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2005年02月20日(日) 中日本スーパーリーグ U-18 岐阜工業高校戦

05年02月20日 (日) 10:00開始 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド
 第8回中日本ユースサッカーースーパーリーグ (U-18)
 対 岐阜工業高校 ※40分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
前半:                終了間際:
−−−−− 山崎竜 −町田−−−−−− −−−−−−篠田−−町田−−−−−−

− 桑原卓 −−−−−−−−−小泉−− −−八木−−−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−池田−−高野−−−−−− −−−−−−池田−−高野−−−−−−

−−佐野−−石垣−−岩本− 桑原彬 − −−佐野−−石垣−−岩本−−渥美−−

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−
交代:後半00分:桑原彬→渥美 (そのまま右SBに)
        山崎竜→篠田 (そのままFWに)
   後半20分:桑原卓→八木 (そのまま左SHに)

岐阜工業高校:
−−−−−−櫛田−−臼井−−−−−−

−−−−竹市−−−−−−栗本−−−−

−−−−−−武藤−−河合−−−−−− 交代:後半14分:栗本→西澤 (そのまま右SBに)
                           河合→64 (そのままDHに)
−−丹下−−西川−−三輪−−高井−−         竹市→奥田 (そのままOHに)
                      後半26分:栗本→西澤 (西澤をDH、武藤をOHに)
−−−−−−−−立道−−−−−−−−    後半??分:西川→北村 (そのままCBに)


▼試合展開

 岐阜工は昨年、東海プリンス9位。本来なら降格になるところだったが、岐阜県所属のチームが昇格戦を勝ち抜けなかったため、1県あたり最低1チームの枠を保証する制度に従い、残留することになった (代わりに降格したのが8位の東邦)。ただ、昨年の3年生の戦力が落ちるとは前から言われていたことであり、岐阜工サッカー部が名門であることに変わりはない。今年の学年は04年U-16代表・松井など戦力は整っており、その松井を怪我で欠きながら、しっかり岐阜県新人戦にも優勝している。昨年は名将・大野監督が抜けた動揺もあっただろうが、今年は2年目を迎える松野監督の色が見えてくることだろう。システムも4−2−3−1から、オーソドックスな4−2−2−2に変わっている。この日は1年生の主力が、U-16岐阜選抜で不在だったようだ。
 一方の清水は、U-18代表で主将 (役) の真希が不在。代わりに一応の主将 (役) を担ったのは、石垣だった。ただ、この時期はキャプテンマークも巻いてないが。真希抜きという状況を試す、絶好の機会である。軽い怪我をしている選手もいるだろうが、VTR係の小出を除いて2・3年生全員がベンチ入りし、先発もほぼ現状のベスト。3年生3人・2年生8人という偏った学年配分は、まあ今年の特徴でもある。なお、筆者は前日の雨でその夜、39度の熱を出してダウン。この日の朝、37度まで下がったので、海外駐在前最後の観戦だと無理をしてみた。あとで、それが祟ることになったのだが…。

[前半]
 立ち上がり、流れを掴んだのは清水。4分にCH池田から右SH小泉へのホットライン。早いタイミングで送る池田のダイアゴナルフィードに対し、小泉がスペースへ抜け出してクロス、それにFW町田が飛び込むのはJrユース以来の得点パターン。だが町田は空中戦に競り負け、左からフォローした左SH桑卓の折り返しを再度町田がトラップ、小さいターンから再びシュートを狙うも、ブロックされてゴールに飛ばせない。その後も8分にFW竜男のポストから桑卓が裏に抜け出してクロス、9分に佐野のロングFKから町田がヘッドとゴールに迫るが得点は生まれず、展開は膠着していった。
 岐阜工の最終ラインはなかなかに強力で、FW2名は前線で起点を作れない。となるとサイドから崩したいところだが、小泉のドリブル突破は不発、左サイドも桑卓に細かいミスが目立つ。自然に中盤中央での競り合いが多くなり、潰し合いの様相を見せ始めた。CH高野は縦へのパスは鋭いが、まだ左右に振り分ける構成力を持っていない。池田がしばしばダイレクトで小泉のスペースに配給したが、前述のとおりドリブルは潰されがち。20分を過ぎたあたりから相手のプレスの圧力に押されはじめ、26分に池田から高野への横パスを掻っ浚ったOH栗本のミドル (枠外)、29分にも池田のパスミスを栗本が奪い、パスを受けたFW臼井がCB岩本と競り合いながら強引にミドル、GK前田正面。

 34分、久々に清水の攻撃。左SB佐野のスローインを竜男が頭で裏に流すと町田、相手CBのプレッシャーを背中に受けてPA左横まで押し戻されるが、そこで反転クロス。PA手前中央の小泉が足裏でトラップすると、高野がそれに突っ込んでミドルを放ったが、枠の上に外れる。だが、その後の36分、CB石垣のなんでもないバックパスをGK前田がクリアミス、やらずもがなの左CK、高井が蹴ったボールはファーで町田が足でクリア。と、PA手前中央から河合ダイレクト。低くコントロールされたシュートがゴール右端に決まり、先制を許す。0−1。そもそものCK自体が自らのミスが原因の上に、町田のクリアも中央に蹴る必要のないもの。全く勿体ない失点である。
 失点後も反撃の糸口は掴めず、そのままリードを許して試合を折り返した。

岐阜工業      清水エスパルス
5(2) シュート 3(1) ×町田、○町田、×高野
1(0) 右クロス 1(1) ○小泉
1(0) 左クロス 4(2) ○桑卓、×桑卓、×佐野、○町田
0(0) 右側CK 0(0)
2(0) 左側CK 1(0) ×池田
0(−)  犯OS  0(−)
5(1) ファウル 3(0) ・小泉、・町田、・竜男

[後半]
 後半開始5分、相手陣内左サイド。町田が素早くスローインを投げ入れて後方の佐野へ、佐野は右横にいる高野へ小さく繋ぐ。と、高野はボールを再び佐野に戻し、フリーラン開始。佐野の後ろから左サイドへと大きく回り込み、その間に佐野は前方に緩くパス、そして桑卓が鋭いスルーパス。パスしてる間に加速した高野が勢いに乗り、右内側へと方向転換しつつPA内へと踏破、クロスを送った。それは相手DF?に引っ掛かり、こぼれ球にGKが飛びつくがファンブル、美味しく戴くのは点取り屋・町田朋弥。失点アシストの汚名を雪辱する同点弾を叩き込む。1−1。
 ただ、得点後もあまり前半と流れは変わらない。得点に気を良くした町田が、ポストにシュートにサイドに流れてのチェンスメイクにと幅広い動きで前線に刺激を与えるが、中盤の奪い合いが激しく、なかなか前線までボールを運べない。それでも20分に八木が投入されたのを契機に、岐阜工のプレスが弱まったのを突く形で清水がサイドで数的優位を作れるようになり、攻撃の時間が長くなってきた。

 23分、岩本の右サイドへのロングフィードを、小泉がダイレクトで頭でPA内に折り返す。DFがクロスのコースに入ると、クリアのこぼれに町田が食いついたが、ゴールに向かう前にDFがクリア。と、それを拾った右SB渥美が再度右から、アーリークロスを送る。フリーになった町田が再びヘディングシュートを放つも、枠の右に外れて、絶好の逆転機を逃す。両サイドから攻めながらPA内に入り込めない清水は、33分、石垣のクリアをFW篠田が粘って左CKのチャンスを得る。蹴るのは池田、ニアへ小さく曲がったボールに石垣が頭から飛び込んだが、シュートはゴールの枠の左上に飛んでいった。
 終盤、相手のシュートミスに救われる場面もあり、結局そのままドローでタイムアップ。互いに拙攻の目立つ展開だった。エースと目される篠田も存在感が薄く、「真希抜き」の状況に課題を見せた格好になった。

岐阜工業      清水エスパルス
2(0) シュート 5(1) ◎町田、×町田、×佐野、×町田、×石垣
0(0) 右クロス 4(2) ×小泉、○渥美、○小泉、×渥美
2(1) 左クロス 6(0) ×高野、×佐野、×八木、×佐野、×八木、×佐野
0(0) 右側CK 2(1) ×池田、○桑卓
0(0) 左側CK 4(1) ×池田、○池田、×池田、×池田
1(−)  犯OS  1(−) ・町田
2(0) ファウル 4(0) ・石垣、・渥美、・石垣、・篠田


▼試合結果

清水エスパルスユース 1−1 岐阜工業高校
 得点:前半36分:岐阜・河合 健太 ※クリアボール
    後半05分:清水・町田 朋弥 ※こぼれ球


▼選手寸評

[私撰MVP]
●佐野 克彦 (2年・左SB)
 アウトサイドに長身の選手を置く相手はあまり多くないので、圧倒的な制空力を誇っている。サイドを狙うロングボールを潰し続けた。攻撃面でも強引さを存分に発揮し、スピードを活かして思い切りよく攻撃参加。一方でロングフィードもある。

[私撰MIP]
●石垣 勝矢 (3年・CB)
 空中戦に留まらず、対人能力は高い。マークする相手に密着して仕事をさせないという点で安定しており、職人肌を感じさせる。課題とされるフィードでも狙い所を考えている面が伺え、岩本ほどの華麗さはないが、攻撃の起点になっていた。

●町田 朋弥 (2年・FW)
 PA内のポジショニングの良さは、さすがストライカー。こぼれ球への食いつきも早い。ただ、最近はPA内だけでなく、サイドに流れての動きにも良さを見せており、ドリブルとクロスはなかなか正確。本人はチャンスメイクは不本意だろうが。

