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2003年12月27日(土) 太閤記

読売新聞に、批評が載っていました。
なかなかいい感じに、誉めていましたが、単純すぎる部分もあり、とのこと。
そりゃ、秀吉を2時間で、ですから、そうなるでしょうね。


”オレを、家来にしてください!”

けれども、侍なのに、刀に、びびって。

”やめましょうよ、こんなこと・・・”

かなり、よわっちくて、よかった。
さすが、くさなぎつよし仕様の、太閤秀吉だと、思った。



で、くさなぎ仕様の秀吉は、人を殺さない秀吉。

”平和がほしいから、ボクは、侍になりたい”


かなりの矛盾ある、発言と思います。
平和が欲しいから、侍になる、は、わかるのですが、
だけど、人を殺したくない、は、難しいぞ、と。

殺したいか、殺したくないか、と、問われれば、
ダレだって、殺したくないはず。
それは、戦国時代の侍も、同じと思います。

”敵の兵にも、家族がいるんです。殺せば、恨みが残ります”

殺した数だけ、恨みを背負って。
出来ることなら、その恨みは、少ない方がいいに、決まっています。



呆然としていた、初陣。
怖くて、怖くて、自分の槍に、すがりながら、立っている。

”なにが、おこっているか。理解したくない”

つよしくんの目が、そう、言っていた。



”サル。オマエがやれ”

死ねと、言われるのも、同等の役目。
どう、つよしくんが、演じ返すのか、期待していましたが、さすが!

切り捨てられた、という、絶望感と、目の前の恐怖。
目線を下ろし、小刻みな震えが、いいじゃん、いいじゃん!

秀吉を演じる上での、ポイントの箇所です。
期待していたとおり、とても、よかったです。



”お市の方さまっ!”

こちらも、秀吉では、おなじみの箇所。
どーすんのかな? どーすんのかな? と、思っていましたが、
御簾越しの、せつなげな表情。

すっげー、きれいだな、と。
ここらへんも、つよしくんのお得意芸ですが、毎度、毎度、やられてしまいます。



”なにか、考えでも、あるの?”
”ぜんぜん。なにも”

そうくるかっ! と、大笑い。
でも、こういう演技も、つよしくんらしい、得意技、ですよね。


竹中半兵衛が、信長ではなく、秀吉自身の、家来になることを、所望。

”親方様・・。わたしは、どうしたら、よいのでしょう・・・”

なんと、いいますか、随所に、くさなぎ仕様のセリフが、混じっています。
かなり、くさなぎつよしの個性を生かした、作品です。


1度目の、信長への、不服従と意見。
信長に、蹴り飛ばされ、ふすまに、ぶざまに、転げ当たる。
2度目の、信長への不服従では、安心のあまり、後ろへ、ひっくり返る。

蹴り飛ばされるのは、秀吉では、いつものことですが、
後ろへひっくりかえる、は、ちょっと、見たことがないです。
確かに、これは、つよしくんっぽい、秀吉です。


更に、ですが、信長との対面シーン。
土手を、かっこう悪く、転がり落ちる。

かなり、絶妙な演技で、メイキングを、見ていなければ、
NGカットが、採用されたかと、勘違いしてしまいます。
かなりウマイ、すべり方だと、思いました。



人を殺したくない、と、常日頃、思っていた秀吉。
でも、現実は、そう甘くなく、弟を守るため、刀を抜いてしまう。

込み上げた感情と、ぎりぎりの状況を。

この人は、ほんとうに、押さえに押さえた感情と、
そして、それをさらけ出す演技は、かなりだと、思います。



全体的に見て、確かに、読売新聞の批評は、当たっています。
正直、あれが、時代劇とは、ちょっと、言えません。

はっきり言いますと、わたしが、今までに見た秀吉で、
最低の作品だったと、思います。
おそらく、時代劇を期待して、チャンネルを合わせていた人には、
かなりの、不満だったでしょう。

