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- 2003年12月09日(火) デンタル野郎
ついてない男、きっぺです。
がんばるばこんにちは。
ついさっき、歯医者の定期健診から帰って来ました。歯茎も歯もどちらもすこぶる良好。
さすがだ。歯石も取ってもらってツルツルだ。フッ素で磨いてもらってピカピカだ。
歯石取ってもらってる時、歯科衛生士さんの乳が頭に押し付けられて、ムハムハした。
そんな僕だけど、ホント最近ついてない。夏からついてない。
夏に中学の懐かしい奴から電話かかってきたかと思えば、ねずみ講。
そしてその後知り合った女に、好かれたみたいで告げられもしたけど、精神に重大な欠陥を
併せ持つ人でただ今閉鎖隔離病棟。オリの中。
最後のトドメがこれだ。８月のコムパで知り合ったナイスな子。
乳はなけれど、背がでかい、服装も問題なし、おもろい。見た感じも許容範囲。
こりゃー、いっとくしかないかと思っていた矢先に誘われたクリスマスパーティなるものが今月６日にあって
非常に楽しみにしてたんですが行ってきましたとも。そのパーティに。午前１１時から開かれたその宴に。
マルチ商法でしたが、なにか。
アップテンポの安っぽい音楽にあわせて、壇上に躍り出る化粧が濃い変なオバハンが、なんやかんや
能書きをたれている。マークヒューズというそのマルチ会社の創設者の話をしている。
過剰なダイエット法で命を落とした母親を思って作った、天然素材を使って作られた副作用全くなしの
栄養タブレットの説明でした。ちなみに、そのマークヒューズという男は、４０代で死んだやん。
健康やったんちがうの？オイ。ま、それはさておき。
奴らは、このタブレットを食事の代わりに服用するんだと。そしてそれを食事と呼ぶ。
アホちゃう？こいつら。家庭科の授業で習ったろう。たとえ、必要な栄養素が補充されても食事というのは
料理を楽しむ事だとよ。こんな錠剤で満足できるかっていう話。そしてその司会の若作りは
「この”お食事”で５キロ痩せた人、手を挙げてください！」
周りの奴ら「はいはいはい！！」
「そしたら１０キロ痩せた人、手を挙げてください！」
「はいはいはい！！！！」
ＢＧＭのボリュームが大きくなり「前に出て来て下さい」の声と共に手を挙げた連中(おじんおばん）が
壇上を先頭に列を成すわけです。そしてマイクをつかみ、昔の写真かなにか知らんけど映し出すわけです。
「私はこのお食事を始めてから顔１キロ、ウエスト３キロ、トータル体重１３キロ痩せました！」
とか
「私はこのお食事を食べ始めてから１０キロ痩せました！そして肩こりもどっかいっちゃいました！」
とか
「骨折してお医者にはまともな体に戻らないと言われたけど、これでお医者さんも驚くほど
骨密度が回復しました」
とか言ってるわけです。延々。それも数十人。来てる人間も１００人近くいたしね。
つーか勝手に薬用を謳ったら薬事法違反やろ。どうしようもない。
会場の構成は、前２列がマルチの親で真ん中あたりの列に新参者後ろ半分は、下っ端のネズミが陣取って
やたら拍手とかしまくる、もう怪しげな感じの会場ですわ。その発表会中はひたすら拍手拍手拍手。
はじめに出てきた司会の話も途中で、僕寝てたんですが目覚めさせられましたとも。
その胡散臭い、うそ臭い、なんともいえない発表会が終わったら今度は・・・・
「これはしかもビジネスでもあるのです！自分も痩せれて、お金ももらえる！
ではこれで５万円頂いてしまった方！手を挙げる！」
「はいはいはい！！！」
「では１０万円頂いちゃったかた！」
「はいはいはい！！！」
「では・・・２０万円以上もらってしまった方〜〜〜！」
「はいはいはい！！！」
そしてまた、発表会なわけですわ。
「自分も痩せれて、今月５万円振り込みを頂いちゃいました！こんなにもらっていいのかしら！？」
とか
「私は営業未経験なんですが、大丈夫です！私はこれで１０万円頂いちゃいました！」
とか
「今月は２５０万円頂いちゃいました！会社を今月辞めて、これ１本で頑張って行きます」
とか眉唾ですわ。絶対嘘。つーかマルチの親玉やったらそれくらいもらえるか。
でも口だけやったらなんぼでもいえるっての。アホくさ。
その発表会が１部なわけ。その最後に出てきた怪しげなおっさんがまた胡散臭い。
「１部は間もなく終了です。この後残っていただける方には、確実に儲かる、我が社がＩＢＭの
営業の指導者をヘッドハンティングして、そこから得た情報、取っておきのビジネスチャンスを
２部に残った方だけにお教えいたします！」
という事を繰り返すわけだ。馬鹿丸出しだな。死ねばいいよ。つーかこの部屋、妙な熱気で気分悪い。