[相手方好印象選手]
西川 郁弥 (3年・CB): 石垣同様、職人肌を感じさせるCB。屈強な体格で競り合いに強く、ポストする相手を圧迫した。



2005年02月19日(土) 練習試合 富士常葉大学戦

05年02月19日 (土) 14:30開始 鈴与三保グラウンド
 練習試合
 対 富士常葉大学 ※40分ハーフ
 天候:雨

▼布陣
前半:                後半:
−−−−− 山崎竜 −町田−−−−−− −−−−−−篠田−−町田−−−−−−

− 桑原卓 −−−−−−−−−小泉−− −−八木−−−−−−−−−−柴田−−

−−−−−−高野−−山本−−−−−− −−−−−−神田−−谷野−−−−−−

−−佐野−−石垣−−岩本− 桑原彬 − − 桑原卓 −池田−−渥美−−山本−−

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
                   交代:後半00分:省略 (上図参照)
                      後半21分:桑原卓→佐野  (そのまま左SBに)
                           町田 →山崎竜 (そのままFWに)

富士常葉大学:
−−−−−−29−−26−−−−−−

−−42−−−−−−−−−−11−−

−−−−−−07−−20−−−−−−
                   交代:前半31分:07→22 (29をCH、22をFW)
−−23−−04−−03−−13−−    後半00分:42→07 (07を右SB、13を右SH、11を左SH)
                      後半??分:23→?? (そのまま左SB)
−−−−−−−−21−−−−−−−−    後半29分:13→23 (そのまま右SH)


▼試合展開

 富士常葉大は名前の通り、富士市にある常葉グループの大学。ご存じの通り、常葉学園グループはエスパルスと縁が深く、現トップ監督・長谷川健太の前職は一応、常葉大学グループの総監督という扱いだったので、この富士常葉大の総監督も務めていた。監督も元エスパルス、山田泰寛。浜松大同様、近年急速に強化を図っており、02年には静岡県リーグ所属だったチームが昨年、東海2部リーグ2位となり、1部昇格を決めた。ユースとは昨年も練習試合を組んでおり、その時はユースが3−0で快勝している。
 対する清水は長沢と小出が別メニュー。グラウンドの周囲で走り込みしていた。他の2・3年生19人は前半と後半とで選手を割り振り、全員が出場した。層の薄い左SBとFWは、佐野と桑卓、町田と竜男が60分ずつ出場。翌日からU-18代表の合宿に出かける真希のみ、80分間フル出場することになった。

[前半]
 序盤、大学生の体格を前に攻め倦む。常葉大はCBの3番・4番など大柄の選手も多く、一つ一つの当たりが強力。清水はボールを支配しながら、ゴール前での局面ではFW町田が7分、左SH桑卓の前方フィードを反転ダイレクトループで狙ったり (枠左)、11分に同じく町田が右SB桑彬のクリアを追って清水陣内に戻りつつ、CB4番に体を預けて巧みにUターン、相手を置き去りに抜け出して右クロスを入れたり (GKが足でクリア) した程度。ただ、守備の場面では常葉大に足下のミスが多く、それを恙なく拾ってマイボールにすることで、守備に回る時間自体をあまり作らせなかった。
 そして、力で守られた常葉大ゴールを、清水は力でこじ開ける。14分、左サイドからドリブルで仕掛けた桑卓、DFを引き寄せて近くのFW竜男?に預けると、竜男は後方に流す。PA左角前、CH美臣はミドルを狙える状態、走り込むとしかし、更に右へ。満を持して加速するのは、CH山本真希。強烈な「真希砲」がゴール右に閃き、清水先制。1−0。そのシュートの威力は既に、プロのレベルにある。

 点が入ったことで試合が動き出すと、清水はピッチの幅を大きく使えるようになった。ここまでは左サイドからの展開が多かったが、右SH小泉のスピードで掻き乱しに掛かる。だが常葉大も21分、左SB佐野のファウルで得た右タッチライン沿い、距離40MほどのFK。大きくPA内ファーに放り込むと空中戦で競り勝ち、折り返した先、PA内右側にフリー。しかし、常葉大42番のボレーは宇宙開発。一方の清水もセットプレー。27分、CB岩本のクリアから抜け出した真希のシュートがDFに当たると、右CKはクリア、再び右CKもクリアされ、今度は左から真希のCK3回目。速いボールをファーで石垣が合わせたが、ゴール手前でDFが体でブロックした。
 その後は暫くファウルも辞さない常葉大の激しい当たりに膠着するが、38分、真希が空中戦で体ごと相手を圧してカット。この男は既に、競り合いでも大学生のレベルを越えている。それを拾った町田の左クロスに対して竜男がスルー、大外から小泉が走り込み、小刻みなドリブルからシュートを放つも、GKにディフレクトされる。更に39分、相手ゴールキックのミスからパスが乱れて最後は左SB23番がトラップミス、それに反応した小泉がボールのこぼれたDFラインの裏に飛び出すと、町田に指示されたままにダイレクトで右クロス。町田が突っ込んだが、GKがよく動きを見てシュートを正面で受け止めた。その後は動きなく、前半を折り返した。

富士常葉大     清水エスパルス
1(0) シュート 6(5) ×町田、◎真希、○真希、○石垣、○小泉、○町田
1(0) 右クロス 9(1) ×小泉、×小泉、×町田、×桑彬、×小泉、×小泉、×小泉、×真希、○小泉
3(0) 左クロス 5(3) ○桑卓、○佐野、×桑卓、×真希、○竜男
0(0) 右側CK 4(1) ○真希、×真希、×真希、×真希
0(0) 左側CK 2(1) ×真希、○真希
0(−)  犯OS  2(−) ・町田、・小泉
5(0) ファウル 4(1) ・小泉、×佐野、・高野、・竜男

[後半]
 後半の清水は、ベンチの控え選手を全員投入して大幅入替。しかも、右SB真希、CBに渥美と池田と、実験的様相の濃い布陣となった。CBよりSBの方が明らかに背の高い最終ラインは、なかなかに珍妙。前半は局面では競り負けることもあり、スタッツほどの圧倒的優勢ではなかっただけに、苦戦も予想された。
 しかし、実際に攻め込んだのは清水。CH谷野を軸に中盤でよく戦って相手のミスを誘い、それを最終ラインで拾うと、いずれもCHでも起用可能な右SB真希、CB池田、左SB桑卓が精度の高いクサビを入れ、縦に速い攻撃を展開した。4分、桑卓が中盤を越えて一気に前線に入れたクサビ、CB4番がカットするが、トラップが乱れたのを町田が奪い、反転してドリブルシュート、GKが枠外に弾き出す。6分、池田のカットから再び桑卓が前線にクサビ、ポストに入ったFW篠田がサイドスペースの裏に流すと、大外から回り込んだ左SH八木のクロスに2列目から谷野が飛び込んだがGK、素晴らしい横っ飛びでシュートを阻んだ。
 続けて10分にも桑卓のクサビから、受けた谷野とスイッチした八木が代わって中央に持ち出し、左45度からドリブルシュートは再びGKがCKへディフレクト。攻め手を緩めず11分、右サイド寄りでボールを受けた篠田がトラップからまたぎフェイントを入れつつ反転、そのまま加速してDFを交わすとラストパス。PA手前右45度でフリーの町田、受けるや右足を振るう。鮮やかなドライヴシュートが、アウトスイングでゴール左へと綺麗な曲線を描いた。2−0。FW2人が個人技で点を稼いでみせた。

 先発の町田は、後半21分に竜男と交代。だが、その後も後半に投入された篠田は止まらない。交代直後、真希の右スローイン。リターンを再び真希が受けると、「速く低く正確な」右クロスをPA内中央ややニア寄りの篠田の足下に送る。そのボールの威力に篠田はトラップを浮かせてしまうが、次の刹那、体を沈み込ませると、上体を起き上がらせつつ落ちてくるボールを掬い上げるようにハーフボレー。体のバネの反動で十分に威力を保ったシュートが、綺麗にインに巻いてゴール右に吸い込まれた。3−0。
 続けて26分、常葉大CB4番のパスミスを右SH柴田がカット、すぐに横の篠田にパスを送る。八木が左外から斜めにCB3番の裏へと動き出すが、それを確認した篠田は八木の動きを囮に。自ら3番に突っ掛けるや、3番がGKにとってブラインドになったところで右足一閃。強烈な威力のシュートが正確にゴール左下隅を貫き、4−0。シュートの持ち出し、タイミング、威力、コース、全て完璧。どういう指導をするとこういうシュートを撃てるようになるのか、スペインの練習を見てみたい。
 篠田の2発で試合を決めた後も、相手の攻撃をアーリークロスと中盤からの強引なミドル程度にとどめ、強くなった雨でまったりした雰囲気が漂う中、清水が常に主導権を握り続けた。32分、左SB佐野のクサビをDFがクリアするが、逆サイドで柴田が拾い、右クロスをFW竜男がポストに入って後ろに流すと、CH神田が駆け込んでミドルを放つが、GKがCKに逃れる。35分、八木のスローインを佐野が繋いで神田が左に捌き、サイドに流れた竜男のクロス、PA内で篠田が合わせたが珍しくシュートミス。枠右に外れ、ハットトリックを逃す。その後も真希のFK、竜男のシュート、谷野のCKと清水が終始攻め続け、4−0の完勝を飾った。

富士常葉大     清水エスパルス
3(3) シュート 12(9) ×町田、○町田、○谷野、○八木、×柴田、◎町田、◎篠田、◎篠田、○神田、×篠田
               ○真希、○竜男
4(1) 右クロス 3(2) ×柴田、◎真希、○柴田
3(0) 左クロス 6(2) ○八木、×八木、×八木、○竜男、×佐野、×八木
1(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 3(1) ×谷野、○谷野、△谷野
0(−)  犯OS  0(−)
6(1) ファウル 0(0)


