4254.0516の日記

2007年01月17日(水) 哀しい出来事−Goodby liquor shop−。


 2日の病休(の様なもの)明け…。


 先輩、上司、違う部署の方々まで、心底心配して出迎えてくれる。
 すみません。
 でも、refleshできました。

 仕事に行きたくないなー、と思うんだけど、行くとやっぱり楽しい。
 行かないで家にいると、腐る一方の自分を感じる。
 たまには休むのもいいけど、基本的には仕事してる方が調子いい。


 Y課長が、おもむろにものすごい角度の質問を。
 「この世が楽しいか、辛いか、のどっちかしかないとしたら、どっち?」

 しかも、わたしだけに聞いた…。

 「ふたつしかないとしたら…。楽しいです。」

 「ああ、そう」
 と、ものすごい色んなことを考えた感じで去っていくY課長。
 含みが凄過ぎて、わたしにはわからない…。

 だけど、良いこと聞いてくれたな。
 5年前の自分だったら、きっと「辛い」が勝っていたことだろう。
 今、「楽しい」と思うことが、即幸せなのかどうかはわからないけれど、
 少なくとも変化には違いない。

 5年前のわたしとは、何かが絶対的に違うんだ。


 『哀しい予感』(哲雄)ではないけれど。

 「知らなくていいことなんて、本当は何もないんだ…。」

 わたしは、まだそこまでの確信はない。
 知らない人を羨んだり、卑怯に思えて蔑んだりしてしまうこともある。
 けど、知ってしまうことについての覚悟は持てたし。
 知ることで味わえる、素晴らしい光のようなものの感触を、もう知っている。

 Y課長が、その実感をさらに深めて、確かなものにしてくれた。
 シンクロ、シンクロ。


 哀しい出来事が。
 わたしが、桂花陳酒を買うのにひいきにしてきた酒屋さんが、閉店するらしい。

 平日なのに、閉まってる日があって、おかしいなぁ、と思った矢先のことだった。
 月末閉店に向けて、店内一掃の半額セールをやっていて、残された商品は
 本当に本当にわずかになっていた。
 自慢のワインや焼酎、お酒は、影も形もなくなっていた。

 お店に入ると、店主のおじさんがちょっとすまなさそうに、立ち上がって
 「いらっしゃいませ」と言ってくれる。
 若い娘が酒屋の常連、ってのを気遣ってか、いつもほんのちょっとの心配りを
 くれていた。

 それは、馴染んでから変わった、「“毎度”ありがとうございます」という
 言葉だったり。
 値札のテープを丁寧にカッターではがしてくれることだったり。
 一度、桂花陳酒が品切れでなかった時、「すみませんねぇ」と謝ってくれて
 からは、品切れのことはただの一度もなかった。
 父へのちょっとしたプレゼントは、ひとつひとつ丁寧に書いてある商品紹介の
 タグを見て選んだ。

 これからは、大量に酒が陳列されて、単なるもの扱いでしかない量販店で
 買わなくてはならないのだろうか。
 挨拶も受け答えも全てマニュアル通りにしかできない店員しかいない店で
 買えというのか。

 あー、書いてたら、猛烈にかなしくなってきた…。

 最後、桂花陳酒はなかったけれど、買わないわけにいかずに、“DITA”を買った。
 手渡すおじさん、受け取るわたしとも、別れの言葉は「ありがとうございました」
 だった。
 お疲れ様でした。

 単なる馴染みの酒屋にこれだけ愛情を持つわたしもおかしいのかもしれないけど。
 だけど、そういう風にものを、人を愛してしまうのがわたしだとも思う。
 別れが悲しくて仕方がない。

 嫌だなー、こんな世の中。
 ちゃんとものを大切に、愛して売っている人たちの店がもっともっと多く
 なって欲しい。

 わたし、やっぱり、モールって嫌いだった!と気がついた。


 そして、哀しい知らせはもうひとつ。

 今年に入って着々と更新していた写真つきDiaryも年度末でサービス停止。
 blogで十分だろうという算段なんだろうな。
 あのシンプルさとか、タイトさが好きだったのにな。


 わたしが好きなものは、あまり残らない。
 昔からそうだ。


 ♪BGM/Saigenji AL.『innocencia』


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