感想メモ

2005年08月18日(木) 宇宙戦争 (ネタバレあり)

 スピルバーグの『宇宙戦争』を見に行った。怖い映画のようだったので、果たして楽しめるか心配だったが、やっぱり怖かったというのが一番の感想だ。

 トム・クルーズ演じるお父さんは妻と離婚、ダメ父っぽい感じが漂っている。妻は別の男性と再婚し、お腹には赤ちゃんがいる。ダコタ・ファニング扮する女の子と高校生くらい(?)の男の子が、父親と過ごすために母に連れられてくる。ダメ父とそんな父親がちょっと信じられない娘と、反抗期を迎えている息子の3人が宇宙人から逃げ回る・・・というお話である。

 最初に宇宙人が現れる場面で、人間の好奇心の旺盛さというものがむき出しになっていて、ある意味すごくリアルだった。私なら怖いから即座に逃げると思うけれど、何が起こっているか見極めたい人たちが、その中心地に向かう。そして、隠れながらカメラで写真を撮ったり、ビデオを映したり。つわものだけれど、命が危険だとわかるとみんな一斉に逃げ出す。逃げられたのは本当に運がいいという感じだ。

 この映画は宇宙人に襲われる恐怖もそうなのだが、人が恐怖に遭遇したときに、パニックが起こり、そうなったら人間がどうなるのか・・・というのを、本当にリアルに描いている。

 逃げているときにも、車を暴徒に奪われそうになる。奪われないようにするために人をひき殺しても・・・という感じ。それでも奪われると今度は奪った者同士が争いを始める。船に乗るシーンも、危険が迫るや否や、さっきまでとは打って変わって人を乗せずに船を出そうとする。人を蹴散らす感じだ。誰もが自分が助かろうと必死だ。

 恐ろしい宇宙人を前にして人はどうするか、二つの選択肢を迫られる。トム・クルーズのように逃げて生きることを選ぶか、玉砕覚悟で闘おうとするか。息子は闘う方を選ぶ。トムは生きる方を選ぶ。娘を守るため、とにかく生きる道を探す。そして、どんなことをしても娘を守ろうとするうちに、いつしかダメ父ではなくなっていく。

 極限状態ではパニックになる者が多い。やはりこういうときは冷静さが必要なのだろう。パニックを起こして騒ぐやつがいれば、死をも厭わない。自分たちが助かるためには必要なこと・・・なのだろうが、やっぱりこういう状態になってもそういう風にできるかどうかは、自分としてはわからない。

 変なデマも横行する。ヨーロッパは壊滅状態という話と、ヨーロッパは被害がそんなにないという話が交錯したり、大阪ではトライポッドをやつけたという話も出てくる。一体どうやってそんな内容を知ったのか?という気もするのだが・・・。

 そんな中でも人間の強さや優しさを思わせる場面もある。軍隊の人が必死に民間人を助けるために時間を稼ごうとしたり、逃がしたりする。落ち着いて行動しろと話し続ける人がいたり、みんなで協力してなんとか生き延びようとしたりする。

 人間のあらゆる面をこういう危機的状況になると垣間見ることができるのだろうか。でも、こういう状況が起こってほしくないというのが正直なところだ。

 そういった観点では見所もあるのだが、宇宙人から逃げ回っているだけだし、最後はあっけなく終わってしまうので、あれ?という感じはある。怖いのを楽しみたい人にはいいのだろうけれど、あんまりそういうのが好きではない私のようなものにはそんなに面白くもないような気もする作品だった。

 最後、息子は助かってちゃっかり家にいるのだが・・・一体どうやって先回りしてそこまでたどり着いたのだろう? 実はそれが一番気になったりした・・・。(死んだとばかり思っていたので)


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