空気も悪いし、人も悪い。やってることも悪そうだ。そうこうしてるうちに気持ち悪い１部が終了。
僕を誘ったその女が、今日当日になってこういう集会だということを教えたということに、激しい憤りと
そいつにかけてた熱意が激しく失われていくのを実感しました。
１２時半です。そこから３０分の休憩に入って帰ろうかとしたら、その女のオカンが僕の前に現れました。
オイオイ。待てって。
「お昼ご飯食べた？」
食べてるわけがないやろ「いえ」
「じゃ、これ食べて」
待て待て。なんか紙袋から妙な、やたら１粒がでかいタブレットをいっぱいもらったんだけど。
飲め？ばりだるい。水で一度に飲んだら食道に引っかかりながら、胃に落ちていきましたよ。
今度は？うえ。プロテインやと。はちみつが入ってるみたいな容器に粉が入っていて、
プラッチックのタンブラーに入れておられる。そこに水を混入して、蓋を閉めて振り混ぜるわけか。
なんか黄土色の変な液体でした。ただのミロやん。
で、僕を誘った女は合成着色料満載みたいな、やたらピンクの同じような液体を飲用してるし・・・
どないなっとんねん！この妙な説明会のあとに開催される飲み食いパーティの金をなんか僕の目の前で
そのオカンが勝手に支払ってるのは、帰さないという無言のプレッシャーだろうか。
僕はここで腹をくくったね。不愉快千万な思いしたから、最後まで残って飲み食いしたろうやんけ。と。
でも２部の「その特別な方法」の説明が始まってすぐに、僕に眠気が襲い掛かるわけです。
これはいかんと、会場を気分悪いという言い訳で抜け出し、さやぷ嬢とみとひ嬢の２人に電話しました。
なんか、この異様な雰囲気を誰かに伝えたくてね。さやぷ嬢はその時留守電でしたが、みとひ嬢には
すぐにつながってこの顛末を語ると、すごい怒っておられましたよ。いや、ほんと切れるやろ。
その後、山崎デイリーで弁当を買って適当に食べました。んで、月刊タイガース１２月号を買って
いやいや会場に戻ったわけです。やってるやってる・・・怪しげなことが。
なんか、この組織は５段階で構成されているらしいです。下っ端のネズミがディストリビューターと
呼ばれる販売員。奴らの仕事は僕みたいな人を、こんないかれたキチガイ会場に連れてくる事で
その上のランクになるっぽいのがスーパーバイザー。その上がＧｅｔチームでその上がプレジデント。
最上段がミリオナーチームだったかな。どうでもいいから適当に聞いてました。
その構成員は、この会社の製品などについて、一切話をする必要がなくこの会場に連れてくるだけで
十分なんだそうです。商品の説明や、金儲けの方法は会場で説明するので構成員は説明しなくていいんだ
そうですよ。( ´_ゝ`)ふーん
スーパーバイザーって奴が、ン十万かする、このわけのわからん気持ち悪い商品を大量に買うんだそうです。
んで小売、つまり自分のサジ加減で自分の在庫商品を割り引いて「安くお譲りする」んだってさ。
定価がクソ高いんだけど、仲間と一緒に入会したらその商品が２０％〜安くなるらしいわけで
僕が思うに、先ほどの異様な発表会で言ってた利益っていうのは、純利益じゃないやろう。と踏んでます。
割り引いて売ったけど、そのさばいた数×定価で計算してるんちゃうか。と。
まあ、それはいいんです。あいつらの言い分は「自分で在庫を抱えて、それを飲んで自分が痩せたら
みんな、それを知りたがる」と。商品力があるから商品が一人歩きするんだって。
その常套句はマルチの基本です。
在庫抱えてどうしようもないから、このわけのわからん説明会にガンガン誘うんやろが。
あなたが思いつく人のリスト作りをしましょう、とかそのリストの人に片っ端から連絡しましょう。とか
連絡しまくっても、なしのつぶてだったらしばらく間を置くと「ごめんね」と話が来た時にまた押しましょう
とか友達の失い方を熱心に説明してました。挙句の果てには「騙されている」とか「怪しい」といわれると
思いますが、それは違います。そういう人は自分が使って成果を知らないから、そういってるだけです。
１：９＝経験：理屈 とかそんなものまで取り出してましたね。
こんなんに騙されるアホおるんや・・・びっくりしました。僕は月刊タイガースをひたすら読み漁って
ましたね。それでもこれだけ憶えてるんやからコワイコワイ。
で、この狂気の沙汰も終盤を迎え気力で乗り切った３部が終わって、ようやく飲み会です。
会場に移動しました。食べ放題飲み放題ですが、気の利かない奴らばっかりで困りましたね。
テーブル遠いから箸取れないんですけど。しょうもない話ばっかりしてないで、箸回せっての。
僕の隣は目だけが気持ち悪いくらいにギラギラしてガリガリで化粧が濃い下品な女でした。