▼試合結果

清水エスパルスユース 4−0 富士常葉大学
 得点:前半14分:清水・山本 真希 (高野 美臣・ショートパス)
    後半13分:清水・町田 朋弥 (篠田 悠輔・ショートパス)
    後半22分:清水・篠田 悠輔 (山本 真希・右クロス)
    後半26分:清水・篠田 悠輔 (柴田 和也・ショートパス)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●篠田 悠輔 (3年・FW)
 何度も書いているが、得点が逆算できる状況での決定力は完璧。基礎がよく仕込まれた動きは、これをなぞれば決まって当然、時に教科書的な印象も受ける。常に「自分が」得点することを計算しているので、味方の動きを無視してしまうことも。

[私撰MIP]
●山本 真希 (3年・右SB)
 このレベルでは、大学生すら上回るフィジカルを持つ。攻撃面だけでなく、守備でも肉弾戦で強引に競り勝つ力があり、右SBとして対面の攻撃を遮断した。絶対の威力と精度を備えた「真希砲」は、フリーならJ1のゴールすら破るだろう。

●小泉 慶治 (2年・右SH)
 常にドリブルを仕掛ける積極性は見ていて気持ちがいい。それでいてクロスの入れ方には汎用性があり、相手を抜いてからだけでなく、半身をズラしたり、中に仕掛けると見せて外に開いてみたり、ゴールライン際を利用したりできる。



2005年02月12日(土) 中日本スーパーリーグ U-18 神戸弘陵高校戦 + JY: 長泉戦

05年02月12日 (土) 14:00開始 時之栖スポーツセンター 裾野B1グラウンド
 第8回中日本ユースサッカーースーパーリーグ (U-18)
 対 神戸弘陵学園高校 ※40分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
先発:                終了間際:
−−−−−−町田−−篠田−−−−−− −−−−− 山崎竜 −長沢−−−−−−

−−八木−−−−−−−−−−柴田−− −−八木−−−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−神田−−山本−−−−−− −−−−−−高野−−山本−−−−−−

−−佐野−−石垣−−岩本− 桑原彬 − − 桑原卓 −石垣−−岩本− 桑原彬 −

−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
交代:後半00分:柴田→小泉  (そのまま右SHに)
        神田→高野  (そのままCHに)
        篠田→山崎竜 (そのままFWに)
   後半11分:町田→長沢  (そのままFWに)

神戸弘陵学園高校:
−−−−−−10−−20−−−−−−
−−09−−−−−−−−−−05−−
−−−−−−06−−08−−−−−−
−−13−−03−−04−−02−−
−−−−−−−−01−−−−−−−− 交代:前半14分:09→15


▼試合展開

 奥大介の出身校として有名な兵庫の強豪高校、神戸弘陵。近年は岡崎の出身校である滝川第二を前になかなか全国の舞台を掴めず、この試合の前日に行われた兵庫県高校新人戦でも滝二と対戦、先制しながら逆転されて1−3で敗れた。ただ、決勝に駒を進めたことで、今年のプリンス関西の出場権を得ている。遠く裾野まで遠征しての連戦は大変だろうが、一方で選手の試合勘や体づくり、新チームの経験値という点では当然、清水を上回るだろう。
 一方の清水も連戦。とはいえ、こちらはまだ公式戦前であり、前日とは先発を大きく入れ替え、試行錯誤の段階である。小出はVTR係だが、新2・3年生は全員集合で他に別調整組はなし。柴田が1月の豊生高校戦以来の試合復帰を果たしている。

[前半]
 序盤の攻防は一進一退。中盤の競り合いが激しく、双方、相手の守備組織を崩すまでに至らない。だが、後方からでもロングフィードで組み立てられる清水が次第に流れを掴み、9分、CB石垣が捌くと右SB桑彬が前方フィード、受けた中盤中央のCH真希がスルーパス。左SH八木が大外から斜めに切れ込んだが、シュートはGKがディフレクト、CKに逃げられる。12分、相手陣内深く、右SH柴田がスペースに投げたスローインを追うFW町田、巧みにボールを浮かせて方向転換、DFを交わしてPA内に突破する。や否やのマイナスの右クロスをPA手前右75度、FW篠田が思い切りよく右足を振り抜く。目にも留まらぬ鋭い弾道、ゴール左の天井を突き刺した。1−0。
 FW2名の個人能力だけで先制した清水。対して神戸弘陵は、徹底したロングボールからガッシリした体格の2トップ (20番は背丈も185cm以上ありそう) がある時は裏に走り、ある時は頭で競り落として運動量豊富なMF陣が絡み、反撃する。15分、岩本の頭でのクリアが弱く、それを拾ったFW10番がPA内にパス、裏へとCH8番が抜け出してシュートを放ったが、コントロールしきれずに枠外。

 ただ、相手のミス頼みになりがちの神戸弘陵よりも、能動的に相手を崩そうとする清水が全体を通しては優位に立つ。FWが組み立てに絡む回数が少ないせいで中盤、特に両SHは激しい守備に苦しんでいたが、左SB佐野のダイナミックな攻撃参加がアクセントになっていた。そして、いざ好機になれば、このエゴイスティック2トップは脅威。17分、桑彬のサイドチェンジから佐野が町田とのワンツーで中央突破、ラストパスを受けた篠田はブロックするDFの足を弾き飛ばしながらシュート、GKキャッチ。
 20分、CH神田のサイドチェンジから再び佐野がオーバーラップ、戻して町田?が今度は右にサイドチェンジ、桑彬が受けて中に切れ込むとシュートフェイントから捌いて右SH柴田へ。ダイレクトで入れたクロスはDFに跳ね返されるが、それを真希が拾ってミドル。猛烈な弾道はGKの腕を弾き、最後は右ポストがゴールを阻んだ。このリバウンドを拾った桑彬から、町田がPA右角から思い切り良く狙ったミドルは、GKがCKにディフレクトする。
 波状攻撃は続く。27分、佐野の胸トラップが大きく弾むが、それを拾いに来た相手を構わず吹っ飛ばして前へ。町田とのワンツーでPA内、DFに引っ掛かったボールを篠田が無理やりシュート、これもGKが逸らしてCKに逃れる。更に31分、右サイドから町田のパスを受けた篠田がDFの裏へクロスを流し込む。八木が斜めに走り込むが進路をDFに塞がれて手間取り、小さく後ろに戻すとPA手前中央から柴田がミドル、GKがパンチングで弾いて浮いたボールを篠田が強引にボレー、何とかGKが弾いた。34分、八木のスローインから左サイドに抜け出した町田がロビングクロス、併走する八木がダイレクトで更に中央に流すと、篠田が巧くボレーで合わせたがGK正面。

 2点目も時間の問題かに思われたが、37分、神戸弘陵右SH5番のスルーパスにCB岩本、オフサイドトラップを掛けようとして (?)、失敗。FW20番に独走される。GK晃太、素早く前に出てコースを消し、やや躊躇した20番のシュートは右ポストを直撃。PA内右に転がったボールを20番自ら拾って反転、角度のない位置から意地で狙うが、GK晃太が阻んだ。これを機に清水DF、というか清水DFの要石である岩本が突如として乱れ、続けての左クロスにもPA内で10番をフリーにしてしまうが、GK晃太がセーヴ。39分、PA左角の前10Mで桑彬が反則を犯すが、6番の直接FKは大きく上。ロスタイムにもCH6番の突破に対し岩本のクリアが弱く、拾ったCH5番がミドルで狙ったが、GK晃太がキャッチ。
 最後は命辛々という感じだったが、それでも先制点を死守して前半を折り返した。

神戸弘陵      清水エスパルス
7(3) シュート 13(10) ×篠田、○八木、◎篠田、×篠田、○篠田、○真希、○町田、○石垣、○篠田、×神田
               ○柴田、○篠田、○篠田
4(0) 右クロス 4(1) ×柴田、◎町田、×柴田、○篠田
4(1) 左クロス 6(2) ×八木、×真希、×佐野、×佐野、○町田、○八木
0(0) 右側CK 2(0) ○真希、×真希
0(0) 左側CK 1(0) △真希
1(−)  犯OS  6(−) ・篠田、・柴田、・町田、・柴田、・町田、・柴田
4(0) ファウル 6(1) ・佐野、・篠田、・八木、・岩本、・桑彬、×桑彬

[後半]
 交代の1人もなかった神戸弘陵とは対照的に、この試合も清水はハーフタイムで3人を交代。プレシーズンで体力不足による怪我が怖いのもあるが、行徳監督の目的がテストにあることは明確である。
 後半の出だしも一進一退。前半終了間際の勢いが神戸弘陵にはあるが、清水も投入された右SH小泉を使って反撃する。2分に真希のダイアゴナルフィードで小泉が右スペースに抜け出すと、神戸弘陵監督の「中に入れさせるなー!」の怒声が響く中、縦に行くと見せて中に切り返した小泉、PA内DFの裏へ送った右クロスに起点の真希が飛び込んだが、シュートは力なくゴール左に外れた。真希、ややお疲れ気味である。守備でも岩本や高野らにイージーなミスが見られるなど安定さを取り戻しておらず、17分にはCH8番に裏に抜けられるが、GK晃太が素早く距離を詰めて飛び込みを我慢、相手のシュートミスを誘った。
 さて、11分に町田も長沢と代わり、後半は前半とは逆にポストが得意な2トップになったのだが、SBも含めDFラインが深めだったこと、その影響もあってMF4枚が攻撃に絡めなかったことで、彼らの良さが活きなかった。しかし20分、FW長沢のポストを真希が受けてサイドに展開、左SB桑卓がDFと交錯しながら巧くこぼれ球を処理して内側に切れ込み、小さく中央に戻してCH高野がミドル、ポスト右のドリンクボトルを爆撃し飛沫が飛び散る。これを機に両CHの位置が高めになって、攻撃が活性化していく。

