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2003年11月18日(火) 裸のビートルズ

 14日にビートルズの『レット・イット・ビー…ネイキッド』が発売された。ビートルズのラストアルバム『レット・イット・ビー』のフィルスペクターが大幅にアレンジした部分を取り除き、ありのままの演奏をアルバムに納めたもの。売り上げも好調らしい。でも、僕は購入していないし、これからも聴かないつもりだ。今更?と言うことは以前にも書いた。でもそれだけでは終わらなかった。
 元々、この時期はメンバーがビートルズよりも、個々の活動に勤しんでいた。それをポールが「原点に戻ろう(GET BACK)」と呼び掛けて、セッションが始まった。結局、作品に至るまでまとまらず放置した状態になっていたものを、ジョンとジョージがフィルスペクターに頼んだのが『レット・イット・ビー』誕生までの経緯。ポール曰く、それは承諾してないし、アレンジする前の演奏が今回出せることになった、と。
 しかし、それはまやかしだった。例えばある曲で、2テイクある内の出来のいい箇所だけを選んでつぎはぎし、テンポや何かが異なったところは最新の技術で補正する…って全然ネイキッドじゃないじゃない。それが1,2箇所ではないと言う。同じ音源があったとしても、ルーフ・トップ・コンサート(ビートルズ最後のパフォーマンスとして、アップルの屋上でライブを行った)をそのまま出した方がまだ潔い。「うちは味に拘ってますからぁ、天然ものだよ!」と言いつつ、裏で養殖しているようなもんだ。音質がよくなったのはともかく、それをオリジナルアルバムとしてリリースすのはどうかと思う。しかも、ジョンとジョージとフィルは他界して、誰も文句を言うものは居ない。「わかったよ、君の言う通り弾けばいいんだろ!?」と映画の中でジョージがポールに対して、怒りを押さえながら言っていたのを思い出す。
 これは決して僕だけが特別抱いている想いじゃなくて、ビートルズ好きで今まで聴いてきた人ならごく当たり前だと思うんだけど、そうじゃないのだろうか。おまけにCCCDだ。もうこれに付いては何も言うべきことはない。厭きれるだけ。今、初めてビートルズに愕然としている。

 CCCDと言えば、ビクターが11月19日発売のトライセラトップス『TATTOO』とレミオロメン『朝顔』のCCCDでのリリースを発売前日に発表。18日の午後、店頭に商品が並んでから行われたということ。やり方が酷すぎ。

 気晴らしに!と思ってこれをやり始めたけど、高いところ恐い…目が回る…。


臨月 エイジ |お便り気付かない細道へ向かえ旧ぐっどないみゅうじっく

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