((注:松村剛著の木戸孝允本)←今更
いやー面白かったー。 いや通して面白かったけど、明治が本当に笑えましたみさきさん(私信)。大久保さんツンデレにもホドがある(笑)
しかし、古川薫氏の「炎と青雲」では明治の木戸孝允は病気もあって身動きとれないでスネてる印象が強かったんですが、コッチは末期癌なのに働きすぎだ!という印象が強かった…いやあ歴史本は一冊で判断しちゃイカンですねとしみじみと。いや「炎と青雲」も私は大好きなんですけど。まあ本文で「桂小五郎の時点で死んでた方がよかったんじゃないか」的ヒデーこと書いてた古川氏も文庫版あとがきで明治時代もうちょっと描けばよかったと後悔してらっしゃるので…今からでも遅くないので描いてくださいよ…(笑)
いや、大真面目に明治政府の大久保・木戸の個人力量への頼りっぷりはものすごくて、本当に明治維新って奇跡だったんだなあとか思ったし。 木戸さんの、幕末明治の人とは思えないほどの先進っぷりはただただ感嘆したし。 そんな木戸さんと大久保さんが、学生の理解度ワースト1・2って本当に間違ってるわー…(まあ幕末って明治維新でどうしても一息ついちゃうから仕方ないのかもだけどな!あと明治からは省の人事がどーのと現代的な政争が繰り広げられるので爽快感はないのもあるかな?)
「敗戦を迎えた責任」で否定されがちな明治以降だけど、明治維新は「凄いよ日本!」の最たるものなのは間違いないので、もっと誇って伝えるべきとか思ったなあ… ちなみに板垣退助の評価が鬼のよーに落ちました。いや別に今まで評価してたわけじゃないけど。大隈さんがはしょられた分印象が強いな。
しかしひとつだけ、異議があるといえば。 「長州人は「わ」と「あ」が区別できない」
そんな馬鹿な。
今の山口はそんなことないんだけど、150年前はそうだったのか?「わたし」が「あたし」と置き換えられるのは長州弁だったのか!? どうでもいいことなのにうろたえました(笑)
この本は密林中古で買ってもいいけど、復刊するならそれを買うかもだ。素敵すぎる木戸さん(笑)
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