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2003年05月08日(木) ビール工場見学

仲間とサントリー京都ビール工場の見学会に参加した。京都市のお隣の長岡京市にあるこの工場では、ビールの工程と工場内の環境対策を見せる「エコ・ブルワリーツアー」が開催されている。

まずサントリー社の環境対策の概要のレクチャーを受け、その後工場内のごみ分別の様子や、製造工程の排水からバイオガスを取り出して発電に使っている様子などを見せてもらった。

ツアーそのものが無料だし、駅前からモルツ色(黄色)の無料送迎バスも出ている。そして見学の後はもちろんビールの試飲ができるし、再生紙ノートのお土産までもらえる。そんなおトクなツアーのモルツ色バスに乗りながら、「え?今日キリンの工場行くんとちゃうの?」「モルツってキリンモルツちゃうの?」などと放言する、罰当たりな我らが一行。(確かに近くにキリンの工場もあるけどさ)

さて、見学の感想だが、廃棄物の再資源化はもとより、ビールのラベルにバガス紙(サトウキビの絞りかすからつくった非木材紙)を利用したり、何よりこうした工場エコツアーを無料で行っていたり、サントリー社の「気合い」が感じられた。コスト的には一体どうなんだろ?

ところで、このサントリー京都ビール工場は、サントリー社において、西日本に存在する唯一のビール工場である。つまり、西日本に流通するすべての「モルツ」はこの工場で生産されている。私はあまり飲めない人間なので、巨大な製造・貯蔵施設を前に、「こんなに大量のビールが消費されているのか・・・」と唖然。

そしてその製品の原材料である「水」。工場のある京都・乙訓地域は、名水で有名な場所だが、この名水が大量にサントリー社によって汲み上げられているのである。長岡京市の上水道は、たしか数年前に地下水をやめ、桂川の上流のダムから引いた府営水道を使うようになり、それに伴い水道料金がupしたと聞く。しかし、かたや地域の大企業は地下水を使い続けているワケだ。西日本の「モルツ」のために。

第3回世界水フォーラムが終わったばかりだからというワケではないが、サントリーの環境に対する企業努力はスゴイなあ、と思いつつ、「水はどうなのよ、水は」とついついツッコんでしまう私であった。


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