桜の散りゆく様に、己の命や権力を観て、もののあわれを感じ入る
そしていま、ここ、われから感謝をのべる
感謝とはことばである
声に出されない心の中のことばでも感謝できうる
桜がお堀に散り、集まり文様のように美しい
その「美しい」ということばを、心の中で出さないようにする鎮静がある
その鎮静と感謝の行き来が、感謝に深みを与える
人は生来、一つの状態で満足出来はしない
そして出発は、自己の保存欲求である
であるからして、赤子から乳児にかけては、保存欲求と他者排除を行き来する
他者排除が多様化していくのが環境と文化などによるのである
多様化の本質は、欲から憎悪(愛着)、憎悪から感謝、感謝から鎮静と移りゆく
欲や憎悪は環境や文化への依存性が高く、憎悪から感謝へはことばへの依存性が高くなる
そして鎮静は何ものにも依存しなくなる
依存しなくなるからこそ、お題目になりやすい感謝に深みを与える
鎮静は環境や文化への依存性がなく、社会で形になって残りにくい
けれども、感謝と鎮静の行き来は社会の根底にあり、私を感謝で満たしてくれる