感想メモ

2007年05月12日(土) 硫黄島戦記  川相昌一


川相昌一 光人社 2006

 再び硫黄島の戦闘物を読む。

 前に読んだ『十七歳の硫黄島』と同じく、著者は通信兵として参戦。一番戦闘が遅かった北地区にいたため、『十七歳〜』のような悲惨な状況はあまり伝えられていない。ただ戦闘が遅かった分、最後に捕虜となるまでの時間も長く、2月から戦闘が始まったのに、捕虜になったのが5月に入ってからで、こんなにも長くがんばっていたのか・・・とちょっとびっくりした。

 こちらは、捕虜になってから、グアムやハワイを経てアメリカ本土に渡り、日本に戻って来てからのことも書かれていた。すでに死んだものとして村葬が行われたあとだった。そのことから色々あって、帰ってからも苦悩が待っており、複雑な著者の心境が書かれていて辛いなと思った。

 こちらの方が『十七歳〜』よりも読みやすい印象。最初に読むのはこちらの方が、とっつきやすいかもしれない。


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