また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)

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2004年01月22日(木) 【映画】カジュアリティーズ  CASUALTIES OF WAR

この映画も、イギリスのテレビで見るの2回目。チャンネル5にて。同時にチャンネル4では同じマイケル・J.フォックス主演の「ドク・ハリウッド」(DOC HOLLYWOOD)をやっていた。この映画も見たことあったなぁ。で、二つの映画を行ったり来たりしていた。




【allcinema ONLINE より】

カジュアリティーズ (1989)
CASUALTIES OF WAR
上映時間 114 分
製作国 アメリカ
公開情報 COLTRI
初公開年月 1990/02
ジャンル ドラマ/戦争

《公開時コピー》ただひとり。 少女を守るため−−−仲間すべてを“敵”にしたアメリカ兵!名匠デ・パルマが挑む!あの戦争が生んだ「衝撃の事件」!

監督: ブライアン・デ・パルマ Brian De Palma
製作: アート・リンソン Art Linson
原作: ダニエル・ラング
脚本: デヴィッド・リーブ
撮影: スティーヴン・H・ブラム Stephen H. Burum
特殊効果: キット・ウェスト Kit West
音楽: エンニオ・モリコーネ Ennio Morricone
出演: マイケル・J・フォックス Michael J.Fox
ショーン・ペン Sean Penn
ドン・ハーヴェイ Don Harvey
ジョン・C・ライリー John C. Reilly
ジョン・レグイザモ John Leguizamo
テュイ・テュー・リー
エリック・キング Eric King
サム・ロバーズ Sam Robards
デイル・ダイ Dale Dye
ヴィング・レームズ Ving Rhames
ドナル・ギブソン Donal Gibson

 偵察行軍にあたった5人の兵士。彼らはベトナム人少女を誘拐した上で強姦に及ぶが、ただ一人新兵だけが仲間に加わらなかった。交戦の中で少女は殺され、新兵は事の次第を上官に告げるが……。ベトナム戦争当時、実際に起きた事件を映画化したもので一種の秘話物といえるが、それ以上何かを伝えている作品とは言い難い。戦争の悲惨さを訴える、単に良く出来た再現物の域を出ておらず、デ・パルマとしては凡作の部類。軍曹のペンと新兵のフォックスも顔合わせはユニークだが、キャスティングとしてはどちらも適役すぎて面白味に欠ける。


【感想】

 上記の批評はともかくとして、なんか、「何も感じたくない」という感じの映画。ネットで見てはじめてわかったけど、上記の「公開時コピー」は気持ち悪すぎる。

 ま、、内容はさておき、この映画の後半で、意識を失い戦場から救出されたマイケル・J・フォックスは、自分がこのレイプ事件を止められず、最終的に女性を死なせてしまったことで自分を責め、この事件を告発していくことになる。このことにずっとこだわり続ける彼の姿を見ながら、「どうして人はその場にとどまろうとするのか」考えた。考えとか、人のアイデンティティーとかいうものは一体どのように構成されるのだろうか。

 「とどまる必要があるからとどまるのだろうな」などとも言えるのだけど、「とどまらなくていいではないか」という気もしたりして、ま、最終的にはそれは今の自分の気分でしかないのかなと思ったりした。

 つまり、俺は昔ならば、この映画の主人公が後半部でとるような思考の流れや行動、そして感情を、どちらかというと親近感を持ってながめていたと思うのだが、今回はどうも違う。逆に「もうそういうのはやめにしましょう」見たいな気分の方が強くなっているらしい。なんといっても自分はそういう危険な状態に身を置いていないし、逆に、意識的に極力そういう状況を避けているわけだ。そういう今の俺の意志にどこかで対立するのだろうか。あと、最後のシーン、主人公がサンフランシスコの市電から降り、ある女性が車内に忘れたスカーフを渡しにに追いかけて行く場面は、印象的なのだが、俺はその画面に大きく映し出される主人公の顔の中に「そこに立ち止まっていたい感覚」を感じた。なんでだろう? またそのシーンがきれいにまとまリ過ぎているのも気になった。とってつけたような印象。そういう映画だったなぁ。


倉田三平 |MAILHomePage

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