがコワくなってきていたので、無理しなさんなと止めた。炭火の熱気と肉の脂で“ケダモノ”の異名を持つ私もぐったりだ。

「次はちゃんと銀色のお皿にヒラヒラのロースが載ってくるところへ行こうね、カルビ食堂じゃなくてね」と、カモメ食堂にかけて言ったつもりだったんだけど、ゲンコツ山は小さな声で生真面目に、「ハイ」と答えただけだった。







2006年05月01日(月) 食客一匹

 
コイツが初めて窓の外に現れたのはいつ頃だったろう。多分、旅行に出るちょっと前、4月の初めごろじゃなかったかと思うんだけど。

以前、夜になると首につけた鈴を鳴らしながら庭へきてひとりで遊ぶチビ黒猫がいたんだけど、そいつとは別の猫。

さっそく常備のブレッキーズを出してきてお皿に入れてやったら、きれいに食べて、ふっとどこかへいなくなった。

それ以来よくやって来ては、食べて、どっかへ消える。完全なノラではなくて、以前、ひとに飼われていたことがあるんじゃないかと思うのだけど…
 
 


 






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