 22分、神戸弘陵20番がハーフライン付近からCB石垣と桑彬の間に割り込んで抜け出し、一気にPA手前まで30M近くドリブルするが、岩本がパスを警戒しつつコースを切り、シュートはGK晃太が処理。その後は27分、長沢が敵陣右サイドで奪って中央に流すと、飛び出してきた真希が突破と見せかけてスルーパス。左からFW竜男が抜け出してのシュートはGKの頭上を越えるがバーに命中。跳ね返ったボールをGKがキャッチする。29分、高野と前後にサンドして奪った八木が戻すと、高野は長沢へ縦にパス&ゴー。追い抜いてリターンをもらうやPA内右に突入、ゴール前ファーに決定的なラストパスを送ったが、長沢、枠の左に外してしまう。要猛練習。30分、PA右横タッチライン際で小泉が左SB13番のファウルを受け、FK。真希の「速く低く正確な」キックを、中央密集地から一瞬早くニアに動き出した長沢が右足を合わせる強襲ボレーは、僅かに枠の右。決まってたら、凄く格好良かった。
 しかし、やはり簡単には終わらない。35分、ダイアゴナルランでPA左横スペースに飛び出したCH6番が桑彬を突破すると、岩本との間を抜け出しPA内に突入する。GK晃太が距離を詰めるが冷静にファーにクロス、飛び出したCH8番はフリーでがら空きのゴールの前。が、無念のトラップミス。そして、それに慌てたか、足下に入りすぎたボールを持ち直してのシュートは、悔恨の宇宙開発。ピンチの後にはチャンスあり。39分、PA手前で相手のクサビをカットした小泉が小さくドリブルする (彼は一度ドリブルを入れないと気が済まないらしい) と、中盤やや左の真希へ縦パス。真希が右に捌くと、駆け込んだ高野が相対するDFの右を巻いてスルーパスを送る。すると、左から斜めに抜け出してきた真希、GKの位置を確認し、右足インサイドで冷静にゴール左へ流し込んだ。2−0。
 そして、試合終了。2点目がなかなか奪えず苦しんだが、最後はゴール前での決定力が勝敗を分けた格好になった。

神戸弘陵      清水エスパルス
7(3) シュート 8(2) ×真希、○町田、×竜男、×高野、×竜男、×長沢、×長沢、◎真希
4(0) 右クロス 4(2) ○小泉、○小泉、×長沢、×高野
2(0) 左クロス 2(0) ×竜男、×真希
2(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  2(−) ・長沢、・長沢
6(2) ファウル 2(0) ・真希、・八木


▼試合結果

清水エスパルスユース 2−0 神戸弘陵学園高校
 得点:前半12分:清水・篠田 悠輔 (町田 朋弥・右クロス)
    後半39分:清水・山本 真希 (高野 美臣・スルーパス)
 警告:前半27分:神戸・04番  (ラフプレー)
    後半04分:清水・山本 真希 (ラフプレー)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●山崎 晃太 (2年・GK)
 集中力を切らさずに、時々強襲する裏への抜け出しに落ち着いて対応。タイミングよく距離を詰めて、その後はよく我慢して相手の足下に飛び込まず、ミスを誘った。キックに課題のあった選手だが、この日は精度も高く、飛距離も合格点。

[私撰MIP]
●篠田 悠輔 (3年・FW)
 とってもストライカーの本領発揮。シュートに絶対の自信があるのか、無理な体勢でも強引に狙い、しかも滅多に枠を外さない。マリーシアというか、結構いやらしいファウルをする選手なのだが、注意されているのか自重気味のようだ。

●佐野 克彦 (2年・左SB)
 運動エネルギー=質量×速さ×速さ とはよく言ったもので、立派な体格に走力が加わることで、前方への推進力を強引に発揮していた。相対するサイドの相手は小柄なことも多いので、それも力で粉砕。だが、正確なロングフィードも持っている。



Jrユース
 05年02月12日 (日) 10:00開始 鈴与三保グラウンド
 練習試合
 対 長泉アミーゴス ※25分×3
 天候:晴れ

▼布陣・試合展開
[1本目]
                   長泉アミーゴス:
−−−−−−高橋− 佐野孝 −−−−− −−−−−−14−−09−−−−−−
− 佐野傑 −−−−−−−−−狩野−− −−03−−−−−−−−−−11−−
−−−−−−杉山− 望月恭 −−−−− −−−−−−10−−08−−−−−−
− 加瀬澤 −山田−−岩崎−−深澤−− −−22−−05−−13−−02−−
−−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−

00分、清水、杉山のスルーパスに佐傑、PA左から鋭角に切れ込んでシュート、GKが弾いたボールを孝洋が詰めて、1−0
03分、清水、持ち上がった加瀬澤が左外に叩くと開いた位置から佐傑のクロス、ファーで狩野がワントラップボレー、2−0
07分、清水、深澤の右クロスがクリアされると、拾った加瀬澤の左クロスはクリアが弱く、高橋がダイレクトボレー、3−0
12分、清水、PA左角付近から恭平のクイックリスタート→加瀬澤→深澤がPA右角まで横にドリブルするとミドル、4−0

長泉        清水エスパルス
4(1) シュート 10(6) ○佐傑、◎孝洋、◎狩野、×杉山、○孝洋、◎高橋、◎深澤、×恭平、○孝洋、×孝洋
0(0) 右クロス 3(1) ○狩野、×狩野、×深澤
0(0) 左クロス 10(4) ×佐傑、◎佐傑、×加瀬、×佐傑、○佐傑、○佐傑、×加瀬、○加瀬、×杉山、×佐傑
2(1) 右側CK 2(0) ×杉山、×杉山
1(0) 左側CK 1(0) △恭平
0(−)  犯OS  1(−) ・狩野
1(1) ファウル 2(1) ・孝洋、×杉山


[2本目]
                   長泉アミーゴス:
−−−−−−関口−−高橋−−−−−− −−−−−−10−−09−−−−−−
−−吉川−−−−−−−−− 佐野孝 − −−15−−−−−−−−−−11−−
−−−−−−青木− 望月卓 −−−−− −−−−−−08−−14−−−−−−
− 加瀬澤 −深澤−−岩崎−−狩野−− −−22−−05−−13−−02−−
−−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−
交代:16分:柴田→望月景

16分、清水、中盤左から青木のクサビを中央の関口が反転してPA右にスルーパス、孝洋が右から斜めに飛び出して、5−0
22分、清水、加瀬澤からPA左の吉川へ、ボールを両足の間に置いた吉川はターンから細かい切り返しでDFを翻弄、6−0

長泉        清水エスパルス
2(0) シュート 5(4) ○孝洋、○狩野、◎孝洋、◎吉川、×吉川
1(0) 右クロス 1(0) ×孝洋
1(0) 左クロス 3(2) ○加瀬、○加瀬、×高橋
0(0) 右側CK 1(0) ×青木
0(0) 左側CK 1(1) ○加瀬
0(−)  犯OS  1(−) ・高橋
2(0) ファウル 2(0) ・吉川、・孝洋


[3本目]
                   長泉アミーゴス:
−−−−−−関口− 佐野孝 −−−−− −−−−−−04−−18−−−−−−
− 佐野傑 −−−−−−−−−吉川−− −−20−−−−−−−−−−11−−
−−−−−−杉山−−青木−−−−−− −−−−−−08−−14−−−−−−
−−山田− 望月恭 −深澤− 望月卓 − −−22−−05−−13−−23−−
−−−−−−− 望月景 −−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−

02分、清水、中盤で奪った杉山がPA内裏へ、吉川のリフティングボレーはバーに嫌われるが、リバウンドを自ら頭、7−0
05分、清水、ゴールキックを跳ね返すと佐傑が突破し左クロス、孝洋のトラップミスをDFクリアできず、拾い直し、8−0
11分、清水、杉山のスルーパスに孝洋が中央突破、GKと交錯するがこぼれ球を横に叩き、併走していた関口が戴く、9−0
15分、清水、DF背後から関口カット、青木ダイアゴナルフィードから佐傑左クロスに孝洋ワントラップシュート、10−0
19分、清水、DF背後から孝洋カット、杉山が小さなドリブルからPA手前左、ゴラッソなミドルをファーへ決め、11−0
22分、清水、山田のクリアを巧く処理した杉山がスルーパス、佐傑が切れ込むとDFの間をスピードですり抜けて、12−0

長泉        清水エスパルス
0(0) シュート 16(9) ×吉川、◎吉川、○孝洋、◎孝洋、×孝洋、◎関口、×杉山、×孝洋、◎孝洋、×吉川
               ○孝洋、○関口、◎杉山、×青木、◎佐傑、×関口
1(0) 右クロス 2(0) ×卓馬、×吉川
0(0) 左クロス 7(4) ○青木、×佐傑、×佐傑、○佐傑、◎佐傑、○山田、×佐傑
0(0) 右側CK 2(1) ×杉山、○杉山
0(0) 左側CK 1(1) ○杉山
0(−)  犯OS  0(−)
0(0) ファウル 1(0) ・杉山