たまらんね。乾杯と同時にナマ中を飲み干し、刺身も殆ど１人で食べつくしてやりました。
鍋も煮えたらガンガン食べてやったし、焼酎もゴリゴリ飲んでやりました。
奴らは「水を１日３リットル飲まないと」とか訳のわからん事をほざいていたので、焼酎を勧めてやりました。
「いや・・・いいです」とかほざくので「こんなもん、水ですやん。飲みや」って。
クソ面白くない宴です。そうこうしてるうちに「今日１部から３部まで残ってくれて、しかもこの
鍋まで参加してくれた、今日初めての人、前に出て来て下さい。参加賞の贈呈です」といわれたので、
ノコノコ出て行きました。すると自分の名前、出身県(岡山や名古屋から来てる人がいた)そして
今日の感想をマイクで述べる旨が伝えられました。
どいつもこいつも「ためになる話ありがとうございました」とか「みんなの必死さに心打たれました」
等と死んでもらいたい発言が続出しておりました。それと割れんばかりの拍手ね。
僕の順番は最後から２番目でして、マイクが回されました。僕は、大きな声でハキハキと
「今日はなんか、前でゴチャゴチャ言っててすごい眠かったです。興味なんか沸かなかったので眠気との
激しい闘いでした。変な熱気が気持ち悪かったので途中、コンビニに行かせてもらいそこで買った
月刊タイガース１２月号を後半は読みふけってました。岡田タイガース、連覇目指してがんばれ！」
って言ったら、沈黙が流れて面白かったですね。すごい、敵意というか殺気というか冷たい視線が
僕に注がれました。気にしませんけどね。その後にスピーチした奴も気まずかったろう。
ざまぁみろ。僕の暴走はもう、止められませんよ。酒の席でモリモリニコチンを摂取してたら
「煙草吸う人は、その毒性を中和するこの粒を食べなさい」
とかほざいてくるババアが出てきたので
「なに言うてはるんですか。ニコチンとタールは力の源ですよ。これさえあれば、練習しなくても
ホノルルマラソン完走できるんですから」と力説したら、奴が僕に勧誘を開始してきやがった。
気持ち悪い。
でも昔の人がこういうじゃないですか。毒をもって毒を制す。ってね。僕はこれを実践してやりました。
こう、言い放ってやったんです。
「そもそも、健康ってなんですか。それは目先だけの問題じゃないんですよ。前世のカルマが現世の私達を
支配してるんです。不健康になるのは、前世で悪い行いをしてきたからで、あなたが言うように事故で
半身不随になったとするならば、それを受け入れる事がカルマの浄化・・・云々」
とか
「タントラという教えがあるんですが、そこでは瞑想によって、自分の自我を『チャクラ』に封じる事で
全ての欲望から解消されるんです。だから、あなたがたのいう健康でありたいとか、ビジネスチャンス
という下賤な欲望から一切解き放たれるんです」
とか
「もし純粋に健康を求めるのなら、ヨガが一番です。地球の植物、動物と気と波長を合わせる事で
自然界と一体になる事を繰り返すと自然と体調はよくなってきます」
等と怪しい宗教用語を連発。そして連発。最後のトドメで
「あ、そうだ。もし興味がおありでしたら、今度神戸のヒンズー寺院であるヨガパーティに来ませんか。
お坊さん達も喜ぶと思うし。そんな怪しい集まりじゃないですよ。バクシーシっていうんですけど喜捨とか
求めたりする事はありませんし・・・」というと
そのオバンは
「・・・まぁ・・・考え方の相違ですね・・・」
とあっさり引き下がったのには笑えましたね。その宴もたけなわ、お開きになったんですが
僕を誘ったマルチ母娘は上ネズミと話があるとかで、僕は先に帰りました。
でも普段来るところでないので、ちょっと迷ったから道の人に聞くとなんと駅まで連れて行ってくれました。
そして、その心優しき人は切符売り場前でおもむろに名刺を取り出したんですが、ネットワークなんとか
ビジネスやってるらしいです。
ブルータス おまえもか。
「いや、怪しいネットワークビジネス(ねずみ講やマルチ商法の現代版の呼び名)じゃないですよ」
「ここで会ったのも何かの縁。携帯番号教えてください。今度お話しましょう」
プライベートで携帯は持ち歩かない、あとホットメールの死にアドレスを教えて去りました。
なんだってんだ。この俺は。最近ほんとついてないよな。
その後、さやぷ嬢本家で鍋祭があって、途中参加しましたがその模様はまた今度。
ちなみに俺が誘われた怪しい健康食品は「Herbalife(ハーバライフ)」
痩せたい？知りたい？私に聞いて！っていう気持ち悪いバッチを肥えたオバハンがつけてたりする。
ほんと、勘弁してほしい。ハーバカ。
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