ものかき部

MAIL │ BBS

「 バターの誘惑�供 �
2006年04月01日(土)




 先日、メールで女と話していたら、「最初に会った時にとっても緊張していて、けれど貴方が手を握って下さったから、とても安心できて、これから、というのを想像してしまいました」と言いくさった。
「それは、わざとだ。手を握れば緊張で顔から火が吹き出そうなのを和らげ、縮みあがっているのを下ろせると知っていたからだ」
「ぇ・・・なら、あの時にすーっと首筋を撫でられたのも、でしょうか?」
「首筋がどうかしていた?」
「首筋だけでこれまでに感じた事がないほどだったので、これは100万人もほらではない、と思ったのです。そう実感しました」
「アハハ、それも計算ずく。ものすごい緊張の後、ふっとそれを解くと大きな喜びがやってくるもの。エスキモーなども極寒の地で寝る時は、ものくそ身体に力を入れて心に緊張を入れてから寝る。そうしないと寝れないそうだ」
「そうだとすると一から十まで貴方の手心の上で遊んでいて知らなかったことになってしまいますが・・・」
「それで何か都合が悪いかな? 人と人とは、世の中とは所詮そのようなもの。大きく開いているものがそっと先導している。それを嘘と言えば世の中は全て大嘘。常識も、情愛も、情熱も大嘘に過ぎない。嘘の上手い下手はあるけれども」
「・・・だとすればこうしてまた話が出来るになったのも何か嬉しい気がします。だって、それが男らしい、と言われる正体ではないでしょうか」
「ほ、少しは変わったなぁ。なかなか面白い」
「貴方と3年間お付き合いしている時は、全然気がつかなかったのにとっても不思議です。またお話させていただけるようになれば、もっと色々教えて頂けるような気がしております」
「アハハ、そうかもしれないしそうでないかもしれない。そういえば、さっき「縮みあがった」と言っただろう」
「はい、そういえば」
「そういう心構えだよ」
「・・・(後略)・・・」

そうこうしてもうメールを打ち切ったのだった

執筆者:藤崎 道雪

BACK INDEX NEXT

複製、無断転載、二次配布等を禁じます。
All Rights Reserved©ものかき部

My追加