 98年に発足した長泉アミーゴスは、名前の通り静岡県東部長泉町に位置するクラブ。少年団 (4種) を母体に発足し現在、1種・3種・4種・女子に加え、更にチャイルド (園児) のチームまで保有している。1種 (シニア) チームは東駿河湾リーグ1部に所属しており、今年10試合76得点6失点で全勝優勝したFCイースタン04 (廃部したジヤトコFCの後進) とも、1−2と接戦。監督の太田や岩下はジヤトコでの選手歴があり、その縁から対戦が実現したのかもしれない。中学部こそあったが3種チーム自体は03年の発足で、新3年生が1期生。昨年の県クラブリーグ3部で2位となり、今年から2部に昇格した。
 清水の方は、県選抜二次選考?で曽根・横山・西澤・前田・池上が不在。代わりに新中2の山田・青木・関口が参加した。他の新中2選手は隣の第2グラウンドで練習していたが10人しかおらず、水野・山崎・植野・加藤・鍋田あたりが同じく選考に呼ばれているものと思われる (見間違いの可能性あり)。
 長泉は170cmを越えるような長身の選手も多く、右SHの11番など良いプレーを見せていた。攻守に積極的で、特に1本目にはCKからあわやの場面を創り、2本目も激しい守備でなかなか攻撃の起点を作らせなかった。だが、全体的には実力差は如何ともし難く、スピードのある佐野傑・孝洋に苦戦。ほぼ適材適所に選手を配置した3本目は、一方的な試合になった。1年生3人の内容も悪くなく、関口は賢い動きで前線で溜めの時間を稼ぎ、青木はロングフィードは勿論、競り合いにも全く負けない。山田はパス出しやポジショニングの判断に課題を残していたが、粘り強い守備を見せていたように思う。


清水エスパルスJrユース 12−0 長泉アミーゴス


▼個人的好印象選手
佐野 傑 (左SH):  その突破は止まらない。速さだけでなく一瞬のキレ味があり、抜いた後のクロスも速く、かつ正確。
佐野 孝洋 (FW・右SH): この日はノリノリ。相変わらずのパワフルな突破だけでなく、監督も驚く繊細な足下も見せた。
加瀬澤 大 (左右SB): 運動量豊富、かつ考えられたポジショニング。小柄ながら、意外に競り合いにも当たり負けしない。



2005年02月11日(金) 中日本スーパーリーグ U-18 東京学館新潟高校戦 + JY (新中2)

05年02月11日 (金) 14:00開始 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド
 第8回中日本ユースサッカーースーパーリーグ (U-18)
 対 東京学館新潟高校 ※40分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
先発:                終了間際:
−−−−−−長沢−−篠田−−−−−− −−−−−町田−− 山崎竜 −−−−−

− 桑原卓 −−−−−−−−−谷野−− −−八木−−−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−高野−−山本−−−−−− −−−−−−高野−−池田−−−−−−

−−佐野−−石垣−−岩本−−渥美−− − 桑原卓 −佐野−−石垣− 桑原彬 −

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−
交代:後半00分:渥美→桑原彬 (そのまま右SBに)
        谷野→小泉  (そのまま右SHに)
        篠田→山崎竜 (そのままFWに)
       ※佐野と桑原卓をポジションチェンジ
   後半20分:山本→池田  (そのままCHに)
   後半25分:長沢→八木  (そのままFWに)
   後半37分:岩本→町田  (佐野をCB、桑原卓を左SB、八木を左SH、町田をFWに)

東京学館新潟高校:
−−−−−−16−−14−−−−−−
−−−−−−−−23−−−−−−−−
−−−−06−−20−−18−−−−
−−19−−05−−03−−09−− 交代:前半22分:17→01
−−−−−−−−17−−−−−−−−    後半29分:06→15 (15を右SB、23を左DH、09をOH)


▼試合展開

 「東京」学館「新潟」とは何だか矛盾した名前だが、千葉を中心に「東京学館」を展開する学校法人鎌形学園が1983年、新潟県に設立した高校である。平成元年に高校選手権に初出場して以来、16年間で4度全国に駒を進め、昨年のプリンス北陸にも参加したが6位で最下位。新潟にはあまり突出した高校はなく、東京学館新潟も県内有力チームの一つという位置づけである。ちなみに豪雪地域の新潟は高校新人戦がないため、清水と同様、試合勘にまだ難があると言える (そうした試合経験不足を補うのが、北陸の有力校が中日本ユーススーパーリーグを始めた意義の一つである)。
 一方、当日のスポニチ静岡版 (毎度ありがとうございます) に新チーム発進だ、と記事が掲載されていた清水。行徳監督は1年生が入ってくるまでにコンバートをしつつ、積極的に試していきたいとのことだが、先発はベストと言える面子が並んだ。主将「有力候補」らしい真希は「今年は全部勝つ!」と意気込んでるとのことだが、無理して昨年のように怪我人続出という事態だけは避けてもらいたいものである。まあ、慎重で繊細な指揮をとる行徳監督であれば、問題ないとは思うが。

[前半]
 序盤、清水は攻め倦ねる。長いボールをスペースに出し、それに2トップが走り込む学館新潟の攻撃はさして脅威ではなかったが、アウトサイドのMF (6番と18番) が清水のSH (谷野と桑卓) を厳重にマークする守備は壁が厚かった。SHがサイドに張って突破を仕掛けようかという場面では、アウトサイドMFが下がってしばしば5バック気味になる。なかなか相手の組織を崩せず、FW篠田やCH真希がミドルレンジから狙う程度にとどまった。
 それでも19分、清水陣内から右SB渥美のスローインを篠田が受けると、トラップからの持ち出しでマークを置き去りにして突破。内側で併走するFW長沢にパスを送ると、長沢はDFの裏へと斜めのパス、それに左サイドから切れ込んできた左SH桑卓が走り込み、…GKと衝突。シュートの瞬間に手で受けに来たGKは手首を痛め、途中交代を余儀なくされる。
 一つ縦に速い攻撃を成功させたことで、清水はリズムを掴んだ。また、学館新潟も疲労により、オートマティズム (決まり事) 中心の組み立てに陰りが出てくる。走っているはずの味方が走っておらず (或いはスピードが遅く)、パスが繋がらなくなった。清水の速いパス・速いドリブルが威力を増し、23分は真希の中央突破から長沢のミドル (枠外)、25分に桑卓のスローインを左SB佐野がCH高野とのワンツーから中央に流して、真希の痛快なミドルはややコースが甘く、GKが枠上にディフレクト。28分、中盤から真希の強烈な球速の低いクサビを長沢が柔らかくトラップ、ターンからPA内へとエレガントにパスを送ると、再び桑卓が斜めに駆け込んでゴール左を狙ったが、素早く距離を詰めていたGKが近距離で対応した。

 30分を過ぎると、攻撃の幅が広く安定した桑卓と、ダイナミックなドリブルとロングフィードを持つ佐野の左サイドが、学館新潟を完全に押し込み、相手陣内での細かいパス回しも見られはじめる。33分、佐野のサイドチェンジを長沢が落とし、渥美が右SH谷野とのワンツーから右クロスを送るがDFカット。35分、真希が戻したボールを高野がカカトハーフボレーで左へ流し、佐野がドリブルからロングスルーパス。抜け出した桑卓の左クロスはPA内でDFに引っ掛かるが、こぼれ球を篠田が強引にボレー。しかし、DFが当たって枠外に。続けて36分、右側で篠田、谷野、渥美が細かいパス、一度後ろに戻して真希がPA内へクサビ。桑卓が飛び出して受けるが、進路をDFに塞がれて左に叩き、長沢がPA外に戻して佐野のシュートはGK正面。
 そして、ロスタイム。DFを1枚交わした桑卓が左外に回った高野に戻すが、クロスは選択せず。高野→佐野→高野と繋ぐと攻撃参加したCB石垣がサイドチェンジ。ややパスがズレ、受けた渥美は何とか前方に送るが、谷野は中盤中央まで戻して山本真希。一呼吸置いてドリブル開始。スピードに乗ると弾むようなステップで前を塞いだ相手2枚の間を割り込んで突破、次が塞いだ時点で篠田とワンツー。PA手前で再び受けて今度は浮き球でPA内、再び篠田の足先へ。この時点でPA内はかなりの人垣。強引にシュートもできたが、囲まれた篠田は更にダイレクトで柔らかい浮き球のパス、そして真希。GKの位置をよく見てゴール左に流し込んだ。1−0。
 「翼くんと岬くんのゴールデンコンビ」のような鮮やかな中央突破で清水が先制。そのまま前半を折り返した。

学館新潟      清水エスパルス
1(0) シュート 8(7) ○真希、×長沢、○真希、○桑卓、○真希、○篠田、○佐野、◎真希
1(1) 右クロス 5(1) ×谷野、×渥美、○長沢、×渥美、×渥美
1(0) 左クロス 2(2) ○桑卓、○桑卓
3(1) 右側CK 2(1) ×谷野、○谷野
0(0) 左側CK 2(0) ×谷野、×谷野
2(−)  犯OS  1(−) ・篠田
2(1) ファウル 6(0) ・桑卓、・長沢、・佐野、・篠田、・岩本、・長沢

[後半]
 前半終了間際に先制した勢いのままに清水が優位。高い位置から連動したプレスでボールを奪い、そのまま真希・高野の両CHが攻撃に絡む。両サイドの位置も高い (小泉は高すぎて、時折守備の指示が飛んでいたが)。5分、真希のサイドチェンジを左SB桑卓が前方スペースへパス、高野が駆け込むと更に前方の左オープンスペースにパスを送る。左SH佐野が切れ込んで球足の速いクロスを送ったが、ゴール間近でフリーの長沢、ヘッドを宇宙開発。要練習。
 12分、自陣での学館新潟のパス回しを左サイドから追い込む。FW竜男がCBをチェイス、学館新潟左SB19番へのパスに更に長沢が食いつく。左サイドでのプレスの間は中に絞っていた右SH小泉、右サイドに追い込むのに連動して前に出るのがやや遅れたのだが、むしろ幸いした。19番が前進しようとしたところを長沢がスクリーン、ボールだけが前に転がり、それを前方に加速しながら小泉がカット。最高速でCBと左SBの間を一気に突破し、GKと1対1、ボールをまたぐステップオーバー (カズとかロナウドがよくやるヤツ) を繰り返して翻弄、ニアに叩き込んだ。2−0。更に13分、学館新潟の攻撃、PA内左に放り込んだボールを小泉がボレーでクリアすると、真希が正確なトラップから反転、彼の代名詞でもある「速く低く正確な」ロングフィード。相手CBとの競「走」に勝った竜男が、丁寧に狙ったループで放り込んだ。3−0。

