| 2010年07月15日(木) |
「効率よく高得点」の弊害 |
毎度おなじみ(?)内田樹先生のブログネタ。結構自分的に重要な話だったので引用させてもらいます。(以下引用)
スワヒリ語の単語40語を学習して、それから覚えたかどうかテストする。 という単純な実験である。 ただし、4グループにわけて、それぞれ違うやり方をする。
第一グループはテストをして、一つでも間違いがあれば、また40単語全部を学習し、40単語全部についてテストをする。 それを全問正解するまで続ける。 いちばん「まじめ」なグループである。 第二グループは、間違いがあれば、間違った単語だけ学習し、40単語全部についてテストをする。 第三グループは、間違いがあれば、40単語全部を学習し、間違った単語についてだけテストをする。 第四グループは、間違いがあれば、間違った単語だけ学習し、間違った単語についてだけテストをする。 これがいちばん「手抜き」なグループである。
全問正解に至るまでの時間はこの4グループに有意な差はなかった。 まじめにやっても、ずるこくやっても、どの勉強法をしても、結果は同じなのである。 ところが、それから数週間あいだを置いて、もう一度テストをしたら、劇的な差がついた。 「まじめ」グループの正解率は81%。「手抜き」グループの正解率は36%。 まあ、これは天網恢々粗にして漏らさずというやつである。 さて、問題は、第二グループと第三グループはどういうふうになったかである。 第二と第三はやったことがよく似ている。勉強に割いた時間も変わらない。にもかかわらず、大きな差がついた。 さて、どちらが正解率が高かったでしょう。 1分間考えてね。 第二グループの正解率は81%(「まじめ」グループと同率)。 第三グループの正解率は36%(「手抜き」グループと同率)。 これから何がわかるか。 「学習」は脳への入力である。 「テスト」は脳からの出力である。 つまり、脳の機能は「出力」を基準にして、そのパフォーマンスが変化するのである。 平たく言えば、「いくら詰め込んでも無意味」であり、「使ったもの勝ち」ということである。(引用終わり)
生徒を見ていて、「いかに効率よく高得点を取るか」に重心を置きすぎていると思う。確かに要領のいいヤツもいるからね。 しかし、たとえば「どうして昨年1年間地理の勉強をしたのに東北地方がどこだかわからないんだ?」という不思議な現象の発生原因がよくわからなかった。 今繋がった。 「手抜き」による定着のしなさ。 これに尽きる。 うちの生徒たちは間違いなく第四グループの勉強法を取るだろう。それが「効率がいい」と信じているはずだ。 しかし、すぐに失われてしまうものこそ「効率が悪い」「無駄」なのである。 「真面目な入力と出力」。つまりは勉強ってそういうこと。
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