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2006年01月26日(木) 合同会議(関西人攻略法)

前回の林田さんが参加した合同会議より3ヶ月。
またもや全社から、わらわらわらわら大勢集まる合同会議です。
残念ながら林田さんは今回は不参加ですが、
グアムで一緒だった江川君が、3ヶ月繰上げで急遽参加でした。
また例によって、デ部長主催の飲み会も敢行されました。
んでもって、今回はその席での話です。


今回は大阪センター工場長の松本さん(推定45歳)
電話ではよく話していたのですが、前回の会議でお初、グアムで2度目。
そして今回が3度目の遭遇(笑)
おっさんにしては、かーなーり!ハンサムなお方です。

「あかんわー、じゅりちゃんは!」

と、のけっから、わたしを全否定する松本さん。
松本さん曰く、わたしは「固い」のだそうです。
「なんかこう、壁があるっちゅーか、あかんのよ」
だ、そうです。
そうかな? かなりオープンマインドだと思うんだけど。

松本さんはもともと博多出身で九州男児。
でもって、結婚だか就職の時だか、よく知らんが現在は大阪。
「関東の人間は、好きやない!」のだそうです。


「なんかこう、冷たいのよ。言い方が。ストレートすぎてな。
同じ言い方でも、関西のほうは”含み”を持たせるから」

「含み」って何だ? 婉曲な言い回し、ということだろうか?
それなら関東の人間でも、日本人である以上、
世界レベルで見れば、かなり「婉曲な言い回し」をしていると思うのだが。

「あかん! あかん! ぜんぜん、ちゃうわ!」

朝の4時起で新幹線に乗っているから、ちょっとのお酒でグロッキー。
猛烈に酔っ払ってきた松本さんは、関東人批判でとまらない(笑)
仕方がない。このテーブルにいるのは、札幌・滋賀・京都・名古屋の面々。
やばいぞ。関東人は、じゅりちゃん一人だぞ。負けてるぞ!



松本さん曰くだが、関東の人はとても冷たいとのこと。
特に初めて顔をあわせたときの対応に、冷ややかさがあるそうだ。
更に言い方がストレートすぎて、きついなぁ、と思うそうだ。

実はこの「きついなぁ」は、自分も失敗済なことがある。

営業マンが新規顧客と取引を開始する際、
「得意先登録書」なる書類を、提出する必要がある。
稟議がおりて、コンピューターに登録するのはじゅりちゃんだ。
だが些細なことではあるが、時折書類に不備がある。
そういう場合、当然であるが、確認をしなければいけない。

大阪支店の営業マンに電話をしても、大概昼間は外出中。
夕方に再度連絡をしても、帰社予定は8時だったり。
折り返しのお願いをしても、かかってきやしないのである。
仕方がないので、メールする。当然のように返信なし。

「新規取引の登録だぞ? 請求書作れないぞ。大丈夫か?」

多分、新規取引のOKは出ているので、営業は安心満足。
あわくっているのは、事務員さんの方だろうが、
きっとせっついても、営業は日々の仕事にまぎれて、忘れているのだろう。


「そうだ!忙しい彼らには、FAXで連絡しよう!」

電話は通じない。メールも面倒くさい。
でも不備の書類に印をつけてFAXすれば、かなりわかりやすい!
印のある箇所だけ、再記入して送り返すだけだ。

本社の営業マンもそうだ。「ココとココ、記入してね!」と
机の上に置いておけば、かなりわかりやすい。
遅く帰ってきても、自分で記入して、じゅりちゃんの机に置く。
これだけなら簡単だし、自分の自由な時間に出来るし便利だ!

さっそくやってみた。そしたら大阪支店の営業マンの中で、
「業務課のじゅりさんはキツイ」と評判になってしまった。


「なぜだ! なぜなんだ!」

龍兄から注意を受けたじゅりちゃんは、意味がわからなかった。
龍兄に理由を尋ねたが、龍兄も事情を確認していないこと。
あのなー。理由も確認しないで、人に注意するなよ。

「そんなの伝書鳩だってできることですよ」

とは言ってないが、次からは理由を確認するようにお願いしておいた。
ほら見ろ。関東人だって、婉曲にモノを言えるぞ。
ちなみに、このことが原因だったのは、かなり後になって判明したことだ。


不思議なのである。東京本社では普通のことだし、
そりゃ面倒くさいだろうけど、本社の営業マンからは不満はない。
かえって、モトの書類を捜したりする手間が省けるし、
時間が遅くなってもやりやすい、といい方法と思われている。

