ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2004年10月02日(土) 沼の底にいたころといま
 ずいぶん前、わたしは沼の底でくらしていた。最近出てきたような気がする。気がする、っていうのは、地上の原宿を歩いていると、ふっと、ここは沼の底の原宿なんじゃないか、って思ったりするから。
 でも、わたしはたしかにここにいる。
 パソコンに向かって、日々のだらだらとした、それでいて切なる願いを書き綴ると、沼の底にいたころが思い出される。
 沼の底にいたころ、わたしはなれなかった自分のことばかり考えていた。でも今はわかる。なれなかったけど、わたしはわたしになれたじゃないか。それならそれでいいじゃないか、って。
 わたしはなんて自分勝手なんだろう。
 でもいいの、って云ってくれる人がいたらなあ、と思いつつ、そういうことは、結局自分で自分に云うしかないんだ、って納得してる。

 最近、長い文章がかけなかった。
 一言二言書くだけで限界だった。
 もうわたしは終わりだ、って思った。
 でも、今日、頭の中に長くて(わたしにとって)うつくしい文章がすらすらと浮かんできて、それはまるで呪文のようで、わたしは生き返った。
 いや、そのとき初めて沼の底から抜け出ることができたんじゃないか、って思った。

 沼の底でできた友達がいる。わたしはその子が大好きだった。彼女がわたしをどうおもっていたかは知らないが。
 彼女は沼をでた。でも、今は地上の家でなにもしない日々を送っているという。
 かわいそう、っていうか。
 かなしい、っていうか。

 よくわかんない。なんにも。

 でもわたしは今日、あなたのその手の振りで、地上に戻ってくることができました。






 ありがとう。






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