感想メモ

2013年07月13日(土) 彼女のしあわせ  朝比奈あすか



朝比奈あすか 光文社 2010

STORY:
三女・凪子は子供を持つことが難しい体ながらも結婚、次女・月子は田舎で子育てに無我夢中、長女・征子は結婚せずに一人で生きていく道を選び、母・佐喜子は父との生活に愛想を尽かし家出して…。

感想:
 家族の中の4人の女性の生きざまを通して、色々な生き方があるのだなーと思わされる作品。

 どの生き方が正解とかいうのはないのだろう。その時代の価値観もあるだろうし…。

 私が一番身につまされたのは、次女・月子の生活。子育てに追われて、イライラしていて、背伸びした生活のブログを書いてアクセス数を伸ばそうと必死になっている。

 ブログうんぬんは置いておいて、ネットなどに夢中になると、子供の声が邪魔に感じて、邪険にしちゃったりとか…ホント気持ちがよくわかってしまって。

 こうして文章に書かれたようなのを読むときは、多分なんてひどい母親なんだろうとか思っちゃう人も多いんだろうけど(自分もそう思う)、でも、自分がやってるのは同じようなことなのかも…と。

 長女・征子の結婚せず仕事中心で自分の生きたいように生きるという生活もわからなくはないけど、私自身はそういうのはちょっとさびしいかなと思ってしまうかな。

 三女・凪子はいい旦那様に恵まれて幸せだなーと思う。子供を産む・産まないではなくて、産めるか産めないかって、気持ち的に雲泥の差だと思う。自然に子供がいない生活を送る結論に達したのもよいことなんじゃないのかな…とか。

 そして、母の気持ちもすごーくわかる。自分なら耐えられず、もっと早く家出なり離婚なりしちゃいそうだ…。

 と、どの描写も女性の日常がよくわかるなーという感じで、自分とは全然同じ立場ではなくとも、女性なら、よくわかる感覚なのかも…と思った。


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