この件は結局、「記入漏れの多い大阪支店が悪い!」とのことで、
龍兄より大阪支店長に注意をお願いして、多少減った(笑)

だが「じゅりさんはキツイ」の評判は、消えることなく根付いてしまった。
2年前に大阪支店に一度行ったことがあるのだが、
確かに大阪の人々は、じゅりちゃんによそよそしかった。
しかしアホなじゅりちゃんは、そんなことには気がつかず、
元気に大阪支店内を歩き回っていた。嫌がられているとも気がつかず。


その評判が撤回されたのは、実はグアムのとき。
初日に、たっちーにコンタクトの洗浄液を届けるため、
たっちーがいた大阪支店の集合部屋に乱入。
「ダレあんた?」という最初の視線にもめげず、大騒ぎ(笑)
そのせいか「じゅりさんって、ちょっとイメージ違う?」となった(多分)

更に2日目の合同宴会日。
当社には映像企画部なるものが、本社と大阪にある。
大阪支店営業企画部は、個人でビデオカメラを回し、
旅行の思い出を撮っていた。

「たっちーが、じゅりさんに贈物をしたらしいですよ」
まるで言いつけるかのように、大阪の岩槻さん。
たっちーの奥さんはやきもちやきで有名なので、からかっているのだ。

”そして、オオトリ!”

仕上がったビデオを見て、じゅりちゃんびっくり!
なんで大阪支店のビデオに、じゅりちゃんがオオトリで登場なのだ!

確かに、やった。モデル歩き、したよ(泣)
そんでもって、側にいた、けんたろうが、急遽エスコートしてくれたよ。
だからって、スローで編集するなよ。音楽つけるなよ。
ふざけてやったことを、こうやって記録されてしまうとは・・・。


「大阪支店で、バカうけでしたわ」

グアム後、妙になれなれしい、京都の所長。
この彼も「じゅりさんはキツイ」と言っていた一人だが、
あのビデオの一件からは、ものすごい好意的だし、友好的だ。


「じゅりさんって、さっぱりしてるねー」

ビールをラッパのみする大阪営業マンと。
ほとんど名前しか知らなかったが、話してみるととても楽しい。

そしてじゅりちゃんは、大阪支店の人たちと、とても仲良くなった。
だからだが、本社の中でじゅりちゃんだけに、ビデオが贈られてきた。
勿論本社みんなで見たが、みんなバカ受けだった。




「大阪の人はな。初めての場所に行くと、知っている人をさがすんねん。
で、ちょっとでも知っている人がいたら、話しかけるんよ」

松本工場長の話は続く。

「話したがりなんねん。
今日の会議でも、知らん人ばっかやろ(そうか??)
だからずっと、下むいてんねん。関東の人ばっかやから(笑)」

いや全国から集まっているから。関東ばっかじゃないから。
おまけに社長、関西人じゃん。
「あかんわ、社長なんか! 立場違いすぎるわっ!」



「せっかく東京へきてもな。ダレも誘ってくれんねん」

会議後にまぁ適当に集まって飲み会があちこちで催される。
とはいえ、九州支店長がモトは東京営業マンだし、
はっきり言って、その人だけしか来てないよ。
こっちに実家があるから東京泊だし。
たまに広島所長も来るけど、自腹で東京泊してるよ。

「コッチの人間はな、東京から来た!ってなれば、
もう大歓迎で宴会するのに、東京の人はさそってもくれん!」

いやだから、皆さん、東京泊まらないし。
オマケに大阪組は、新幹線で3時間でしょ?
ヘタすると札幌・九州より時間がかかるから、会議後には、
速攻会議場を飛び出して、本社に顔も出さないじゃん。
九州の江川くんが飛行機までの時間調整で、
本社をウロウロしていたとき、携帯に電話したら、
「今、東京駅の大丸デパートにいます」って言ってたじゃん。
早いんだよ。帰るのが。どーやって誘うの???