 その後も清水の高い位置からのプレスは続き、学館新潟は満足にパスを繋げない。CHが自在に動いて起点となり、左右へ振り分ける。18分、左サイド深くのスローインを高野が受けると、長沢がスイッチしてPA内へ、シュートコースを塞がれるが近くの竜男に決定的なラストパスを送る、が竜男のシュートは狙いすぎたかファーに外れた。20分には真希が中に切れ込んでから再び左サイドにスルーパス、佐野の高速クロスをファーで小泉がボレーを放ったが左ポスト直撃。リバウンドを竜男が繋いで高野がシュートするも枠を捉えず。すると波状攻撃に消耗したか学館新潟、28分、最終ラインのパス回しからGKに戻すが痛恨のトラップミス、詰めていた竜男が泥臭く押し込んで、4−0。試合を決定的にした。
 試合がほぼ決まったことで、清水もペースダウン。学館新潟のミスを突いて清水が高い位置で奪って攻めるも、精度が足りないという場面が目立つ。集中力を欠くのか、相手守備組織を崩す前にクロスやミドルを安易に放ちがち。そんな中、34分にCB岩本をFW町田と交代し、守備組織を入れ替える。と、意思確認の乱れを突く格好で、38分には自陣PA手前で小泉の安易なドリブルを新潟左DH23番に奪われ、左SB19番にクロスを入れられるが、これはファーへ。だが、続けて39分、23番がPA左角手前15Mほどから入れたアーリークロスに対し、DF陣ボールウオッチャー。結果、OH9番が佐野の裏にフリーで飛び出してヘッド。飛び出したGK前田の上をループ気味に綺麗に抜け、ゴールに収まった。4−1。
 その後、程なくして試合終了。完勝劇には変わりないが、何とも悔やまれる終わり方だった。

学館新潟      清水エスパルス
2(1) シュート 10(4) ×長沢、◎小泉、◎竜男、×竜男、×小泉、×高野、◎竜男、×池田、×高野、○小泉
0(0) 右クロス 5(1) ○小泉、×真希、×小泉、×桑彬、×竜男
4(1) 左クロス 6(3) ×高野、×真希、○佐野、×高野、○佐野、○佐野
0(0) 右側CK 1(1) ○真希
0(0) 左側CK 0(0)
2(−)  犯OS  2(−) ・竜男、・竜男
2(1) ファウル 3(0) ・真希、・佐野、・岩本


▼試合結果

清水エスパルスユース 4−1 東京学館新潟高校
 得点:前半39分:清水・山本 真希 (篠田 悠輔・ショートパス)
    後半12分:清水・小泉 慶治 ※ドリブルシュート
    後半14分:清水・山崎 竜男 (山本 真希・スルーパス)
    後半20分:清水・山崎 竜男 ※自ら奪って
    後半39分:新潟・09番  (23番  ・左クロス)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●岩本 大 (2年・CB)
 大量点にも気を緩めず盛んに指示を飛ばし、DFリーダーの風格が漂う。後方に余って的確にカバーをしつつ、単独でオフサイドトラップを仕掛け、マークを担当する16番をハメていた。最後尾から前線の裏まで通す、正確なフィードも好印象。

[私撰MIP]
●小泉 慶治 (2年・右SH)
 潰されることも多かったが、諦めることなくドリブルを仕掛けて主導権を握る。スペースへのランの意識も高く、特に後方の桑彬とは以心伝心、巧みな連携を見せた。将来も考えれば、あまりそれに頼りすぎるのも考えものかもしれない。

●山崎 竜男 (2年・FW)
 ここにきて一皮剥けてきている感じ。精力的に動き、体を張ることを厭わずに泥臭く粘ることで、広範囲で前線の起点となるスタイルは変わらないが、一つ一つのプレー精度が向上してきている。第二の仁科へと化けるかもしれない。



Jrユース (新中2)
 05年02月11日 (土) 11:00開始 鈴与三保グラウンド
 Jrユースリーグ U-13
 対 名古屋グランパスエイト ※25分ハーフ
 天候:晴れ一時曇

▼布陣・試合展開
前半:                終了間際:
−−−−−− 畑 −−櫻井−−−−−− −−−−−−櫻井−−加藤−−−−−−
−−西川−−−−−−−−−−加藤−− −−本川−−−−−−−−−−大島−−
−−−−−−滝戸−−青木−−−−−− −−−−−−滝戸−−青木−−−−−−
−−荒井−−植野−−山田−−石原−− −−荒井−−植野−−石原−−小澤−−
−−−−−−−−長島−−−−−−−− −−−−−−−−長島−−−−−−−−
交代:後半00分:畑 →小澤 (小澤を右SB、石原を右SH、加藤をFWに)
   後半10分:山田→大島 (石原をCB、大島を右SHに)
        西川→本川 (そのまま左SHに)

名古屋グランパスエイト:
前半:                後半:
−−−−−−09−−20−−−−−− −−−−−−−−09−−−−−−−−
−−−−−−−−17−−−−−−−− −−08−−−−17−−−−12−−
−−08−−06−−15−−11−− −−−−−−06−−15−−−−−−
−−−−02−−14−−10−−−− −−02−−14−−10−−11−−
−−−−−−−−01−−−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−
                   交代:後半05分:15→13

▼試合展開
[前半]
21分、清水、荒井のクサビを櫻井が落として青木がスルーパス、西川が高速で走り勝ちクロスを畑がヘッドで詰める、1−0

グランパス     清水エスパルス
3(1) シュート 5(2) ○滝戸、×加藤、×青木、×畑、 ◎畑
2(0) 右クロス 3(0) ×加藤、×櫻井、×石原
1(0) 左クロス 4(1) ×西川、×荒井、◎西川、×青木
0(0) 右側CK 1(0) ×青木
1(1) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  0(−)
2(0) ファウル 0(0)

[後半]
02分、清水、山田が中盤まで追い掛けて奪うと右に捌き、石原のクロスにニアの櫻井が囮、加藤が胸トラップボレー、2−0
09分、清水、石原の右クロスをクリアしきれずに混戦。櫻井がPA手前に戻したボールを滝戸が丁寧にゴール右隅に、3−0

グランパス     清水エスパルス
2(1) シュート 8(4) ×西川、◎加藤、◎滝戸、×青木、×青木、×青木、○青木、○青木
4(0) 右クロス 8(4) ○石原、◎石原、○小澤、×石原、×大島、×大島、×櫻井、○大島
2(0) 左クロス 3(1) ×加藤、○本川、×本川
1(1) 右側CK 1(0) ×青木
1(1) 左側CK 1(1) ○青木
0(−)  犯OS  0(−)
1(1) ファウル 1(0) ・青木

 2月末からナイキ杯県予選を予定しているグランパスの新中2チームを、三保に迎えての一戦。わざわざ静岡県のU-13リーグに参戦しているのは、その兼ね合いがあるのだろうか。静岡県は既に昨年11月、常葉橘中の東海大会出場か決まっている。
 清水が優勢に進めるが、2トップへのボールの収まりが悪く、今一つ攻めきれない。相手は3バックなのだから、左右SHが思い切ってWBの裏に走り込めばいいのだが、普段から連携でサイドを崩すのを意識してるせいか、自分たちで攻撃を遅らせている印象。守備でも両CHが相手トップ下を過度に警戒するあまり、ボランチの攻撃参加を掴みきれない場面があった。それでも前半終了間際、左から西川が一気に裏に抜け出す格好で先制すると、後半は相手が4バックに変更したことで流れも好転。中で溜めてサイドに散らす形で好機を産み出し続け、守備もサイド攻撃を問題なく対処。2点を追加し、勝ちきった。


清水エスパルスJrユース 3−0 名古屋グランパスエイト


▼個人的好印象選手
石原 聖太 (右SB→右SH→CB): 豊富な運動量でパスを呼び込み、球際で粘る。周囲を確認してのクロスは狙いが鋭い。
青木 達也 (CH): 緩急と左右中央へ配球を使い分ける司令塔。競り合いにも強い。終盤には妙に得点に色気を出していた。



2005年02月07日(月) JY: 練習試合 FC. FERVOR 愛知戦

Jrユース
 05年02月06日 (日) 11:30開始 鈴与三保グラウンド
 練習試合
 対 FC. FERVOR 愛知 ※25分×3
 天候:晴れ一時曇

▼布陣・試合展開
[1本目]
                   FC. FERVOR 愛知:
−−−−−−鍋田−−前田−−−−−− −−−−−−11−−22−−−−−−
− 佐野傑 −−−−−−−− 佐野孝 − −−−−−−−−03−−−−−−−−
−−−−−−横山−−西澤−−−−−− −−07−−10−−13−−06−−
−−曽根− 望月恭 −深澤− 望月卓 − −−−−04−−09−−16−−−−
−−−−−−− 望月景 −−−−−−− −−−−−−−−GK−−−−−−−−

