| 2008年05月22日(木) |
生きてるものに生かされて |
昨夜のぼやけた望月に誘われて、 触れてみる晩春の夜の匂いは、 少し湿った懐かしい匂い。
懐かしい匂いと思っていたけど、 今日はなぜだかそれは少し違う、 などと思ってしまったのでありました。 なぜならば、と考えてみたら。
最近うちの親がVHSとDVDのデッキを買ったのですが、 昔々(20年以上も昔、下手すると30年も昔)に録画した、 ビデオテープをDVDに移すため、 ほぼそれだけのために・・(;´▽`) それでダビングするのに昔の運動会やら家族での旅行やら、 みんなでうひゃひゃと笑いながら時には赤面しながら、 ぎょーさん見てたんです。
保育園のころ、小学校のころ、 野山で遊びまわっていたあのころから、 夜の匂い、花の匂い、 草の匂い、土の匂い、 きっと吸っては吐いて吸っては吐いて、 してたのだろうけど、 その映像で見ていたものと、 昨夜の満月の夜の匂いと、 すぐさま直結するかというと、 なんだか違うなぁという気がするのです。
ぅぅんと・・なんて言ったらいいか、 明確な言葉は見つからないのだけど、 昔を思い出す匂いじゃあない、というか、 今も昔も同じに生きている匂い、っていうような?
空気とは違うけど、 平安時代の人たちが歌にしたのと同じように、 今の私たちも桜を愛で、 ミイラの棺に花束を供えたのと同じように、 大切な人を悼む気持ちを託したり。
花ひとつにつけても、 雨につけても風につけても、 昔と変わらないものっていっぱいあって、 日々めまぐるしく変わりつづける中で生きている私たちは、 その変わらないものにいつも心を奪われて、 慰められて、力をもらって、 生き続けていられるような気がします。
今日は木陰の風は爽やかながら、 日向の気温は上がって、 どこからか栗の花の甘い匂いが ずっと窓から流れ込んできます。
|