所詮、私にゃあ庶民の生活は向いてないようだ。 好奇心のあった頃ならともかく
フッと我に返ると(笑)
チヤホヤされる独身生活は無くなり 若いだけが取り柄の安月給の男が纏わり付き いつも喘息で咳ばっかしてるジジイと 風邪ばっか引いてるババアと 金の無さそうな近所の連中に 囲まれ
身動きが取れねえ・・ぐっすん。
何でこんなことに ? 何でこんなことに ?
逃げの手を考えているうちに 両方の親に会ったのがいけなかったよな・・今思えば。
結婚とは・・弾みなり !とはよく言ったもんだ。
ここから逃げ出すには 「嫌われる嫁」になるしかないな、と ある日1日中ふて寝してみたのだが
夜あまりにお腹が空いて そーーーっと台所に忍んでいったら
皆ですき焼き食ってやがった・・恐るべし。
ぐっすん・・私のお肉まだある ?? 姑がゼイゼイ咳き込みながら、卵を割ってくれたのだった。
はああ・・ひどいよ、みんな、内緒ですき焼きだなんて。 この家じゃあ、すき焼きなんて半年に1度なのに。
とにかく肉は食ってまた寝た。
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