ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2002年08月16日(金) 八月に生まれる子供
 わたしはそれほど快適でないソファに腰掛けて、幸福の樹の葉を毟っていた。

 わたしは幸福という言葉をあまり使わない。
 だって、言っても言っても遠い言葉だから。

 キャベツを食べる。食べる食べる食べる。
 食物繊維がわたしを強くするのだと思う。
 もっと強くなりたい。

 あんたは弱くなんてないよ、と、彼女が言った。
「卑怯なだけでしょ」と。
 そう、わたしは卑怯なのです。

 幸福の樹は、どんどんみすぼらしくなっていく。

 わたしも、そうだわ、と、静かに思う。


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