健康日記

2002年03月05日(火) 集中力

診察で,集中力がない話しをした。
良く考えたら,何かに夢中になったことは無いように思う。
今の状態がそうだから,そう思うのか,今までに一度も夢中になったことが無いのかはわからない。

研究は好きで選んだ。内容だって,好きなはず。なのに,集中できない。
趣味も,考えてみると夢中にはなれないように思う。
楽しむための趣味なのだから,別のことなど考えずに没頭できればいいのに,本来やるべき他のことなどが気になってしまう。

夢中になる,没頭する,といった言葉から連想することはないか,聞かれた。特に思いつかなかった。次に,そういうのは,恋をしているときに感じませんか,と聞かれた。

夢中になる恋愛,というのは経験したことが無い。確かに,彼のことは大事だし,大好きなのだけれども,夢中になるというのとは違うように思う。

私は,恋に恋する状態というのを経験したことが無い。人を好きになることはあっても,相手が自分の手に入れば運が良いだけと思っている。万一彼を失うことがあっても,次に新しい恋を待ち望むようなことはない。彼を失えば,悲しむだろうけれど,恋愛とか,結婚が絶対の幸せとは思っていないのだ。

どうやって知りあったか,彼をどう選んだか,と聞かれた。知りあったのは研究室で,一緒に外に調査に出たり,授業を受けたりしていた。彼とは一緒に話して楽しいし,興味を持つことが一致するし,信頼できて,一緒にいて安心できる。一緒にいて安心できる人というのは,それまで身近にいなかった。両親の家にいたとき,一人の時には感じられなかった安心感がある。

恋愛に対して夢中になることが無いのは多分,両親を見てきたからだと思う。仲の悪い両親が,離婚しなかったのは経済的に不可能だからだと,見ていた。10歳頃には,自分で生活できるくらいの収入を得て,いつでも離婚できるように備えなければ,と思っていた。

もう一つ,恋愛に関して人と違うと思うことに,嫉妬を感じないということがある。彼の帰りが遅かったり,他の女性としゃべっているからといって,特になにも感じない。

この二つの恋愛に関する感じ方は,多くの人と異なると思う。けれども,それでいいと思っていた。最後に,夢中になるのを,押さえていませんか,と聞かれた。そういうことは,あるかも知れない。不安定な家で生きてきたから,無意識に,いつでも離れられるように用意しているのかも知れない。

集中力の話題から,こういう方向に発展するとは思っていなかった。でも,根本にある問題は同じなのかも知れない。


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