02分、清水、前田のスルーパスで抜け出した佐傑の左クロスを鍋田がダイレクトで落とすと、前田が正確にシュート、1−0
04分、清水、卓馬が奪取して右に叩き孝洋がDF裏に正確なクロス、前田が柔らかくトラップ、2タッチ目で決める、2−0
19分、清水、PA右に流れた前田のダンスに思わずファウル、横山のマイナスのFKをPA前で卓馬が正確にニアへ、3−0
25分、清水、西澤のスルーパスに曽根が抜け出すと、スイッチした佐傑がPA左から横に切れ込むやファーに決める、4−0

FERVOR      清水エスパルス
0(0) シュート 8(6) ×鍋田、◎前田、◎前田、×前田、○鍋田、○孝洋、◎卓馬、◎佐傑
0(0) 右クロス 4(3) ○孝洋、◎孝洋、○卓馬、×卓馬
0(0) 左クロス 4(1) ◎佐傑、×佐傑、×佐傑、×佐傑
0(0) 右側CK 1(1) ○西澤
1(0) 左側CK 2(0) ×横山、×佐傑
0(−)  犯OS  2(−) ・孝洋、・佐傑
2(1) ファウル 3(1) ・深澤、×横山、・佐傑


[2本目]
                   FC. FERVOR 愛知:
−−−−−−池上−−高橋−−−−−− −−−−−−11−−22−−−−−−
− 佐野傑 −−−−−−−− 佐野孝 − −−−−−−−−07−−−−−−−−
−−−−−−杉山−−吉川−−−−−− −−08−−10−−17−−13−−
− 加瀬澤 −岩崎− 望月卓 −狩野−− −−−−16−−09−−04−−−−
−−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−−−−−−−GK−−−−−−−−
交代:12分:佐野孝→横山       交代:02分:22→08
                      03分:13→12
                      04分:04→02
                      09分:17→25

17分、清水、中盤左でポストした池上が反転スルーパス、池上を追い越した佐傑が抜けクロス、高橋が2発目で決め、5−0
04分、清水、狩野のスローインから吉川が繋いで再び狩野、縦にDFを振り切ってクロスをファーで池上が押し込む、6−0

FERVOR      清水エスパルス
0(0) シュート 11(7) ○孝洋、×池上、×杉山、○池上、○高橋、◎高橋、×杉山、○吉川、◎池上、○高橋
               ×高橋
0(0) 右クロス 7(1) ×孝洋、×孝洋、×孝洋、×狩野、×狩野、◎狩野、×池上
0(0) 左クロス 7(2) ×佐傑、×佐傑、○加瀬、×佐傑、◎佐傑、×佐傑、×佐傑
0(0) 右側CK 3(1) ×杉山、○杉山、△吉川
0(0) 左側CK 1(0) ×杉山
0(−)  犯OS  7(−) ・佐傑、・高橋、・高橋、・孝洋、・高橋、・高橋、・高橋
3(1) ファウル 0(0)


[3本目]
                   FC. FERVOR 愛知:
−−−−−−鍋田−−前田−−−−−− −−−−−−11−−22−−−−−−
−−杉山−−−−−−−−−−吉川−− −−−−−−−−03−−−−−−−−
−−−−−−西澤−−深澤−−−−−− −−25−−06−−07−−12−−
−−曽根− 望月恭 −岩崎− 加瀬澤 − −−−−16−−02−−09−−−−
−−−−−−− 望月景 −−−−−−− −−−−−−−−GK−−−−−−−−
交代:06分:前田→池上        交代:12分:25→03
   14分:鍋田→高橋              03→15(15DH、06OH)
                         22→09

01分、清水、西澤のスルーパスに抜け出た前田、まだ余裕のあるPA手前の位置から芸術的なループで観客を魅せる、7−0
04分、清水、杉山の左CK、PA手前から大外を回り込んでファーで合わせた池上がドンピシャのヘッドを叩き込み、8−0
12分、清水、杉山の左CK、8点目と全く同じパターンで今度は岩崎、ファーで高い打点からヘディングを叩き込み、9−0
17分、清水、西澤の左CKをPA前中央で池上が胸で落とすと、杉山が追い越しながらスイッチしてPA内に抜け、10−0
23分、清水、西澤のクサビから左に開いた高橋が繋ぐと、池上のルーレットの途中で西澤がスイッチして抜け出し、11−0

FERVOR      清水エスパルス
1(0) シュート 12(8) ◎前田、×前田、×池上、◎池上、◎岩崎、×吉川、○高橋、○池上、◎杉山、×深澤
               ◎西澤、○池上
2(0) 右クロス 7(1) ×吉川、×深澤、×深澤、×西澤、×吉川、×吉川、○杉山
0(0) 左クロス 4(2) ×杉山、×池上、×杉山、○曽根
0(0) 右側CK 5(3) ○杉山、◎杉山、◎杉山、△杉山、×杉山
0(0) 左側CK 1(1) ◎西澤
0(−)  犯OS  0(−)
0(0) ファウル 3(0) ・??、・西澤、・曽根

 先日、新中2チームが時之栖に招待してくれた FC. FERVOR 愛知を、今度は清水が新中3チームを三保に招待した (?) 練習試合。FC. FERVOR 愛知は発足8年目ながら精力的に活動し、今やジュニアからユースまで3年代のチームを組織する。まだ全国大会出場こそないが、Jrユースはすっかり東海大会の常連になり、伊藤翔 (→中京高校、U-16/17代表) らが所属した03年に高円宮杯東海予選3位。新中3チームも先日の招待大会で決勝でFC前橋に敗れたものの、16チーム中で見事に準優勝を飾っている (新中2は20チーム中9位)。
 だがこの日は、細かく繋ごうとする戦術が注文にハマってしまい、完全に清水のペース。清水は高い位置で奪ってはサイドを経由しつつ、縦に速い攻撃で攻めきった。西澤・横山・杉山・深澤らCH陣は皆合格点以上で、彼らのところで食い止めてしまうため、DFラインは時折アンティシペーション (狙いを絞り、前に出てパスカットすること) するほかは、殆ど仕事がなかった。GKに至っては、望月景が何度かバックパスを処理した以外は出番なし。攻撃陣も縦に速い展開のため、足下に持ち味のある前田 (はそれでもさすがだが) ・鍋田・吉川あたりは見せ場が少なく、池上・佐野孝・佐野傑らの良さが光った。


清水エスパルスJrユース 11−0 FC. FERVOR 愛知


▼個人的好印象選手
池上 智視 (FW):  最近の無難なポストプレーと違い、技術と体格を活かして強引に前を向いたことで、怖さが復活した。
佐野 孝洋 (右SH): スペースを与えられたことで、その体格とスピードを十二分に発揮。意外に繊細なクロスはも見せた。
佐野 傑 (左SH): スペースに飛び出す時の最高速も高いが、フェイントで交わした後の3歩の加速が鋭い。好調を維持。



2005年02月06日(日) 練習試合 東海大翔洋高校戦

05年02月06日 (日) 09:30開始 鈴与三保グラウンド
 練習試合
 対 東海大学附属翔洋高校 ※40分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
前半:                後半:
−−−−−−町田−−長沢−−−−−− −−−−− 山崎竜 −長沢−−−−−−

− 桑原卓 −−−山本−−−−谷野−− −−神田−−−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−−−深澤−−−−−−−− −−−−−−高野−−池田−−−−−−

−−佐野−−高野−−岩本−−渥美−− − 桑原卓 −佐野−−岩本− 桑原彬 −

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− ※赤字は特別参加選手
                   交代:後半27分:長沢→山本 (そのままFWに)

東海大学附属翔洋高校:
前半:                後半:
−−−−−−11−−19−−−−−− −−−−−−19−−20−−−−−−
−−23−−−−−−−−−−18−− −−25−−−−−−−−−−18−−
−−−−−−05−−07−−−−−− −−−−−−16−−05−−−−−−
−−09−−04−−13−−24−− −−15−−03−−04−−24−−
−−−−−−−−01−−−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−
交代:前半17分:23→25      交代:後半19分:18→07
                      後半26分:01→12、24→17
                      後半36分:19→18

▼試合展開

 東海大翔洋高との練習試合。静岡の高校は新人戦の最中だが、監督の内藤 (直樹、エスパルスOB) が望月保次育成Gリーダー (翔洋の前身の東海第一で高校選手権初出場・初優勝) の要請を断れるはずもなかろう (苦笑)。翔洋は、前日の新人戦で静岡北と分け、第1ラウンド1勝2分の2位通過でベスト16入り、決勝トーナメントに駒を進めている。3戦全戦完封は素晴らしいが、3試合で1得点は少し寂しい。とはいえ、今年に入って公式戦を既に7試合こなしており、豊生高校と対戦しただけの現時点のエスパルスとは、試合勘と組織力で大きな差があるのは確かだろう。
 そのエスパルスユースは、アップの時点では20人が集合。新1年生と篠田・小出の姿がなく、代わってOBの深澤良輔 (4期、清水トップ→国士舘大) が特別参加していた。アップが終わった時点で新任トレーナーの下、石垣・柴田・八木が別調整組に。遅れて篠田と、今年トップの登録から外れた平岡直起も別調整組に加わった。よって、ベンチ入りは17名。豊生高校戦ではVTR係だった長沢も11番を付け、戦線復帰している。