けれども、くさなぎつよし主演で、は、もちろんのこと、
”どんな秀吉像なのか?”と、思って見ていた人には、
まぁ、それなりに、おもしろかったのではないかと、思います。


ほんとうに、変わった、秀吉だったと、思います。
ものすごい、新しいことにチャレンジ!みたいな、作品です。
いろいろな表現方法が、あるものだと、思いました。


くさなぎつよしにしか、出来ない、秀吉。

そんな脚本を、つよしFANとしては、好運に思いつつも、
けれども、やはり、本格的な時代劇も、彼には、できる!と。

今後に期待、というような、感想を、持ちました。
つよしくん。次回の時代劇。もし、機会があったら、またがんばってね。




追伸:メイキング

なぜ、ヤツは、朝っぱらから、あんなに、キメキメの、私服なのだろうか?
おはようございます、と、言っているが、芸能界だし、朝とは、限らないが、
でも、日が出ているから、ほんとうに、朝なのだと、思うけど。
ものすごい、気合入った、格好だったね。すぐ、着替えるのに。

秀吉展で見た映像は、おおよそ、入ってました。
ズラでアスリート姿も、入っていましたね。
でも、秀吉展では、座っていないで、歩いている映像でした。
なぜ、それを、放送してくれないのか? すっごい、残念。
まぁ、座っている姿だけでも、録画できて、よかったけど。

”重いよ〜。重いよ〜”
あっ、つよしくん。ダメだよ、動いちゃ(笑)
衣装さんが、アゴの前で、結んでくれているのに、顔動かしちゃ、ダメだよ〜。



セリフを、間違えてしまう。
慣れない時代劇の言葉に、ただでさえ、カミが多いのに、苦戦している。

”はい、もう一度、いきまーす!”
スタッフが、ぱたぱた動いて、つよしくんのミスのために、再度、準備する。


その間、つよしくんは、動けない。
おそらく、ライトとか、カメラの位置関係があるので、
カラダを動かすことは、許されない。

そのままの姿勢で、顔だけ、下に向けて。

演じる顔から、くさなぎつよし本人に、戻る。

それほど時間はない。スタッフの準備が、整い次第、撮影再開。
主役とはいえ、まわりは、待ってくれない。
その、わずかな時間に、もう一度、心を入替えて。
そして、もう、一度・・・。


気持ちを、入れ替えるって、どうするんだろう?
自分なぞ、失敗を、ずるずる引きずって、なかなか、切り替えられない。


本編より、メイキングの方が、自分は、おもしろかったです。
今回、本編が、時代劇、というより、普通のドラマみたいだったので、
そこが、ちょっと、不満だったのも、原因ですが、
やはり、仕事をしている、いつもは知らない、くさなぎつよし、を、
見れるのは、こういうメイキング、だけですからね・・・。

ほんと、また、次回。機会があれば、がんばってください。
座り方、立ちあがり方は、マスターしたようですが、
その時までに、刀の抜き方も、勉強しておいてね。
楽しみにしているよ!




追伸2

りえちゃんに、えりもとを、ぐいぐい、と。
うっほ〜! 眺めもいいけど、りえちゃんが、っていうのが、最高じゃん!

つよしくん、どきどき、しなかった?
だって、宮沢りえちゃんが、胸元に、手を、そえてくれているんだよ。
開けてあったようだけど、でも、胸元に、りえちゃんだよ!!


見ているこっちが、興奮するよ。
つよしくんの、その時の心情を、考えるとさ。

いや、もちろん、胸元が見えるのも、興奮なんですが、
りえちゃんが、と、いうところで、つよしくんが、興奮していないか?
それを、考えると、こちらが興奮! なんですよ。おかしいですか?

