ものかき部

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「 融通無碍�供 �
2004年07月02日(金)



(夏の朱色の入道雲を見上げながら、女は土手へと歩いていく。女の心の中の声)

「私の誘いを断った男は、だからこそ私の心の底を暴いていった男。そういう本物は中々いないな。」
「相談だって、理屈をこねるだけだし、あの男はどうでも良さそうにきちんと聞いていたっけ」
「その方が落ち着いたし、心が穏やかになった」
「今、私は男を振ったけれど、それでもあの人がいてくれるって感じで最後の安全パイは持ってるって感じ」
「だから私には苦しみだけになる、ってことが無くなったんだった。それだけで十分だと思ってたのに」
「あの人に抱きつかなくても良いけれど、抱きつきたい」
「そういう欲がある」
「「欲は自分で追い込まなければ苦しくならないけど、性(さが)は苦しむけれど預けることは出来る」ってあの男は言っていた」
「あの男は、今、天国でも地獄でも外国の煉獄でも黄泉の国でも、どこに居てもいいんだ」
「必ず逢えるから」
「ああ、有り難うね」
「だから私は生きて、欲に惑わされよ〜♪ぅっと♪♪」
「また帰ってあの坊主の子を産もうかしら。何だか楽な生活が出来そうだもんね〜ww 」

(振り返る女 見つめていた男)

執筆者:藤崎 道雪

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