「人間」菅井優児
DiaryINDEX|past|will
| 2004年08月31日(火) |
明け方のドップラー効果 |
29日の早朝に起こったドタバタ劇。
午前6時、部屋の戸をドンドンと叩く音。
寝ぼけながらドアに向かう俺。
「何?」
「母さんが倒れた。今、救急車呼んだから」と父の声。
事態を理解するのに数秒要する。
「は?」
Tシャツ&パンツ出前一丁のあられもない姿のまま、部屋を飛び出す。
居間に向かうと食卓に隠れて母が横になり唸っている。
声を掛けても「痛い、痛い」としか言わない。
父は外に出て、救急車の到着を待っていたので俺とウーコでひたすら声かけをする。
そうこうしているうちに、ピーポー音が聞こえてきた。
2階の居間から1階の玄関まで降ろさないといけないのだが、動かすのも難しい。
手を貸そうと思ったが、人一倍強がりな母は床に這いつくばったまま階段に向かった。
貞子?
座った状態のまま、一段一段ゆっくり降りる母。
その間ずっと、
「あれほどサイレン鳴らさないでっていったのに!恥ずかしい…」
と叫んでいた。おう、何という虚栄心。
救急隊員が玄関に来た頃にはすでに立ち上がっていた。
救急車に乗せられる母、一緒に乗り込む父、見送る息子と嫁。
なさそでよくある非日常の1コマ。
一旦、部屋に戻り父からの連絡を待ちながらベッドで横になる。
10分ほどして父から電話。近所の病院に運ばれたようだ。また連絡するらしい。
横になっているうちにいつの間にか寝てしまった。
9時頃に再び父から電話。
母の病名は「急性胃腸炎」だそうな。
現在点滴を受けて、昼には家に帰れるそうだ。
とにかく大事に至らなくて良かったとホッとする。
そして数日が過ぎ、現在母は以前の元気を取り戻しましたとさ。
その時の話を聞くと、母は注射を打たれた時に相当暴れたようで、 病院のほうから病気と全く関係のない「精神安定剤」を一緒に処方されていたようだ。
母は知らずにそれを服用していたようで、その度に「フラフラする」と家族に訴えていた。
健康第一ね。体を大切にいつまでも元気でね、俺の大事な人達。
|