”今日、りえちゃんの手が、オレの胸元に・・。
触れてないけど、体温が伝わってきて、ちょっぴり、こそばゆかったよなぁ〜”

なーんて、考えているんじゃないかと、思っちゃうワケですよ。


”んふふふふふ・・。うん・・。考えちゃうよね。いひひ”

なに、でれでれ、してるんだ、このエロ男!(笑)
でも、たまには、そういうのも、いいよね、いいよね。
ひそやかに、エッチでさ。ひっひっひっ。

でも、胸の肉は、なくなっているように、見えましたが・・・。
ううっ。もう、やせてしまったのかしら? それはそれで、残念ぽん。




追伸3

藤木直人さん。お疲れさまです。

”信長さまのお心が、わたしには、わかりません”

おそらく、ダレにも、わかるまい。


稀代の天才、そして、奇人。
今まで、どんぴしゃ! みたいな信長は、見たことがない。
もちろん、設定を、どうこう、してあるのでは、
いいなぁ、と、思うのは、ありましたけど。

そういう意味で、ひょっとしたら、難しいのは、秀吉より、信長かもしれません。
特に、主役でない、信長、というのは、脚本を書く立場でも、難しいかも?

そういう意味で、とても、難しい役でしたね。
特に、今回は、2時間枠で、セリフもそれほど、多くないですし。
でも、自分は、けっこう、好感の持てる、演技でした。
また、つよしくんとの共演を、楽しみにしております。



追伸4

りえちゃん、切っちゃうの? 切っちゃうの?
結果を、知っているのに、でも、なんだか、どきどき。

心が、固くなっているのが、見えた。
自暴自棄なのか? 心が、すさんでいるのが、見えた。


”オレも行く! 馬をもてー!”

つよしくんの、こういう演技は、あまり見たことがないので、新鮮。
怒ったようでもあり、必死でもあり。

やっぱり、いい人、より、こういう演技の方が、すきだ。




追伸5

刀を抜き、自室で、ひとり、向きあう。

すごい、きれい。史上、最も、美しい、秀吉だ。




追伸6

すっごい、残念なのは、しんがりから、帰還した時の映像!

”馬に乗り、疲れきった体と、そして、思い心を、引きずって”

なぜ、映さない。なぜ、アップにしない、フジテレビ。


あの、くさなぎつよしの表情を、映さなくて、どうする? です。
もう、上半身の映像を見ただけでも、身震いするほどに、迫力があったのに。


死神に、とりつかれた、秀吉。

どうしようもない現実に、自分がいちばん、したくなかったことを。
それも、自分が生き残るため、相手を犠牲にした。
自分の信条を、ねじ伏せられて。
生き残るために、殺した。死にたくないから、殺した。


それは、男として、どうなのだろう?
つよしくんは、ひとりの男として、どう考えて、あのシーンを、演じたのだろう?
くさなぎつよしは、どう考えて、秀吉の心情を、想像したのだろう?


アップはなくとも、上半身の映像からだけで。
つよしくんの体から、黒い怒りのようなものが、噴出している。

あれは、言葉では、形容できない。絶対に、できない。
役者が、カラダで、映像で表現するしか、あれは、できない。


だから、絶対、表情が、アップが、見たかった。
カラダだけで、あれだけ、すごいんだから、表情は、もっと、すごかったと。

絶対、そう、思う。絶対、そう、思う。


なぜ、あそこを、アップにしてくれなかったのか?
ものすごい、不満。かなり、不満。

絶対、くさなぎつよし、迫真の名演技だったと、思うのですがね。
非常に、残念、無念、で、ございますよ。とほほ。



追伸7

とはいえ、今回のつよしくんの演技。
一生懸命なのは、いつものことで、それは、伝わってきましたが、
それこそ、”役に近づく”時間が、足りなかったように、思えました。

彼には、2時間で、人生の長いスパンを演じるのは、どうかな?
これが、大河や1クールなら、違っていたかも?
ちょっと、こまぎれ過ぎて、難しいよね、コレは。


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