我が家にとってこの5連休は何処にもいかず 孫が来てくれたことだけが刺激だったが後半の三夜連続で見た NHKの『ドラマスペシャル 白洲次郎』が 深く心に残っている。
白洲次郎のことは 恥ずかしながらほとんど知らず 妻の白洲正子の書いた『西行』を読んでいたからそのご主人くらいの軽い見方をしていた。 白洲正子の書いた『西行』は何気に硬い文章という記憶があって、同じ『西行』を題材にした瀬戸内寂聴のものとは少々違う感想を持っていた。 そして 正子がその『西行』を書いた武相荘がミセス向きの本で幾度か紹介されていたことも覚えているから、次郎と正子の今でいうところの『つかず離れず』の夫婦関係にとても興味をもっていた。
で 白洲次郎だ。 敗戦が濃くなった頃 いち早く武相荘に引っ込んで農業をしていた次郎の農業の師匠でもあった村の青年が召集されていった。 その時 次郎自身にも召集令状がきていたのだが 「負けるとわかっている戦争に兵隊として加担したくない。 人にはそれぞれ役目がある。その青年を召集して戦争に行かせるよりも米を作ったほうが国のためだ」 と言うのだ。 そういう気持ちが根底にあったから、戦後は日本人としての誇りを持ち続けて流暢な英語を武器にGHQと渡り合った。
たいていのドラマは役者によって良くも悪くもなる。 実在した人物がテーマならその演じた役者によってその人物がその人物を知らない人間の印象を決めてしまうのだ。 今回 白洲次郎を演じた伊勢谷友介は素晴らしかった。 なかなかシャープでダンディで様になっていた。 つまらない番組がオンパレードの最近にあってかなり楽しめた。 さすがNHKだと感じ入ったことである。
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