ヨウちゃんと八景島シーパラダイスを満喫し、夕方横浜駅でA君とも合流。
中華街につれてってもらい、山下公園などをそぞろ歩く。
A君とは大学時代にサークルが一緒で3年くらいつきあっていた。 付き合ううちに恋愛感情がなくなってきて、最後は私から別れをきりだした。 大学を卒業して、私は山口県で就職、A君は大学院へ進学して1年、A君から突然電話があった。
「今でも忘れられずにいる。もう一度つきあってほしい。 山口県で就職活動をしてもかまわない」
「・・・・・A君、私はもうA君のことはまったく友達としか思えないよ。 好きな人だっている。 もしも私がもう一度A君とつき合う可能性があるとしたら、それは私が40歳を過ぎたころ、結婚もしていなくて一人で、それまでを振り返ってみて、A君が一番良かった、って思った時ぐらいだと思う。 でも、A君はそんな私になんて興味ないよね。」
そのとき思っていたことを正直に言った。 その言葉がとてもひどいものだともわかっていたけど、これ以上A君を、A君の人生をふりまわすわけにはいかないと思ったから言った。
そして、A君は研究室の推薦で首都圏の企業に就職した。 A君は秋ごろ結婚する。 彼女の写真を見せてもらった。かわいらしい人だ。 「いやあ、あの時は、ほんとにまいった。 ミスチルの『幸せのカテゴリー』ばっかり聞いておちこみまくってた」なんて思い出話を聞きながら笑う。
私もちゃんと幸せにならなきゃなあ、と思う。
A君はやっぱり私にとって特別な人だろう。
変な話だけど、私はA君には借金ができる気がする。 何かまかり間違って大きな借金を私が背負って首がまわらなくなってしまうなんてことが起きたとき、私は自分で何とかしようとやせ我慢をするだろうけど、A君には正直に借金をお願いできる気がする。
そしてきっとA君はわだかまりなくお金を工面してくれるような気がする。
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