デ部長も大阪出身だが、彼も言っていた。
広島所長、九州統括部長だった当時。
毎月の会議のため本社に来ても、ダレも挨拶をしてくれない。

「ものすっごい冷たいな、って思ったよ」とのこと。
九州出張に言った際、そう言っていた。

ちなみにであるが、ヨーコちゃんは違った。
「デ部長って(とは言ってない)、さわやかですよね!」
と、常々言っていたので、そう思っている人もいるけど、
社長の息子だし、あまり知らないせいもあって、
なかなか笑顔で挨拶、とまではいかないんじゃないの?と言ってみた。

そしたらデ部長は「あっ。あの子かな?」と、言った。
確認してみると、確かにヨーコちゃんの席のことを言っている。
本社で唯一、自分に笑顔で挨拶してくれる子がいる。
当時は名前も知らない本社の女性社員のことを、デ部長は記憶していた。
どれほど本社の人が冷たいかを、物語るような出来事だ。
尚現在、ヨーコちゃん「さわやか!」な考えは、
実際に接してみて、多少訂正されたようだが、
デ部長の記憶には、美しい笑顔として残っているだろう。



延々続いた松本工場長の「関西人による関東人批判」
うわさでは聞いていたが、こうまくしたてられると・・、である。

だが言わなかったが、ちょっと気がついたことがある。
カンではあるが、関西の人は寂しがりやなような気がする。
具体的なことはわからないが、自分なりに考える、
関西人と仲良くなる秘訣のようなものがひらめいた。

「とにかく、話して話して、話しまくる」

デ部長なども、どこの拠点に電話しているかは、すぐにわかる。
関東の拠点に電話している際は、すぐに本題に入るが、
関西に電話している際は、最低3分は「つかみのギャグ」を話している。

前に失敗した「じゅりさんはキツイ」というのも、
話さないで済む利便性より、多少不便でも直接話す!
ソレがなかったから、大阪支店の人には、なじまなかったのだ。


それ以来、じゅりちゃんは話題探しに苦労している。
あまりうまくいかないときもあるが、電話をする前に考える。
どーしても話題がないときは「ザ・天気の話」だっ!

だが内心、びくびくもんである。
あまり長いと相手の業務の邪魔になる。
相手のボケがわからず、マジ答えをしてしまう。
方言がきつすぎて意味をとらえられず、トンチンカンな返答をしてしまう。

更に、一段上を狙って、関西人必殺!のギャグをかましたいのだが、
一体ナニを言ったらいいのかが、わからない。
内容によっては「じゅりさんキツイ!」の評判を再浮上させかねない。
なにが関西人のツボなのか、さっぱりだ。

まず大事なのは話すことである。
ストレートな言い方に関しては、どうもよくわからないので、
物量でカバーするしかない。
とにかく話して話して、相手の記憶に植えつけるしかない。
「じゅりさんは気さくな人だ」というイメージをだ。


だが本当に肝心なことは「ウケること」だ。
話していて、相手の笑いを引き出すことだ。

これこそが、関西人の心をつかむ秘訣だと思う。
大阪の人が、一気にじゅりちゃんに好意的になったのは、あのビデオ。
そう、あのビデオでじゅりちゃんがおもしろかったから、
みんながじゅりちゃんに好意的になったのだ。
(ちなみにまだ若干批判的な松本工場長は未見なようだ)


まだまだわからないことが多いし未熟ではあるが、
多少光が見えたような気がする、関西人攻略法。

めざすは大阪支店!

じゅりちゃんの試練は、はじまったばかりなのです。




追伸

しかし本音を言えば、関西人と関東人の間の溝は、
関西人が作っている気がする。
「なとなくかまえちゃうんのよね、東京の人には」
そう松本工場長が言うと、京都・滋賀がうんうん、とうなづいた。

えっ?そうなの??でもコッチはそんなことないよ。
なんでそうなの?と問うと「そんなイメージがあるから」とのこと。

それじゃあ「関東の人には壁がある」じゃなくて、
「関西の人が壁を作っている」じゃないの???

じゅりちゃんにはやっぱり、よくわからないのであーる。



追伸2

「それは人見知りのウチに入るかぁ???」

今回お初になる京都の方。グアムにも参加していないらしく、
まわりは知らない人ばっかりとはいえ、食事もほとんど出来ない様子。
最初は朝早かったから疲れているのかとか、具合悪いのかとか、
はたまた京都の人はしたが肥えているから、東京の食べ物がダメなのか、
等々、いろいろ気をもんだが、結局は「人見知り」(笑)

いやしかし、じゅりちゃんは、思う。
あれは京都人だ。よそモンを受け付けない京都人だ。

ううっ。難攻不落。話しかけるのに、ものすっごい苦労した。
だがあの食事だけで大丈夫だったのだろうか?
ホテルには食事はないぞ、今話題の東横インだぞ。
多分であるが、夜のコンビニに行ったのだろう。
じゃなきゃハラがすいて仕方がないハズだ。

食欲と人見知りの天秤の間をさまよう京都人。

そう想像して、じゅりちゃんはちょっとだけクスリと笑う。
待ってろよ。次回はきっと、ハラいっぱい食わしちゃるからな。
そんでもって、貴様の方から仕事の相談がくるくらいまで、
親しくなってやるからな。覚悟しておけよ。ははーん!



