ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2004年10月26日(火) ラストシーンは自分の目でみる
 ないないない
 きみの顔がない
 こわいこわいこわい
 きみの手がこわい

 ほおをなでる指
 頭を殴るこぶし

 そんなすべてをあいしていたのに

 ないないない
 きみがない

 かまわないで
 わらわないで

 ほしいのはたったひとつ

 そんなことあるわけないじゃない

 いつだってほしいものだらけで

 だらけてねむるだけ
 カナリアが飛んでも

 あたしは飛べない

 人間だから?
 ちがうよ

 だってきみは飛ぶ

 あたしは飛べない

 たいした違いはない

 きみの背中には
 真っ黒な羽があるから

 あたしのつま先には

 ピンク色のまき爪

 逃げてしまったことを
 後悔しているわけじゃない

 ただもうきみに会えないんだってことを
 噛みしめて
 そう、噛みしめて

 なんにもないテーブルの上に
 紅茶をこぼすだけ

 あつい?
 ねえあつい?

 あたしは寒い
 いい加減にしろってぐらい寒い

 笑顔が好きって云われても
 あたしはもうほほえまない

 きみがいないかぎりは
 きみにふれないかぎりは

 たまにこうやって
 頭のなかの思いを吐き出すと

 すこしらくだね
 すこしやわらかくなるね

 マウスを持つこの手が
 きみの手を握ったように

 あの子のかばんを持つ肩が
 あたしの肩にふれると
 あたしは子供にもどってしまう
 あたしは小さな女の子にもどってしまう
 あが続いたから笑ってしまう

 詩ですらないね


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