感想メモ

2015年09月26日(土) まれ


 NHKの朝ドラ。久しぶりの現代編。うーん…。ビミョーな話だったなー。

 父・徹(大泉洋)はでっかい夢を求めて生きる男。東京で自己破産して、母・藍子(常盤貴子)がダーツで行先を決めたという能登へ家族で移住。桶作家の文(田中裕子)と元治(田中泯)の元民宿で暮らすことになる。

 徹は仕事を求めて家を出て、帰って来ないまま、長女・希(まれ・土屋太鳳)は高校生、息子の一徹(葉山奨之)は中学生に。

 希は幼なじみの一子(清水富美加)、みのり(門脇麦)、洋一郎(高畑裕太)、高志(渡辺大知)と楽しく過ごしているが、そこに幼い頃に転校していった圭太(山崎賢人)が戻ってきて、青春模様が展開される。

 その頃、突然徹が能登に帰ってきて、最初はぎくしゃくしながらも、何とかみんなで暮らしていこうとする。

 希は父のせいで夢嫌いに育ち、地道にコツコツ働く公務員になることを希望し、高校卒業後、市役所で働くことになるが、パティシエになるという夢を諦めきれず、横浜のマ・シェリ・シュ・シュという店で修業することに。

 徹が真面目に能登に根をおろして働くと宣言すると、藍子は激怒し、徹と離婚すると言い出す。

 徹は希のいる横浜にやって来て、希の住まいに同居。希は変わり者のシェフ(小日向文世)のもとで修行に励む。

 恋愛の三角関係などいろいろありながら、最終的に圭太と結婚することになった希は、遠距離結婚をするが、塗師屋で働く圭太の祖父(中村敦夫)が倒れたため、パティシエを辞めて、能登で女将の手伝いをすることに。

 一方、徹は会社を作って独立。成功して、藍子とこれからは一緒に暮らそうと思っていた矢先、出資者の一人が詐欺でつかまり、会社が倒産。能登に帰るが腑抜けた毎日を送る。

 希のケーキ屋を出すという話が出て、徹は張り切るが、かつての部下に脅され、またもや家を出て行く。希は徹が残してくれたものを見ながら、ケーキ屋を出店し、なかなか軌道に乗らないまま、妊娠がわかり、双子を出産。

 産後すぐにパティシエに復帰し、店も徐々に客が付き始める。子供が7歳になり、希は自分が世界一のパティシエになるという夢を持っていたことを思い出し、世界的なコンクールに出ることにするが…。

 とまあ、なんか紆余曲折ありながら、希の半生を描いたわけだけれど、結構納得のいかないところがたくさんあって。

 まず希の幼なじみの一子。この子は東京に憧れが強く、結局東京に出ていくわけだけれど、なぜか希を敵対視し、希の店を叩いたり、色々なことをし、希のことを大嫌いと言ったりするのだが、結局希と仲直りしている。

 しかし、これだけのことをやられたら私なら仲良くできないかもしれない!!

 そして、希の父・徹だ! 子供の頃から家を飛び出て音沙汰がなくなることが3回。3回目も元部下から脅されて自分から姿を消すわけだけれど、ああいう脅しって、脅迫罪とかにならないのかな? 弁護士とかに頼めばよかったんじゃ?とか思うんだけど、どうなんでしょ?

 最後、そういう風に法的手段に訴えて父親を戻そうとしているのかと思ったら、そういうわけでもなくて、ちょっと拍子抜けしたし。

 それから、シェフの息子・大輔(柳楽優弥)と圭太とで、どっちが好きか悩んでいた希が、結局圭太を選んだわけだけど、圭太とは、会えばすぐに喧嘩になっていたわけですよ。この二人が付き合ってもうまくいきっこないと思ったのに、結婚してしばらくしたら、圭太がいい人(?)になりすぎていて、全然けんかがなくなるってのもよくわからない話よ。

 それに希の子供に対する接し方もどうなのかな…と。産後、常連客に頼まれたケーキを作っている途中で、子供が熱で病院に運ばれるんだけど、途中で放り出して病院に行ったときには、ケーキはどうなっちゃうの? 頼んだ人はどうなっちゃうの?と。

 さらに、コンクールと子供の相撲大会が重なると、ケーキの製作途中で子供の相撲を見に行くというね。

 仕事と子育ての両立をしている人に、相当イラつかれたんじゃないかしら、この展開。

 仕事は仕事なわけで、やっぱり中途半端にやめていいものじゃないと思うんだよね。せいぜい仕上げてから行くとかならわかるんだけどね…。

 ま、そんなこんなで、子供を甘やかして育てているからか、申し訳ないのですが、希の子役の二人の子が最後までかわいく思えなくて仕方なかった…。(赤ちゃん時代はすごくかわいかったのに…。ごめんなさい…)

 そして、最後だけれど、結局どんな人でも家族はそばにいてくれさえすればいい…と徹を受け入れていたわけですが、これも、もし自分なら、「どの面下げて帰ってきたんじゃい!!」と激怒しそうだし。

 子供の頃から、自分のわけのわからない夢のために家族を犠牲にしてきた父親ですよ。お金も入れてくれず、ひどい苦労をしたのですよ。それも具体的な夢があるならまだ応援もできるのだけれど、ビッグな夢を追い続けて、その夢が何かもわからないようなやつですよ。

 そして、3年がんばって作り上げた会社が倒産した時には、俺は何やってもダメなんだと、ジメジメといじけて、日がな何もしない…。

 3年って、そんなに長い年月ですか?? 3年の努力が水になったって言うけど、3年なんて大した年数じゃない!! そんなに落ち込んでてどうするんだ?とつい思ってしまう。

 これが、たとえば30年、40年以上続けてきたことに起こったのなら、そんな風になっても仕方ないとも思うけれど、たった3年。それに、自分の詰めが甘かったために招いたことなのに…。

 多分今まで見てきた朝ドラ史上で一番ダメな父だったと思う。でも、大泉洋だから、なんか許されちゃうのかね? 私ならこんな父が自分の父なら、見限る…。

 家族だとそこまで割り切れないのかもしれないけどね。

 と、かなり欲求不満な感じで終わってしまったので、次の「あさが来た」に期待したいですわ…。朝ドラは現代ものは「あまちゃん」は面白かったけど、あとは最近のはいまいちですね。

 時代物とかのほうが年寄りの受けもいいだろうし、実在の人物の話の方が失敗がなく、面白く見られそう。


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