追伸3

「東京っていったら、歌舞伎町やっ!」

と、関西人グループは声をそろえる。
ふーん。銀座とかそういうのは、ダメなのかな??
「大阪といえばミナミだよね」とは本部長。
「札幌はすすき野です!」と、札幌も声を上げるが、
名古屋の人はまったく知らない地名を言って、場を混乱させた。

「テレビとかでもよくやってるじゃん!」
だがよくよく聞いてみると「新宿警察24時」とか、そういうたぐい。
だったらこっちだって「大阪府警24時」とか見ているよ。
ものすっごい治安悪そうなんだけど(笑)

「歌舞伎町!歌舞伎町!」

合唱する関西人グループ。東京のイメージって、一体・・・。




追伸4

テーブルの関係で江川君とは離れ離れだったが、途中から合流。
そしたらその席に四国と静岡の人がいた。
更にであるが、急遽参加した本社営業部の事務員さんがいた。

「東京って、不倫とかってあるんですかね??」

酔っ払った四国さんは、そう繰り返す。
あのなー。テレビドラマの見すぎだよ(笑)

四国さんは新婚さんで、東京ははじめてらしい。
多分であるが、その20歳くらいの本社事務員さんを前にして、
「東京のOLさんだ〜!!」と、興奮しちゃったらしい。

「そりゃ四国より人数が多いから、あるかもしれないけど、
でもそんなの知らないし、万一目撃しても人には言わないよ」

そうは言っても、確かにウワサのようなものはある。
10年もいれば、その手のウワサはきいたことがある。
じゅりちゃんだって、そういうウワサをたてられた事がある。
そんなウワサも美人の宿命だと、寛容な心で対峙しているが。


しかしどんなに知らない、と言っても、四国さんは酔っ払い。
何度も何度も、同じ質問をしてくる。
多分だが「東京って!」というイメージが爆発しているのだろう。
かわいい20歳の東京のOLさんも、30過ぎの大人の女もいるしね。

「じゅりさんみたいな人に、さそわれたいですわぁ!」

四国さんは年下で、どうやら30過ぎの独身女の方が好みらしい。

「そうなの? わたしはSよ。大丈夫?」
「いやもう、ボクMです! ぜんぜんOKです」
「あら。じゃちょうどいいわね」
「ほんと! 誘われてみたいですわぁ!」

もう東京妄想爆発である。あぁダメね、東京出張って。
銀座や歌舞伎町も危ないけれど、東京のOLも誘惑地帯である。

「じゅりさん、Sって感じで、東京の女性って感じですよね」

多分もう、ダレでも東京の女に見えるほどに酔っているのだろう。
さすがに仲のいい江川君あたりは、薄ら笑いになってきている。
仕方がないので、SやMの話をきろうと、一発ギャグをかましてみる。

「昼間はね」

そう言うと、四国さん、デレデレ〜とカラダをくねらせ、
よくわかんないけど、テレまくっている。

アカン。火にアブラを注いでしまった。
東京な女の印象を、更に更に、ゆがめてしまったようだ。

更にであるが、若干シラフ気味の静岡さん(既婚)は、
じゅりちゃんの発言に、目を白黒させている。
仲良しであるハズの九州江川君にまで、多少ひかれてしまった。

当然の結果のごとく、四国さんは「東京の不倫実態」について
更に強行調査を、しつこく、しつこく!試みる。
もうどんなに東京の女が訂正しても、まったく納得しない。


「あのさ。もしオレが不倫していても、してますよって、言えんとよ。
だからそんなの、聞いたって、知らんもんは、知らんとよ」

とうとう、江川君がマジで火消しにかかる(笑)
「ねぇ、静岡さんも、言えんよね」と、援軍を求めると、
静岡さんも、そうだそうだ、と、同調する。

「できんとよ。家族のこと考えたら、ものすごいブレーキかかるよね」
「できないねぇ。思っても行動は出来ないよ」

静岡さんは見た目ヤクザのくせして、意外とマジメだった。

「そうかぁ。そうだよねぇ・・。でもさぁ」
「だから! 聞いてもムダだってっ!」

江川君と静岡さんの、既婚者男性二人に止められて、ようやく四国鎮火。
大笑いだったが、しかし、東京のイメージって、どうよ??


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