もうすっかり 明け方の空気は冷たさを含んで それがあふれて 私を足先までふとんにくるませる。 陽射しが強くても 風が熱をさらって 秋の草葉のにおいを運んでくる。 朝露の草むらで遊んできた猫は 大きな毛束をつくって身震いを していたよ。 夕暮れ時は稲を刈った田圃のにおいと また冷たい風がふいて 月はそろそろすべて満ちる。
朝につけても昼につけても 夕につけても夜につけても 遠い目になっちゃうなー。
やっぱり秋は 一昨年出雲に思い立ったように どこか遠くに出かけたくなるな。
こないだふと思ったのだけど、 旅に出る理由、とは。 小沢健二もくるりも歌ってるね。 私のばあいそれは、 戻ってくるために旅に出る、 のではないかと思ったよ。 出先で得るものは 同じ場所に留まるより はるかに大きいとは思うけれど、 世界中、宇宙中、どこを回っているそのときも、 自分はいつも帰る場所のことを 考えて離れられないような気がするよ。 自分の起源になった景色や、 大切な人たちやもの、 過ごしてきた消えない時間を 思っている気がするよ。 まぁ多くの理由のうちの、 大きなひとつがそれなのだと思うよ。
ふぅー、 しかし切ないな この空気は。 あー、 旅に出たいな。 ちょっと遠くで いいのです。 冬ものの服、 だそうかな。
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