[前半]
 CH真希の思いきったロングシュートが、豪快に枠を外して始まった試合。2分にも左SH桑卓が前線左サイドで奪って内側のFW町田へ、更に逆サイドに振ってPA右角から右SH谷野がフリーで狙うが、インに掛かりすぎて大きく右に外れる。清水は両サイドが相手を押し込み、FWと絡んで攻め立てるが、試合勘の問題か細かいミスが多い。それでも10分、左サイドに開いた桑卓が町田とのワンツーで斜めに切れ込むと、翔洋CB13番のファウルを誘いFK。左45度30M、絶好の位置でのFKに対し、真希が右足を一閃。正確に壁の横を突いた速いボールが、低く小さく曲がってファーに刺さり、1−0。清水が先制する。
 先制後も流れは清水のまま。右SB渥美が積極的に上下運動を繰り返し、谷野と絡みながらパスをスペースで受け、攻撃にダイナミズムを与える。16分に再び桑卓のドリブルが倒されるとPA左横、角度のない位置からFK。真希のキックをDFがヘッドするも後逸、ファーでFW長沢が詰めるだけの決定機を迎えるが、力が入ったかシュートがアウトに掛かって枠外。それまでも味方と呼吸の合わない場面が散見された長沢だが、パスする前のポストプレー自体はよく動いて相手に絞らせず、悪くない。24分の長沢、真希のクサビを受けてドリブル、それを真希が追い抜きながらスイッチして右に大きく振る。谷野がDFの裏へと流したクロスに町田が抜け出すが、胸トラップが大きすぎてシュートの前にGKに拾われた。

 ここまで翔洋の攻撃をセットプレー程度に封じ込めていた清水だが、特別参加のCH深澤が周囲と微妙にズレを見せ始める。深澤は元来、横パスやバックパスも混ぜながらじっくり組み立て、味方が押し上がった時点で後方からロングフィードで相手の急所を狙うタイプ。彼にはそれができる視野も技術もある。だが、今年のユースは真希に象徴されるように、縦に速く精力的に走って、一気に攻めきるスタイル。結果、真希がガンガン前と絡むのに対し、深澤が中盤の底に残される格好となった。攻撃面ではそれでもいいが、問われるのは深澤の守備力である。失点は正に、それによって生まれた。
 29分、CB高野がPAを横切る安易なパス。CB岩本は慌ててクリアしようとするが、近くにいたFWが一気に距離を詰めてボールが引っ掛かる。それを高い位置で拾った翔洋右SH18番に深澤がチェックに行くが、交わされてCH7番へパス。バイタルエリアの守備としては、あまりに軽い。ノープレッシャーの7番がやや右寄り25Mからミドルを狙うと、GK前田の手から逃げるように綺麗にゴール左へ吸い込まれた。1−1。良いシュートではあったが、厳しく言えばプロ昇格を狙うなら、最低でもフィスティングで弾いてもらいたかった。
 34分、左SB佐野が戻した岩本がロングフィード、受けた町田が背後に流すと桑卓が抜け出して左クロス、更に谷野がフォローして右からマイナスに折り返したボールを町田。PA外からインサイドボレーで狙うも、コースが甘くGK正面。失点後も清水がやや攻勢であったが試合は動かず、同点のまま前半を折り返した。

東海大翔洋     清水エスパルス
3(1) シュート 7(2) ×真希、×谷野、×長沢、◎真希、×町田、×長沢、○町田
1(0) 右クロス 11(3) ×谷野、×渥美、×真希、×谷野、○渥美、×渥美、○谷野、×深澤、×谷野、○谷野
               ×渥美
3(0) 左クロス 3(1) ×佐野、×桑卓、○桑卓
1(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  3(−) ・町田、・真希、・桑卓
4(2) ファウル 3(1) ・町田、×佐野、×真希

[後半]
 後半は清水がベンチの新2年生6人を一気にピッチへ。新3年生の殆どが前半でお役ご免となり、「高野と愉快な新2年生たち」の様相に。その高野は筆者が初めて見るCH起用である。後半開始前、行徳監督から細かく指示を受けていた。一方の翔洋も4人を交代。前半にも1人交代しているため、先発からは5人が代わった計算となる。

 オープニングシュートこそ5番が積極的にミドルを狙った翔洋が記録するが (枠外)、その後は横幅をダイナミックに使う清水がペースを握る。3分、左に開いたFW竜男のサイドチェンジ、スペースで受けた右SH小泉が折り返し、ニアの至近距離で長沢のヘッドは、叩き落とせずに枠上。ベンチも苦笑する長沢の決定機逸2度目。5分、今度は中央やや右寄りからCH池田のサイドチェンジ。スペースに抜けた左SH神田が後ろに戻すと、左SB桑卓が繋いで高野のスルーパスに起点となった池田が裏に飛び出したが、ファーを狙ったシュートは枠を捉えず。
 7分、神田からタッチライン沿いにスルーパス、左外を回った高野がDFを抜き去った上でマイナスに折り返すと、桑卓が駆け込んでシュート。DFに当たって威力の削がれたボールをGKが弾くも、小泉が突っ込む!…が、シュートはファーに外れた。15分、右SH小泉が中央に戻したところから。池田が縦にクサビを入れると高野がワントラップ、右回り反転からスルーパス。中央から右に流れてきた長沢はマークとゴールを背負っている状態だったが、背後へとトラップしつつ自らも左回り反転、DFを置き去りにして裏に抜け出した。188cmありながら、こういう持ち出しが実に巧い。そして、GKとの1対1にも実に強い。3度目の正直を飛び出したGK越しに決め、勝ち越し点をもたらした。2−1。
 更に17分、中盤左サイド端でルーズボールを拾った神田と翔洋右SBが激しく衝突、神田が倒れた隙に、それを拾った桑卓がスルスルとドリブル。虚を突かれたか、プレスのないままPA手前まで持ち上がると、PA手前左60度から左足。綺麗にインに巻いた速いシュートが、ゴール右に吸い込まれた。3−1。

 清水のここまでの攻勢は、池田に対して高野、神田に桑卓が前に出て守備に加わることで、翔洋を押し込んだものだった。だが、2点を追加してそれも小休止。キープレーヤーの7番を右SHに再投入した翔洋も、高い位置で起点を作りはじめる。それでも、翔洋の攻撃は守備組織を崩す前に強引にクロスやミドルを狙うものが多く、岩本と佐野のCBを軸に問題なく処理。ただ、中盤が押し込まれてしまい、翔洋の攻撃が続く嫌な時間帯になった。
 27分に真希を再投入しても流れは変わらずに31分、清水の右サイドに流れたボールを右SB桑彬がクリアするが、左SH25番が拾って再び翔洋ボール。少し持ち上がって中央に入れたボールは弱いが、桑彬のカットは掠ったのみで、FW20番の下へ。対応した岩本に対して半身ズラし、強引にPA外からシュートを放つ。当たり損ね、だがブラインドになったかGK晃太の反応は鈍く、ボールはゴール左端に転がった。3−2。

 1点差で拮抗したまま36分、高野に対して翔洋のファウル、クイックリスタートから神田のドリブルはカットされ、左CKとなる。真希はショートコーナーを選択し、高野→真希→神田と繋いで中に入れたがクリア。翔洋のカウンターは相手陣内で食い止め、佐野が中央突破を仕掛けるがPA手前で潰される。そのクリアを拾った高野、縦に低くクサビを入れると、倒れていた佐野が粘ってキープ、出し手の高野がそこに突っ込んでスイッチ、PA内へ。GKとの1対1を高野は、右足インサイドフックで左足に持ち替えて突破する。前半はCBだった選手とは思えない鋭いフェイント、そのままゴールに流し込んだ。4−2。
 続けて翔洋のキックオフを素早く奪い返した清水は、左オープンスペースにロングフィードを送る。そこに抜け出したのは、フル出場と思えない体力の桑卓、DFの裏への速いクロスに右からニアへと走った竜男が頭を巧く捻り、ゴール右に流し込んだ。5−2。この完璧な形での得点で勝負あり。失点時の集中力の欠如は気になったが、新チームとは思えない豊富な攻撃パターンを見せ、攻撃力で押し切った。

東海大翔洋     清水エスパルス
4(3) シュート 8(5) ×長沢、×池田、○桑卓、×小泉、◎長沢、◎桑卓、◎高野、◎竜男
3(1) 右クロス 1(1) ○小泉
1(0) 左クロス 6(3) ×竜男、○高野、×神田、×神田、○長沢、◎桑卓
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 2(0) ×高野、△真希
1(−)  犯OS  0(−)
1(1) ファウル 4(2) ×池田、・高野、×佐野、・真希


▼試合結果

清水エスパルスユース 5−2 東海大翔洋高校
 得点:前半10分:清水・山本 真希 ※直接FK
    前半29分:翔洋・07番  (18番  ・ショートパス)
    後半15分:清水・長沢 駿 (高野 美臣・スルーパス)
    後半17分:清水・桑原 卓哉 ※ドリブルシュート
    後半31分:翔洋・20番  (25番  ・ショートパス)
    後半37分:清水・高野 美臣 (佐野 克彦・ポストプレー)
    後半38分:清水・山崎 竜男 (桑原 卓哉・左クロス)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●桑原 卓哉 (2年・左SH→左SB)
 スペースにランして使われ、下がり目からパスで味方を使うのも良し。外に開いてのクロスは精度が高く、中に切れ込むドリブルもキープ力がある。豊富な攻撃パターンを状況によって使い分け、変化を与えていた。守備にもう少し粘りがほしい。

[私撰MIP]
●佐野 克彦 (2年・左SB→CB)
 恵まれた体格に加えてスピードでも上回り、このレベルでは飛び抜けた存在である。SBとして上下運動も盛んだが、左足フィードにも良いものを見せていた。攻撃に色気を出して裏を取られることもあったが、岩本が的確にカバーして破綻なし。

●高野 美臣 (3年・CB→CH)
 CBではパスや1対1の対応にケアレスミスがやや目立ったが、CHという新境地に意欲的に取り組む。DFでも日頃から見せている視野の広さや当たりの激しさだけでなく、ドリブルやフリーランといった攻撃面でも本職の選手と遜色なかった。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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