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2005年05月27日(金) 空中ブランコ(堺雅人)

知らなかったよ。けっこう人気のある原作なのね。
結論から言えば、かなり面白かったです。
釈さんの意味不明のセクシーポーズも、大笑いで最高でした。

語りきれないので、堺さんに限っての感想。

イヤな役だなぁ、と。かなり、イヤな人でしたよね、最初は。
イヤなヤツなんだけど、衣装の袖はちょうちん、みたいな(笑)
つるぴか銀の衣装が、またウルトラマンちっくで、目を疑う。

これなら、天声慎吾で、全身タイツでもよかったんじゃないか?と、思う。
演技なら良くて、バラエティじゃダメなのか?
自分には、同じだとしか思えないが、本人の気持ちの問題なのだろうか?


釈さんのセクシーを見る目も。やくざにビビル姿も。
そして、弱々サカナで、相手を撃退する姿勢も(笑)

全てが、おかしい。おもしろい。
オマケに、帰ればいいじゃん!って感じですが、
ヤクザとの対決についてっているし(笑)
後部座席に、ダレかいるな、と、思ったら、堺さんでやんの。
”いきなり修羅場じゃん!!”って画面隅で、ぼやいているが、
なんでいるかな?って感じで、大笑いです。


治療の一環? それとも都合よく使われただけ?
相手の女性を、しらっとした目で見てるけど、でもデート(笑)
なんで承諾しているか、一切不明ですが、それでもやっている。

”うわぁ! くはっ!”

催涙スプレーの巻き添えで、これまた大笑い。
空中ブランコでは、かなりのやり手でも、私生活はダメっぽそう。

患者の中の一人と思っていたけど、けっこう出ずっぱり。
撮影には相当日数費やされたと思いますが、こりゃ面白かっただろうな。


”オレ、こんな飛び方していた・・・?”

今まで当り散らしていたのが、恥ずかしい。
ベテランぶっての発言に、後悔する。

でも、空中ブランコは大好き。バーを持った顔が、とってもりりしくて。
とても運動がニガテな方の表情とは思えない。
あの顔は自信にあふれていたし、ワザを極めた人の表情をしていたと思う。




役者さんって、おもしろい仕事だな、と思う。
本当に、いろいろな人になれるんだな、と、見ていて思う。

先日、後輩の劇団の役者さんと話をした。
こちらは客席で何年も前から見ているが、話をするのは初めて。
彼を見たときは、毛色の変わった役者さんが入ったな、とか。
それに、最初はあまり上手じゃなくて、どうなるかと思っていたが、
もう今では、立派な中堅どころで、かなり好きな役者さんになっている。

終演後、劇場でそのまま、打ち上げの席で。
役者が脚本を頂いてから、実際に演じるまでの過程を説明してもらった。


正直、よくわからなかった。役者である彼も、おそらくこんなことを、
未経験者に説明するのは、初めてなのだろう。
自分は、話の内容から、自分の中で想像する事ができなかった。


彼の印象的な言葉。”3回で正解を出さなければいけない”

正確な意味はつかめていないが、監督が要求する演技を、
3回以内でつかんで、それをすぐに体現しなければいけない、という感じ。

”ひとつの指示を受けたら、8個くらい引き出しがないと対応できない”

1つの動きやセリフに対して、そんなにバリエーションがあるのだろうか?
全ての役者さんは、そんなにとっさに対応できるのだろうか?
堺さんも勿論だが、つよしくんとか、出来るのだろうか?


正解を出す、という言葉に、素人は疑問を持つ。
演技に正解なんて、と思うが、おそらくその正解とは、
”演出家が求める演技”もしくは”それを超えるなにかを持った演技”
なのだろかと、推察する。

なんだそりゃ、と、思う。
そんなこと、できるのだろうか? と、思ってしまうが、
話をした彼は、いわゆる小劇場の役者で、後輩の劇団以外にも、
オーディションとかを受けて、他の劇団の公演にも参加する。

”そういう小さな仕事を積み重ねて、いつかテレビの仕事とかが、
くればいいなって。他の劇団からも、声がかかるようにって”

堺さんも歩いてきた道を、彼は今、歩いている。
堺さんは、早々に事務所から声がかかったようだが、彼はまだ。
それでも、いつかは、と、地道な努力を続けている。


その彼にも、8つの引き出しがある(らしい)
ということは、堺さんも、当然、あるのだろう(予測)

正直、信じられない。話を聞いても、よくわからない。
とはいえ、多分、そうなのだろう。
前に、どっちの料理ショーで、落語家さん大集合の時、
”お題を聞いたら、3つくらイメージがわくでしょう?”
と、言っていた方がいらっしゃった。
聞いていたつよしくんは、うんともすんとも言わなかったけど(笑)

プロの人は、あるのかもしれない。
ド素人の日記ではあるが、じゅりちゃんだって、文章に関しては、
8つとは言わないが、3つくらいはある。
切り口を変えれば、ムリをすれば、もうちょっとあるかもしれない。
ただし、素人なので、ムリをすると質が下がりまくりますが。


空中ブランコでプロの表情の演技。私生活では、平凡な男の顔。
思い上がった態度と、プライドの高さ。
そして、あきらめきれないやりがいに、また歩き出す姿。

さまざまな表情に、さまざまな演技。
内容が変わるたびに、また違った人を演じている。
また、違う堺さんを見ることが出来る。


役者さんって、おもしろい職業です。
勿論、見ているコチラ側の感想です。やったら大変そうです。

”酔っ払っていて、うまく説明できなかったので、
今度は、じゅりさんにも、わかるように説明したいです”

期待しているよ。ってか、彼のFANの方、ごめんなさい(笑)


堺さんも。そして、ちょっと経路は違うけど、つよしくんも。
後輩の劇団の役者さんと、そして、堺さんの演技。
スタートは同じ、早稲田のアトリエから。
今いるステージは違うけど、でも、いつかは同じ舞台に。

堺さんの演技を見ながら、思うことはいろいろあった。
彼がなにを考えて、工夫して、あのキャラクターにたどり着いたのか?
笑いながらも、推測しつつ、楽しまさせていただきました。

ちょっと話がそれた感じですが、でもコレも自分の中の感想です。


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